例年とは異なるコロナ禍での高校受験

こんにちは。フォルテの理系担当佐々木です。

久しぶりすぎて、前にブログをあげたのが何か月前だったか…だいぶ落ち着いてきたので、これからは定期的にブログを書いていこうと思います。

 

圧倒的な差がついたコロナ禍の3か月

新型コロナウィルスによる学校の休校が約3か月間も続き、6月の初めから学校が再開となりましたが、この3か月の学校の休校は例年とは比べ物にならないくらいの学力差がついたと感じています。

学校が長期間休校になり、まず初めに感じたことは、ほとんどの生徒が時間を持て余しているということでした。当然と言えば当然かもしれません。いきなり、「来週から約1か月間学校はお休みです。」と言われても大半の生徒は何をして良いか分からないでしょう。そこで、十分な学習量を確保するために、フォルテでは全生徒に宿題量を増やすことにしました。

3月中旬位の段階で、コロナが収束して4月から学校が始まるのかも怪しくなってきたため、万が一夏休みが短くなっても良いように中学生の数学・理科共にカリキュラムを昨年よりも早めました。早めると言っても授業のスピードは普段とそれほど変えずに、宿題を増やしたことで演習量が増えて内容が定着しやすかったことと、既習単元や前学年の単元の復習も宿題に組み込むことにより、授業中で復習内容にあてる時間を削減できたこと、作成した授業動画を活用することができたことが大きな要因です。それと、中学生の数学や中3の理科は3月から次学年の内容をやっていったことも大きかったと思います(フォルテは昨年の春期講習からの開講のため、昨年は春期講習から次学年の内容をスタートしているためです)。

また、フォルテでは緊急事態宣言が出された4月の上旬から5月末まで、ほぼ全ての授業を動画で視聴できるようにしました。最初のうちは明け方まで動画の撮影に追われるなど苦労の連続でしたが、自分の授業を自分でチェックすることにより改善点が見つかったり、生徒にとっても1回では理解しづらい箇所は繰り返し視聴することが出来る等、得るものも大きかったと感じています。

動画による視聴は繰り返し見ることが出来たり、好きな時間に見られる等インプットすることに関してはメリットが大きいですが、対面授業に比べてアウトプットが弱いというデメリットがあります。ですので、6月は演習量を増やして、今までの復習をメインに据えていきました。小学生は昨年と大差ない進度ですが、中学数学は5月末の段階で、1年生は正負の数・文字式・一次方程式、2年生は式の計算・連立方程式・一次関数、3年生は展開因数分解・平方根・二次方程式の各3単元ずつが終了しました。また、中3理科は6月の中旬で天体以外は全て終了したため、ここからは中3内容を再度復習してから天体に入る予定です。

こうしてみてみると、学校の課題のみをやって、後は何もしなかった生徒と、この休みを最大限活用して先取り学習や前学年の復習等をしっかりとやった生徒では、圧倒的な差が生じたと感じています。特に数学ではそれが顕著に現れていると感じました。

その理由は、最近のフォルテでの数学の授業で、学校のテストと同レベルかやや難易度が高めの独自のテストを行い、現状で8割または9割以上取れている生徒が多くいたためです。ですので、この調子で数学が得意・苦手に関係なく、全員が学校の定期テストで9割以上取れるよう全力でサポートします。勿論、今まで通り各中学校の過去問には一切頼らず、教科書や学校のワーク、独自テスト(通称”さーもん”)のみで戦います。

また、夏に向けて、内部生と体験生で習っている内容に差が出てしまわないよう、体験生への補習も随時行っています。

 

受験時に一番差がつきやすい科目

さて、ここで受験で一番差が付きやすい科目について考えていきます。全員とは言いませんが、多くの受験生に当てはまる科目は理科と社会でしょう。これは科目の特性を考えるとしかたがないのかもしれません。なぜなら、英数国は積み重ねの科目です。数学で例えると、方程式であれば、中1で一次方程式、中2で連立方程式、中3で二次方程式を習います。関数であれば、中1で比例反比例、中2で一次関数、中3で二次関数というように前の学年で習ったことを少しバージョンアップして次学年で再び習います。

それに対して、理科や社会は一度習った内容は再度出てくることはほとんどありません。理科の化学分野で指示薬や化学式など次の学年で出るものも多少はありますが、大半は二度と出てきません。例えば、中1で習う物理単元の光や音などや地学単元の岩石や地層などが中2や中3で出てくることはまずありません(単元によっては学年末試験までに全部の範囲が終わらず、次の学年の最初のテストに持ち越されて出ることはありますが)。

そういったことを考えていくと、中3の冬から中1・2の理科と社会を全て復習し始めてもまず終わりません。遅くても秋位から、出来れば夏位から理社の復習が出来ると良いでしょう。塾に通っていない方は夏に中1・2の理社の問題集を1冊やっておくだけでも違ってくるでしょう。

私は大手塾時代に、中1・2の理社の復習が追い付かずに入試で失敗する生徒を山ほど見てきました。ただ、大手塾だと進めるべきカリキュラムが決まっているため、その中でやれる限りのことをやってきましたが、限界も感じていました。そのため、フォルテでは中1から5教科必修とし、模試も5教科やっていくため、ある程度は何とかなります。ただ、それでも完璧とはいかないのと、今年は、夏休みが2週間程度(横浜市の場合)になるため、6月の14日の日曜日から夏休み前に4回ほど中1・2の理社の復習をやっていきます。このあたりのフットワークの軽さは個人塾ならではの強みだと言えるでしょう。

 

範囲が狭まった今年度の入試

6月11日の段階で東京都や奈良県が出題範囲を縮小することを発表し、様々な県で範囲の縮小を検討していました。その一方で、北海道や愛知県など通常通りの出題範囲にする道県もありました。メディアを通しての情報だと、神奈川県はどうやら範囲が縮小されるとの予定でしたので、どの程度縮小されるのかと気になっていました。

東京都のように、数学で三平方の定理が出題範囲から外れてしまったら、毎年神奈川県の公立入試で問6に出てくる空間図形は過去問がほぼ使えなくなってしまう・・・。英語で関係代名詞が出題範囲から外れてしまったら長文読解でかなり制限が出てきてしまう・・・。もしそうなったら過去問が使えなくなり、受験生にとって大きな負担となってしまうのでは・・・とあれこれ思い悩んでいましたが、ついに7月3日に縮小される範囲が決まりました。

今までの神奈川県のパターンだと東京都に追従する可能性が高いのでは?と個人的には思っていましたが、出題範囲から削除される内容は、

となりました。個人的には数学で三平方の定理がきちんと試験範囲に入り、英語でも関係代名詞が入るので、そこまで大きな変更にはならず、出題傾向にもほとんど変わりがないため、過去問も活用でき、受験生にとって良かったと思います。

ただ、出題範囲から削られた単元は入試には出ないですが、塾としてはしっかりと教えていきたいと考えています。その理由は、高校入試がゴールではないからです。また、今では多くの高校生が大学受験をするため、削減単元を扱わないまま高校に進学してしまうと、それだけで大学受験のスタートが遅れてしまいます。

 

終わりに

とにかく今年の受験生は学校が長期間休校になったり、その影響で入試の範囲が削減されたりと、とても大変な状況であると思います。

ただ、休校期間中に頑張った生徒は絶大なアドバンテージを手に入れていますし、逆に、休校期間中にあまり本腰を入れて勉強してこなかった生徒はここから必死に努力をしないと差は埋まらないでしょう。

まだまだコロナが収束に向かう気配はないですが、入試時期は例年と変わらないので公立の入試までは7か月ちょっとしかありません。結局はどんな状況下に置かれたとしても、周りの環境ではなく自分自身が何事にも覚悟を持って取り組むかどうかで決まると思います。

それでは最後は名言で締めくくりたいと思います。

『人生というものは、たとえいかなる逆境・悲運に遭遇しても希望さえ失わなければ全く消えてしまうものではない。』 市村清(リコー創業者)

 

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