テストの問題用紙に思考のあとはあるか?

こんにちは、フォルテの文系講師の上村です。

ゴールデンウィークも終わり、フォルテでは今週からは全学年で通常授業がスタートしています。今回は、小中学生のテストを採点していて常々思うことについてです。

我々塾講師が子どもたちの理解や取り組む姿勢を判断するポイントの1つのテストがあります。これは点数自体はもちろんなのですが、実は点数以外の部分にもそれらを読み取るポイントがあります。

 

問題用紙への書き込み

そのポイントが問題用紙への書き込みです。例えば、国語のテストの場合。以下のような設問があったとします。

問1.線①「来美の足は言うことを聞かない」について、これは具体的 にどういうことか?文章中の言葉を使って説明しなさい。

このような場合、答えを作る上での条件は2つで、1つ目は「どういうことか?」と問われているので文末を「~こと。」にすること。2つ目は「具体的に」「文章中の言葉を使って」とあるので内容を文章中の言葉を使って具体的に書くことです。

ただ、この場合は内容を具体的に書こうと思ったら、自然と文章中の言葉を使うことにはなるでしょうから、条件の1つ目がより気を付けるポイントです。実際にこの手の問題を採点していると、こういった文末の答え方が合っていない子がたくさんいます。そして、内容面が合っていても、文末が合っていないことで、△や×となってしまい、本来もらえていたはずの点数から数点マイナスになってしまいます。

ですから、こういった場合は解いている時にどういうことか?」のように大事な部分に線を引いたり、〇をつけたりして意識化することが大切です。ちなみにこのような作業が自然とできている子は当然ながら、上記のようなマイナスをもらうことは少ないですし、国語に限らずどの教科でも成績が良いです。国語だけ大事なところに線を引いて、その他の教科では引かないなんて子はほぼいないですからね。

逆に、私の今までの経験上、このような書き込みを全くしない子で、成績が優秀だったという子は残念ながら一人もいません

 

アドバイスを実行できる子とできない子

一方、こういったアドバイスをしても、それをなかなか行動に移さない子も多いです。私の感覚としては、我々がこのように有効な勉強方法や取り組むべき内容をアドバイスしたときに、それを言われた通りやる子は全体の1~2割ほどです(もちろんアドバイスする側の影響力によって多少変わるとは思いますが)。さらに、それを継続させる子はその中の1~2割です。つまり、先生や講師からのアドバイスを継続させる子はアドバスを受けた子全体のたった数%なので、結果としてこういったことがコツコツと出来る子は成績が大きく伸びたり、高い成績がキープできたりするわけです。

中1であれば、フォルテでも学校を先取りして英語の学習を進めています。それがbe動詞の文であれ、一般動詞の文であれ、そこで日本文を英文にする上での基本として、主語と動詞にしっかり線が引けているかどうか。また、疑問文に対する代名詞(I / you / he / she / it など)を選ぶ問題では、疑問文の主語に線が引けているかどうか。こういった部分からその子の英語への理解度やテストで点数を取ることへの意欲を読み取ることができます。普段の授業中の様子や先日の模擬試験の結果(自己採点ベース)でも、早くもこの意識の違いから同じクラス内でも差が出始めています。

保護者の方にも、お子様のテストの点数や正答率だけでなく、このような書き込みにも注目していただきたいです。特になかなか演習で正解が出来なかったり、同じようなミスをくり返したりしている場合は、こういった書き込みが出来ていない、または自分自身がどういったミスをしやすいのかが自覚出ていない場合が多いです。

 

書き込みは見直しや解き直しにも役立つ

これまで紹介したように、問題用紙に書き込みを行いながら解くことで、ミスを減らすことはできます。さらに、選択問題で自分が選んだ選択肢の根拠や書き抜き問題での書き抜き箇所に書き込みをしておくことで、見直しや解き直しをするときにも役立ちます

同じ間違いでも、根拠としている箇所自体が違っていたのか、根拠としている箇所自体はあっていたのに答え方や別の次元のミスがったのかでは、解き直しのやり方や次回への意識の持っていき方を変わります。

ということで、今回は問題用紙への書き込みについてでした。これは普段やっていないのにテストの時だけやっても当然意味はないです。普段の演習問題を解くときから実践していきましょう。

今回は以上です。ではまた!

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フォルテ生が英語に強い理由

こんにちは。フォルテの文系担当の上村です。

今回は、フォルテ生(中学生)の英語についてです。

 

フォルテ生は英語に強い!

まずはフォルテ生は安定して英語に強いです。実際に3月に受けた全県チャレンジ模試では、中2・中3ともに塾内の偏差値平均は57~58です。フォルテのように上位校合格専門ではなく、また入塾テストを実施していない塾では、入塾時の偏差値が30~40台の子もざらにいますし、実際に受験する高校も地域の公立トップ校を受ける子がいる一方で、偏差値50前後の中堅校を受ける子まで様々です。

ですので、これは入塾後にフォルテ生がかなり頑張って伸びていると言えます(例年、入塾後に模試偏差値は5教科総合でも10前後は伸びます)。特に適語選択(空欄に当てはまる語句を選ぶ問題)と語順整序(並びかえ問題)は以下のように受験者全体の正答率に比べて、フォルテ生の正答率は大きく上回っています。(2023年3月の全県チャレンジの結果より)

また、入試についても以下のようにフォルテ生は県全体と比べても合格者平均を大きく上回っています。この春の卒業生の中には、中1の夏に入塾した時にはthisとthatの違いも分かっていませんでしたが、入試本番では70点を超える点数を取った子もいました。

 

フォルテ生が英語に強い理由

では、なぜフォルテ生が英語に強いのか?その理由を3つご紹介します。

理由①毎日英語

フォルテでは、中学生への宿題として「毎日英語」というプリントを毎回課しています。ここでは、既習内容の文法をランダムに出題しています。私自身、前職の大手塾の時代は会社の定めるカリキュラムに沿った宿題を出していましたので、基本はその日の授業内容のみの演習問題でした。しかし、そういった宿題ばかりだとそれ以前の内容をどうしても子どもたちは忘れてしまいます。そこで前回内容の復習は必要最低限にして、前述のとおり既習内容を多く出題するようにしました。

また、宿題を集めてこちらで出来を確認し、間違えた問題に関しては類題を手書きで出題するようにもしています。このフィードバックに対して子どもたちは自分の間違いを意識しながらそれに取り組みます。

 

理由②授業時の小テスト

フォルテでは、英語の授業冒頭で小テストを行います。そこでも「毎日英語」同様に前回の復習問題だけでなく、それ以前の既習内容も多く出題しています。そして、設定した合格点に達しなかった生徒は、小テストの類題の追試を必ず受けます。「毎日英語」同様、作成にかなりの手間はかかりますが、その分効果も抜群です。

また、必ずリスニング問題も出題しています。リスニングに関しては、短期間で集中してやるよりも、普段からコツコツと進める方がずっと効果があると思っています。

 

理由③豊富な読解問題

神奈川県入試の英語では後半の長文読解は配点が高く、上位校を狙う子はいかにここで点数を取ることが出来るかがカギです。

そこでフォルテでは、複数の塾用教材や入試対策教材を用いて、普段の授業から多くの読解問題に触れています。中3の夏以降は他県の入試問題も数多く扱います。

 

まとめ

このようにフォルテ生は、宿題の「毎日英語」、手間をかけて作られた小テスト、様々な出典の読解問題によって確かな力をつけています。だからこそ、模擬試験や入試本番でもしっかり結果が出せるのです。

今回は以上です。ではまた!

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現役高校生たちに聞いた、中学生にオススメの電子辞書!

こんにちは、文系担当の上村です。

つい先日、フォルテレポート(塾内報)で中学生の英語の学習について電子辞書を使うことをオススメしました。そこで何人かの保護者の方からオススメの機種について質問を受けたので、今回は中学生にオススメの電子辞書について具体的に紹介します。

かく言う私自身は中学校時代は学校指定の紙の辞書を使い、高校時代には電子辞書を使っていました。そして、大学受験後に塾講師のアルバイトをやっている時もこの電子辞書をずっと愛用していました。今の電子辞書ほど収録されているコンテンツは多くなかったですが、それでもかなり重宝しました。

ただ、それも15~20年も前の話。今や時代は令和です。スマホ所持率も中学生で80%以上、高校生でほぼ100%の時代です。そうなると、「そもそも電子辞書は必要なのか?」「スマホ一台あれば十分なのでは?」と思うかもしれません。しかし、以下の3つの理由から学習時にはスマホではなく電子辞書を使うことを私はオススメします。

 

スマホではなく、電子辞書を勧める理由

理由1.授業中にいつでも使うことができるから。

フォルテの授業でもそうですが、基本的に中学校ではスマホは授業中に使えません(ほとんどの中学校で持っていくこと自体を禁止しています)。しかし、電子辞書であれば、授業中に使用することをとがめられることはあまりないでしょう(ここは担当の先生の方針にもよると思いますが)。

 

理由2.スマホを使って必要な知識や例文にたどり着くのはハードルが高いから。

例えば、respect という意味の単語がわからなかったとき、ヤフーやグーグルで以下のように検索するでしょう。

すると、次のような画面になります。

これだけを見ると、respectの意味は「尊敬」という名詞のみだと思ってしまいます。ただし、実際には動詞の「尊敬する、尊重する」という意味もあります。

このように同じスペルでも複数の品詞や意味を持つ英単語の場合、自分が本来調べるべき意味や用法にたどり着けない場合もあります。

同じようにグーグルやヤフーで検索した場合に上位のページに来るWeblioなどの辞典サイトであれば、単純に意味を知るという点では使えると思いますが、それでも載っている例文が中学生・高校生向けでない場合が多いです。

 

理由3.スマホは何かと誘惑がある。

スマホには何より誘惑が多いです!例えば、意味の分からない英単語を調べようとして、スマホを開いたときにインスタやX(旧Twitter)やLINEなどのSNSの新着通知があったら、思わず開いちゃいますよね。そして、そっちに夢中になっているうちに「あれ?そもそもなんでスマホを開いたんだっけ?」となってしまいます。

こうなると、勉強としては非常に効率が悪くなってしまいます。

 

卒業生(現役高校生)に実態を調査

今回、フォルテの卒業生である現役高校生たち(約20名)に自身や周りの生徒の電子辞書の使用状況を聞いてみました。

すると、偏差値が高い高校ほど電子辞書を使っている子が多く、偏差値が低い高校ほどスマホで済ませている子が多いということが傾向としてはっきりわかりました(当然と言えば当然?)。

また、同じスマホを使うでも、偏差値が高い高校の子ほど、有料のアプリを使っていました。確かに無料のアプリだと、質に問題があったり、使用するたびに広告が出てきてストレスが溜まるものが多いです。

他にもアプリではなく、Google翻訳を使っているという子も多くいるようです。Google翻訳自体は確かに便利ですが、訳し方がイマイチなことも多いです。

そのイマイチな訳し方に対して、「ん?」という違和感を持てるようなリテラシーのある人ならば、ある程度使いこなせるのかもしれませんが、そうでない場合はあまりオススメはできません(文の大意をつかむこと自体は出来ますが)。

 

オススメの電子辞書

ということで本題です。中学生にオススメの電子辞書を紹介します。まずメーカーによっては「中学生モデル」「高校生モデル」などのカテゴリーで販売していますが、先を見据えて中学生の時点であえて高校生モデルを買うというのが良いと思います。その場合、収録されているコンテンツ自体がとても多く、その分中学生のうちは使わないコンテンツも多くあるので、どれを使うかの取捨選択を早い段階で行うのが良いでしょう。

また、中学生モデルと高校生モデルの大きな違いについてですが、高校モデルには高校で実際に使用されているような各教科の参考書や用語集が多く収録されています。そして、その分価格も高くなります。

ちなみに、一部の電子辞書では必要に応じてコンテンツをダウンロードして加えれば収録内容(辞書種類など)を増やせて、中学生で使っていた電子辞書本体を買い替えることなく大学受験まで使い続けることができるというタイプもあるようです

そして、実際にフォルテの卒業生たちに話を聞いたところ、名前が挙がった電子辞書は主に2つでした。

 

オススメの電子辞書1.EX-word

1つ目は、カシオ(CASIO)のEX-word(エクスワード)というシリーズです。こちらはメーカーの公式ホームページや店頭のポップによると、「最も売れている電子辞書」のようです。

このシリーズ、小学生向けのものから一般向けのものまで様々な型があります。また、最新機種に関してはかなり高額(高校生モデルで定価50,000円前後)ですが、正直少し型が古いもの(数年前のもの)でも使用する上で全く問題ないと思います。

ですので、今回は中学生モデル・高校生モデルの型落ち(?)の販売ページのリンク(アマゾン)を参考に貼っておきます。

価格帯としては、2020年の中学生モデルが大体22,000円~26,000円、2022年モデルの高校生モデルが30,000円~35,000円くらいで買えるようです。また、辞書関連や英検関連のコンテンツに加えて、高校生モデルには英文法参考書のVintage(ヴィンテージ)やEvergreen(エバーグリーン)などが収録されていて、これらは多くの進学校で使われている参考書なのでかなり良いコンテンツです。電子辞書としてEX-wordを買う場合、数千円多く出して高校内容までカバーできるのであれば、高校生モデルを買う方が良いかもしれません。

「中学生モデル」EX-wordの販売ページ(コチラをクリック)

「高校生モデル」EX-wordの販売ぺージ(コチラをクリック)

特にオススメのモデル「XD-SX4900」(コチラをクリック)

ちなみに、このEX-wordのアプリ版ともいえる、カシオが提供している学習アプリ「Class Pad.net」というものがあり、フォルテの卒業生が通う高校(公立トップ校)では学校としてこれに入っていて、生徒たちが利用しているようです。これはこれで良質なアプリだと思います。

 

オススメの電子辞書2.Brain

2つ目は、シャープ(SHARP)のBrain(ブレイン)というというシリーズです。こちらは先のEX-wordに比べると、比較的安価です。また画面を回転させて縦型にして使えるモデルも多いのが特徴です。価格帯としては、2019年モデルは大体15,000円~20,000円くらいで買えるようです。こちらはEX-wordに比べて、辞書関連や英検関連のコンテンツについても大差ないと思いますが、一部のモデルは高校の参考書の面で多少見劣りはするかもしれません(先の紹介したヴィンテージやエバーグリーンが収録されているモデルもあるので要確認です!)。ただ、その参考書内容を電子辞書に求めないのであれば、全く問題はありません。

「中学生モデル」Brain販売ページ(コチラをクリック)

「高校生モデル」Brainの販売ページ(コチラをクリック)

特におすすめのモデル「PW-H1」(コチラをクリック)

 

これらの2シリーズに関しては、高校生モデルで比べると必要最小限のコンテンツはどちらも入っているように思います。またご購入を検討される場合は、ヨドバシカメラやヤマダ電機などで実物を見てみると良いと思います。キーボードや画面の感じはメーカーごとに微妙に異なっていて、そこらへんは意外と好みが分かれます。ただし、店頭にそこまでたくさんのモデルはないと思いますし、価格で見ればネットで買った方が安いと思うので、店頭でメーカーごとの違いを目で確認した上でネットで買うというのがいいかもしれません。

ちなみに私が学生時代に使っていたのはセイコー(SEIKO)製でしたが、今はほとんど売っていないみたいです。非常に残念です。

今回は以上です。ではまた!

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英語のラウンドシステムについて①

こんにちは、フォルテの文系講師の上村です。

今回は、近隣の共進中や南が丘中でも導入が決まった、横浜市の公立中学校で広がりを見せている「ラウンドシステム(ラウンド制)」という英語の授業の進め方についてです。

 

ラウンドシステムとは?

ラウンドシステムとは、横浜市立南高校附属中学校で考案された授業の進め方です。一般的な中学校での授業の進め方は、教科書のユニットごとに教科書本文・新出単語・文法を扱っていき、1年かけて教科書を全体を1周して扱います。

それに対してラウンドシステムは、1年かけて教科書を4~5周することで、英語の定着を図ろうとするものです。以下がラウンドシステムの進め方の一例です。

大きな特徴としては、1・2周目の段階では進出単語や各ユニットでメインで使われる文法に関する授業は行わないということでしょう。単純に音声や文字の並びとして本文を暗記するという感じのようです。

現在、横浜市の公立中学校で採択されている英語の教科書「Here We Go!」を発行している光村図書では、このラウンドシステムについての紹介ページを設けています。

こちらのページ

このページでの導入例を見ると、ワークシートなどの共有されているツールもありますが、各中学校や先生ごとに工夫もされているようです。

 

ラウンドシステムに対する個人的な見解

私個人としては、このラウンドシステムを一般の公立中学校で安易に導入することに対しては懐疑的です。

というのも、まずこのシステムを考案した横浜市立南高校付属中学校は、入試では毎年高倍率を誇る公立中高一貫校ですから、横浜市立南高校付属中学校に通う生徒さんたちの学力レベルは極めて高いわけです。となると、授業の進め方やクオリティーに関係なく彼ら自身で主体的に学習する意欲や力を十分持っていることが予測されます

ラウンドシステムに関する様々な記事を見たところ、「このシステムによって『英語の応用力』や『英語の表現力』における学力伸長が見られた」と言った内容が主でした。確かにある程度の英語の単語や文法の知識がある子を「さらに伸ばす」という指導ではラウンドシステムは有効かと思います。また、公立・私立に関係なく中高一貫校というのは、高校受験を気にせずに授業を組み立てることができるため、ラウンドシステムとの相性は非常に良いと思います

一方、一般の公立中学校ではそれこそ中学受験を経験したような学習意欲の高い子から、小学校の授業について行くのも精一杯だった勉強が苦手な子まで、通う生徒さんたちの学力層は様々です。こういった学力層がバラバラな学校でラウンドシステムを導入すると、英語が苦手な子が置いてけぼりされてしまうのではないか、と私は思ってしまいます。実際に今回インターネット上で目にしたいくつかの記事でも、そういった英語が苦手な子に対するフォローについての具体的な方法や取り組みに関する記述は見つけられませんでした。

ただでさえ、昨年度から学習指導要領の改訂に伴って教科書が一新され、教科書が難化しましたこちらの記事で触れています)。これによって今まで以上に英語の授業についていけない子たちが増えているのではないかと個人的には心配しています。そもそも学校の授業で、もう少し文法用語を教えてもいいのではないか?と思っています。現在はフォルテの中2~中3は満席ですが、過去に途中入塾の中学生で英語が苦手だという子はほぼ全員、「英文は基本的に主語と動詞から書き始めるから、日本語の『~は』と文末に注目する」と言った基本的なことが全くと言っていいほど身についていませんでした(すべての原因が学校の授業にあるとも思いませんが)。

また中高一貫校とは違って、多くの子が公立高校受験を見据えている公立中学校でこのラウンドシステムを行う場合、学校ごとにかなりの工夫をしないと(特に塾に通っていない生徒にとっては)受験勉強との両立は厳しいのではないかと思います

 

今度の動きに注視

ということで、現時点で個人的に気になる点が多いラウンドシステムですが、今後実施し始める中学校の生徒を通して、実際のところどうなのか?というのを注視していきたいと思います。

そして、時期を見てこの記事の続きを書きたいと思います。もしかしたら、1年後には「ラウンドシステム最高!」というブログを書くかもしれません笑。

今回は以上です。それでは、また!

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フォルテの日常⑥「毎日10問英語という取り組み」~個別指導よりも個人にコミット~

こんにちは、文系担当の上村です。

今回は、中3のフォルテ生のほぼ全員がこなしている「毎日10問英語」という取り組みについて書いていきます。

 

中3は先取りと復習の両方が必要

フォルテでは、通常授業で基本的には入試を意識して、学校の先取りを行っています。具体的には春期講習から「現在完了」「現在完了進行形」「不定詞の応用」「使役動詞」などを順々に扱っていっています。

ただし、受験生としてはこれらと同時並行で中2まで既習内容の復習が必要です。というのも、入試では中1・2の文法ももちろん出題されますし、さらに志望校の合格判定が出る模試(全県模試)で中3内容が本格的に出題されるのは8月以降で、それまでは主に中2までの内容がメインとなるからです。

ですから、中3生には中3内容の先取りと中2までの内容の復習の両方が必要なのです。

 

オリジナルツール「毎日10問英語」

そこでフォルテでは、その復習を行うためのオリジナルツールとして「毎日10問英語」という小テスト形式の問題を使用しています。以下がその1つです。

このように単語の穴埋め・英文の穴埋め・英文の並び替え・英作文の形式で出題されます。これは神奈川県の公立入試問題の問2~5を意識したものです。また、ここで出題する文法は完全にランダムです。塾用や市販にかかわらず一般的な教材は単元が絞られているので、各単元の内容を理解するのには役立ちますが、模試や入試で点数を取る実力を付けるためには、こういったランダムで出題される教材でのアウトプットが大切です。

 

通塾時にチェック&類題

これを子どもたちが通塾する度にチェックし、それぞれの子たちが間違えた問題を確認してその類題を手書きまたは口頭で出題します。それによってできなかったところを確実につぶしていき、力を付けていきます。

チェックは↓のような感じです。

こういう課題って、こちらが与えるだけでも、勝手にこなしていって実力がつく子って一定数はいると思うのですが、残念ながら多くの子は継続的に進めることができなかったり、「やること」だけが目的化してしまって全く実力が伸びなかったりします。なので、課題内容と同じくらいこのチェックが大切だと思っています。

また、もちろんこういった子どもたちとのやりとりを通して、私自身も子どもたちがどの部分を苦手としていかを細かく把握することができ、日々の授業に反映できます。

このように集団授業塾でありながら、一人ひとりをしっかり見ていくのがフォルテの特徴です。今年の中3の伸びにもメチャクチャ期待しています。

ということで、今回は以上です。ではまた!

 

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日本語の語句や英単語の意味調べの注意点

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。

今回は、国語の語句や英単語の意味調べをする際の注意点についてです。

 

感心した中2女子の質問

さて、先日のこと。少し感心したことがありました。それは、授業前に国語の模試の解き直しをしていたある中2女子が「先生、『目から鱗が落ちる』ってどういう文で使うんですか?」と質問してきたことです。

感心したのと同時に「あ、この子は絶対に伸びる子だな。」と思いました。

 

意味調べは例文とセットで!

フォルテでは、小5~中3まで模試実施後には必ずその解き直しを宿題として課します。そして、国語の解き直しのときには、模試の問題に登場した語句についてその意味が分からない場合は調べるように伝えています。

そういったときに大抵の子は、辞書やインターネットを使って意味を調べてメモして終了です(まあ、一般の小中学生のレベルからすると、このように意味を調べてメモするだけでもかなりましな方だと思いますが)。

これは国語に限った話ではなく、英語でもわからなかった英単語や英熟語については、自分で調べるようにしてもらっていますが、やはりここでも多くの子は意味だけをメモして終了です。

しかし、ここで終えてしまうのは非常にもったいないです。日本語や英語に関係なく、言葉はそれ自体の意味を知っているだけでは不十分です。その言葉を実際に文章や会話の中で、どういった意味やつながりで使うのかを理解して初めてその言葉は自分のものになります。ですので、必ず言葉の意味を調べる際には例文もセットで調べるようにしましょう

あとは実際にその言葉を使って身のまわりの人々と会話をするのも非常に効果的です。相手が大人であればより良いでしょう。なぜなら、使い方やニュアンスがおかしければ、その場で訂正してもらえるからです。言葉の中にはどうしても辞書の中の意味だけでは伝わり切らないニュアンスや使われ方があります。

同様に学校に提出するノートにおいても、単純な語句や英単語の意味だけでなく、例文も添えて書いておくと先生からの評価は圧倒的に高くなります。なぜなら、先生を含む多くの大人は、語句や英単語の意味を調べるときには例文とセットで調べることが自然と身についているからです。

現在、小5・小6・中2・中3では国語の授業冒頭に語句のテストを行っています。これもまた、単に語句の意味だけでなく、実際の文脈の中での使い方を身につけて欲しいから行っています。こういった語彙力は、文章読解を行う上で必要不可欠です。

 

英単語を調べるときは品詞を意識する!

これに加えて、英単語に関しては品詞を意識するとさらに良いです

私の経験上、英語が苦手な子は十中八九、この品詞への意識が低いです(というより、そもそも日本語の単語の品詞すら非常に怪しいです)。入塾したての子どもたちに対して、英語の授業中に「これって何詞?」って発問すると、名詞や動詞などの答えはまだ返ってきやすいですが、前置詞や副詞や助動詞などはほぼ返ってこないです。

これは、恐らく中学校の授業であまり品詞について触れていないからだと思います。名詞や動詞が答えとして返ってくるのは、とは言え授業中に先生が説明の中で口にする回数や頻度が高いからでしょう。逆に言うと、普段の授業から品詞名をしっかり使っていれば子どもたちにも浸透すると思います。

実際にフォルテでも、通塾歴の長い生徒ほどこういった発問に対してしっかりとした答えが返ってきます。それは私が意識的に授業中に品詞の名前を挙げているからです。高校以降の勉強を考えても、品詞への意識が低い子は必ず言語系の教科は伸び悩むでしょう

初めて見る英単語でも、辞書などで品詞を調べてみると、必ず自分が今までに習ったことのある何かしらの単語と同じ品詞です。ですので、自分が今まで使ったことがある単語と同じように英語の文の中で使えばよいのです。普段からよく使っている日本語の言葉の場合は、今まで日本語を日常的に使ってきた経験の蓄積により、そういった品詞を意識しなくてもある程度の会話は成り立ちますし、簡単な文は作れます。

逆に言うと、日本語を勉強したての外国の人が話す日本語に対して、私たちが違和感を持つのはその人にこの蓄積や細かい品詞の理解がないからです。そこで、英単語や熟語を調べる際に最悪なのは、こういった品詞や例文の全く載っていないGoogle翻訳などで済ませることです。これはYahoo!やGoogleで「〇〇(←調べたい英単語)  意味」などで検索すると最初に出てくるので、一見とても便利ですが、明らかにおかしな翻訳もたくさんあり、場合によっては子どもたちの学習の妨げになってしまうでしょう。インターネットで調べるのなら、少なくともWeb上の辞書や辞典のサービスを利用すべきです。

 

今回のまとめ

◆日本語の語句や英単語を調べるときは、言葉の意味だけでなく例文もセットで調べましょう。

◆調べた日本語の語句を深く理解するためには、身のまわりの人との会話の中で使ってみましょう。

◆英単語は品詞もセットで調べるようにして、すでに知っている英単語と結び付けて覚えましょう。

 

こういった勉強の仕方は、小学校・中学校の内容にとどまらず、その先の勉強でも必ず役立ちますので、今のうちにしっかりと身につけておきましょうね!

今回はここまでです。ではまた!

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来年度から使われる英語の新しい教科書について

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。

先週、南図書館で来年度からの新教科書の展示会がやっているということで、早速実物をチェックしてきました。今回は、各方面で話題になっている英語の教科書について書きます。

 

学習単元増により、内容が難化

今まで高校での学習内容であった、「現在完了進行形」や「仮定法(基礎内容)」や「原形不定詞」が中学での必修単元となりました。そのため、従来までの学習単元が前の学年に下りてきたり、学年はそのままでも扱うタイミングが早くなったりしている部分が多くみられました。

特に中1ではそれが顕著で、今回改定された新教科書では初っ端から「be動詞」「一般動詞」「助動詞のcan」が登場します。現行の教科書では、「助動詞のcan」が登場するのは中1の後半(横浜市で現在使われている『COLUMBUS21』だとUNIT8)ですから、かなり大きな改訂と言えます。

そして、これは私のこれまでの経験と実感値から言うことですが、現在の中2また中3の子で「英語の成績が5段階中の2(または2に近い3)」という場合、そのほぼ全員は、「be動詞」と「一般動詞」をしっかりと使い分けることができません

例えば、「私は昨日英語を勉強した。」というのを英文でつくろうとしたとき、平気で【 I was study English yesterday. 】と書くのです(正解は【 I studied English yesterday. 】)。

今ですら、こういった現状ですから、「be動詞」と「一般動詞」をほぼ同時にやることで、それぞれのルールを区別することができない上記のような子たちがさらに増えてしまうのではないかと危惧しています

また、ちょっと話は反れますが、現在の中学校の各教科の成績は5段階で付けられていますが、そのうちの3というのは決して平均的な成績ではありません。その証拠に、偏差値50(いわゆる平均)前後の公立高校に合格している子どもたちの平均の成績は9科目で31~32ほどです。これは、1科目あたりだとおよそ3.5なので、やはり3では足りません。つまり、5段階評価での3は明らかに平均以下なのです。

 

難しい単語・表現の登場

今回の学習指導要領の改訂によって、小学校で学習した語に加えて、中学では1600~1800語を学習するという方針が出ています。これは現行の1200語の約1.5倍にあたり、その分今までは教科書で扱われていなかった難しい単語も中1から多く登場します。例えば、以下のような単語です。

creative
gabage
graduation
neighbor
dirty

これを見て、中2・3のほとんどの生徒は意味が分からないでしょう。ちなみに上記の単語の意味は

「創造的な」
「ごみ」
「卒業」
「近所の人、隣の人」
「汚い」

です。①に至っては、日本語の意味すら中1の子にとっては難しいでしょう(笑)。

こういった単語は、入試問題の他、英検では多く出題されます。なので、今まで以上に教科書内容をしっかり勉強することが英検の勉強にはつながるとは思います。特に英検の3級は、かなりの部分が単語や熟語の語彙力勝負と言えるので、そういった部分は今回の改訂がプラスに働く部分かもしれません。ただし、上記のようなレベルの高い単語を覚えるためには、その下地となる英語の力がある程度必要です。

 

デジタル対応で学習の幅が広がる

いまや、塾用教材や市販の参考書では当たり前になってきているQRコードを読み取ることによって、音声が流れたり、補足の内容を閲覧できたりするサービス(QRコンテンツ)がついに教科書にも導入されます。

すでに各教科書会社のホームページは案内が掲載されています。↓は横浜市が現在採用している『COLUMBUS21』を発行している光村図書のホームページです。

光村図書『Here We Go!』のデジタルコンテンツ(ココをクリック)

今まではこういったプラスαのものは、別途冊子やCDの購入が必要でしたが(そして、値も結構張る!)、それがデフォルトのサービスとしてついてくるのはとても良い試みでしょう。

 

内容がアップデートされている

当然ながら、時代に合わせて教科書の内容や表現もアップデートされています。例えば、多くの教科書に小中学生が誰でも知っているような若いスポーツ選手が載っていたり、トピックも「ドローン」や「AI」などが採用されていたりします。

さらに、教科書によっては子どもたちの服装や人種などが以前にも増して多様性に富んでいます。中にはヒップホップダンス好きの先生が登場する教科書もありました。

こういった時代に合わせた内容のアップデートはとても大切ですね。

また、これは余談ですが、現行の横浜市採用の『COLUMBUS21』ですが、来年度からは教科書の名前自体が『Here We Go!』という名前に変わるようです。光村図書のホームページを見る限り、変更の理由は書いていないのですが、これももしかしたら近年のコロンブスという人物(一般的には新大陸を発見したことで有名な人)に対する評価の見直し(主にネガティブ方向に…)などが関連しているのでは?と邪推してしまいます(あくまで個人的な意見です)。

 

小学生のうちにやっておくべきことは?

(色々と便利になった部分はあるにしろ、)こういった大きく難化した教科書を使用して授業が行われるということは、今よりも「英語ができる子」と「英語ができない子」の差が大きく広がることにつながるでしょう。そのときに「英語ができる子」でいるためには、小学生のうちから手を打っておく方が断然良いです。

具体的には、以下の4点をオススメします。

アルファベットの大文字・小文字を完璧にする!
小学校の授業で触れた単語をできる限り覚えておく!
(塾や習い事で)be動詞と一般動詞のルールを区別できるようにしておく!
ローマ字(できれば、中学で習うヘボン式ローマ字)に慣れておく。

フォルテでも、現小6の英語の授業のカリキュラムを変更し、彼ら・彼女らが万全の状態で中学に進学できるように全力でサポートしていきます!

今日はここまでです。では、また。

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制対話型集団授業