こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。
今回は、国語の語句や英単語の意味調べをする際の注意点についてです。
感心した中2女子の質問
さて、先日のこと。少し感心したことがありました。それは、授業前に国語の模試の解き直しをしていたある中2女子が「先生、『目から鱗が落ちる』ってどういう文で使うんですか?」と質問してきたことです。
感心したのと同時に「あ、この子は絶対に伸びる子だな。」と思いました。
意味調べは例文とセットで!
フォルテでは、小5~中3まで模試実施後には必ずその解き直しを宿題として課します。そして、国語の解き直しのときには、模試の問題に登場した語句についてその意味が分からない場合は調べるように伝えています。
そういったときに大抵の子は、辞書やインターネットを使って意味を調べてメモして終了です(まあ、一般の小中学生のレベルからすると、このように意味を調べてメモするだけでもかなりましな方だと思いますが)。
これは国語に限った話ではなく、英語でもわからなかった英単語や英熟語については、自分で調べるようにしてもらっていますが、やはりここでも多くの子は意味だけをメモして終了です。
しかし、ここで終えてしまうのは非常にもったいないです。日本語や英語に関係なく、言葉はそれ自体の意味を知っているだけでは不十分です。その言葉を実際に文章や会話の中で、どういった意味やつながりで使うのかを理解して初めてその言葉は自分のものになります。ですので、必ず言葉の意味を調べる際には例文もセットで調べるようにしましょう。
あとは実際にその言葉を使って身のまわりの人々と会話をするのも非常に効果的です。相手が大人であればより良いでしょう。なぜなら、使い方やニュアンスがおかしければ、その場で訂正してもらえるからです。言葉の中にはどうしても辞書の中の意味だけでは伝わり切らないニュアンスや使われ方があります。
同様に学校に提出するノートにおいても、単純な語句や英単語の意味だけでなく、例文も添えて書いておくと先生からの評価は圧倒的に高くなります。なぜなら、先生を含む多くの大人は、語句や英単語の意味を調べるときには例文とセットで調べることが自然と身についているからです。
現在、小5・小6・中2・中3では国語の授業冒頭に語句のテストを行っています。これもまた、単に語句の意味だけでなく、実際の文脈の中での使い方を身につけて欲しいから行っています。こういった語彙力は、文章読解を行う上で必要不可欠です。
英単語を調べるときは品詞を意識する!
これに加えて、英単語に関しては品詞を意識するとさらに良いです。
私の経験上、英語が苦手な子は十中八九、この品詞への意識が低いです(というより、そもそも日本語の単語の品詞すら非常に怪しいです)。入塾したての子どもたちに対して、英語の授業中に「これって何詞?」って発問すると、名詞や動詞などの答えはまだ返ってきやすいですが、前置詞や副詞や助動詞などはほぼ返ってこないです。
これは、恐らく中学校の授業であまり品詞について触れていないからだと思います。名詞や動詞が答えとして返ってくるのは、とは言え授業中に先生が説明の中で口にする回数や頻度が高いからでしょう。逆に言うと、普段の授業から品詞名をしっかり使っていれば子どもたちにも浸透すると思います。
実際にフォルテでも、通塾歴の長い生徒ほどこういった発問に対してしっかりとした答えが返ってきます。それは私が意識的に授業中に品詞の名前を挙げているからです。高校以降の勉強を考えても、品詞への意識が低い子は必ず言語系の教科は伸び悩むでしょう。
初めて見る英単語でも、辞書などで品詞を調べてみると、必ず自分が今までに習ったことのある何かしらの単語と同じ品詞です。ですので、自分が今まで使ったことがある単語と同じように英語の文の中で使えばよいのです。普段からよく使っている日本語の言葉の場合は、今まで日本語を日常的に使ってきた経験の蓄積により、そういった品詞を意識しなくてもある程度の会話は成り立ちますし、簡単な文は作れます。
逆に言うと、日本語を勉強したての外国の人が話す日本語に対して、私たちが違和感を持つのはその人にこの蓄積や細かい品詞の理解がないからです。そこで、英単語や熟語を調べる際に最悪なのは、こういった品詞や例文の全く載っていないGoogle翻訳などで済ませることです。これはYahoo!やGoogleで「〇〇(←調べたい英単語) 意味」などで検索すると最初に出てくるので、一見とても便利ですが、明らかにおかしな翻訳もたくさんあり、場合によっては子どもたちの学習の妨げになってしまうでしょう。インターネットで調べるのなら、少なくともWeb上の辞書や辞典のサービスを利用すべきです。
今回のまとめ
◆日本語の語句や英単語を調べるときは、言葉の意味だけでなく例文もセットで調べましょう。
◆調べた日本語の語句を深く理解するためには、身のまわりの人との会話の中で使ってみましょう。
◆英単語は品詞もセットで調べるようにして、すでに知っている英単語と結び付けて覚えましょう。
こういった勉強の仕方は、小学校・中学校の内容にとどまらず、その先の勉強でも必ず役立ちますので、今のうちにしっかりと身につけておきましょうね!
今回はここまでです。ではまた!
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