問題演習で意識すべき2つのこと

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。

今回は、問題演習の進め方についてです。この問題演習、効果や成果のあるものにするためには、「やる内容」「やるタイミング」「やる量」「やり方」が重要だと思うのですが、今回はその中の「やり方」について触れていきます。

 

問題演習の2つのパターン

問題演習に関しては、目的に応じてざっくり分けると2つのパターンがあると思います。1つ目は、学校のワークや一般の問題集を用いて単元や分野ごとの力をつけるために問題演習を行うパターン。2つ目は、受験生が行う過去問などを用いた総合的な力を試したり、付けたりするために問題演習を行うパターン。

そして今回お伝えするのは、前者のような目的の問題演習を進める際に意識すべき2つのことについてです。

 

問題演習の目的とは

そもそも問題演習は何のために行うのか?問題演習の最も大きな目的は、該当単元の授業を受けたり、教科書を読んだりしてインプットした内容を、問題演習というアウトプットを通して、「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」です。

一般的には、インプットとアウトプットの理想的な割合は、「インプット3:アウトプット7」と言われています。もちろん、十分な知識のインプットなしに闇雲にアウトプットばかりやっていても効果はありません。ただし、勉強時間の割に成績が伴っていない子の多くが、インプットの時間ばかりが多くなってしまっていて、アウトプットの時間が少なすぎるのではないでしょうか。具体的には、テスト前にノートや教科書を眺める時間が大半で、それを確認するための問題演習の時間・量が圧倒的に足りていないのではないかと思います。

ということで、問題演習はある程度の量をしっかりこなすことが必要です。それを大前提として、その問題演習をより効果的なものにするための進め方を紹介します。

 

意識すべきこと①「小まめに丸付けをする」

まずは丸つけについて。ここでの鉄則は「小まめに丸付けをすること」です。具体的には見開き1ページごと(教科によっては見開きの半ページごと)に丸付けをして、そのページで身につけるべき内容を確認しましょう。

このように小まめに丸付けをすることで、解いたときの感覚を忘れないうちに答えや解き方を確認ができ、その分だけ自分に足りなかったことが実感しやすくなります。これが解いてから長い時間が経ったあとでは、「あれ、これどんな問題だっけ?そして、自分はどう解いたんだっけ?」という確認からしなければならないので、無駄に時間がかかってしまい、非常に効率が悪いです。

また、このように小まめに丸付けをして確認することで、あとのページで同様の知識や解き方が問われる問題が出てきたときに解くことができるようになっています。そのため、自分自身の成長も長も感じやすいです。

 

意識すべきこと②「時間やスピードを意識して解く」

最近、指導要領の改訂によって難化した教科書の影響か、各中学校の定期テストで問題量が多く、なおかつ難易度が高い問題が増えているように感じます。フォルテの近隣の中学校でも、学年平均が100点中で50点前後なんていうことも少なくないです。

そんな中でよくあるのが、「問題が多すぎて時間が足りなかった。」というパターンです。これは模擬試験や入試でも十分起こりうることですし、試験によっては問題の後半の方に実は易しい問題があることも少ないので、そういった問題を解きそびれてしまったという点では非常にもったいないです。こういった事態に陥らないためには、普段から色々と工夫や意識をすることがありますが、まずは「時間や解くスピードを意識すること」が出発点です。

具体的には「ページごとや大問ごとに時間を計って解く」ようにしましょう。そして、

特にこちらの記事でも触れていますが、神奈川県の入試問題は、どの教科も文章が長いため、急いで解くという意識は絶対に必要です。

 

問題演習のダメな進め方

今までたくさんの子どもたちを見てきた中で、効果や成果がほとんど期待できなく、なおかつ中堅下位の学力層の子がやりがちな、「問題演習のダメ進め方」は、上記とは真逆に「ページごとに丸付けをせず、また時間も気にせずにダラダラと解き進めていく」という方法です。

これは「問題を解くこと自体」が目的となってしまっていて、本来の目的である「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」とは程遠いやり方です。ただ、このやり方をやってしまっている子、実はかなり多いです。特にその教科を苦手としている子によく見られます。そして恥ずかしながら、フォルテにもこういう子は(数は少ないですが)実際にいます。塾内で学校のワークの進捗状況を確認しようとしたときに、「あっ、丸付けし忘れていました。」といった具合です。

模擬試験や定期テストで安定して高得点を取るような子には、こういった問題演習の進め方をしている子はほぼいません

 

まとめ

問題演習を進める際には、その本来の目的を常に意識しましょう。それは繰り返しになりますが、問題演習というアウトプットを通して、「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」です。

これを念頭に置いて取り組めば、上記で紹介したようなダメな進め方は絶対にしません。どうせ同じ内容をやるのなら、やり方や意識次第でより効果や成果の出るようにやりましょう。

またこの他、学校で定期テストの際に提出がある教科ごとのワークに関しては、テスト前に慌ててやるのではなく、普段の授業と並行して計画的に進めていき、テスト前に2週目、3週目と解くことを意識しましょう。

今回はここまでです。ではまた!

 

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チラシ完成!2021年秋。

フォルテの文系担当の上村です。

今回は、2021年秋~冬にかけてのフォルテのチラシが完成したので、それに関する話です。

 

チラシが出来るまでの簡単な流れ

毎回、チラシを作る際には、表面のコンセプトを私が考えてイメージ案を作り、イメージ案ができた後にそれに合う写真やイラストを用意する形をとっています。このイメージ案の段階では、世に出るものではないのでネット上にある写真やイラストを仮で当てはめて作ります。

このイメージ案を作る上で最も大切にしているのは、表面でキーとなるフレーズです。今までのチラシでは、

「子どもたち一人ひとりにドラマがある。」

「少人数制集団授業。だから、全員が主役。」

「目の前の子どもたちの実力を伸ばすために、とにかく本気になる。」

「ひとりじゃいけない高みへも、仲間と一緒なら行ける。」

こういった、どちらかというと右脳に響く(=エモーショナルな)フレーズを軸にして、それを際立たせる写真やイラストを使用するという形で作っていきます。作成する際の意識としては、チラシというより「ポスターを作成する意識」「大手塾っぽくないものにする」という2つを大切にして作っています。

また、裏面に関してはその時期に応じて「実績(合格実績やテスト結果や模試結果)」「日程・時間割」「生徒の声・保護者の声」「塾の特徴」などの中から合ったものを選んで載せます。

 

今回のチラシについて

そして、今回のチラシの表面のキーフレーズは、

「最近、周りから『必死に頑張ってるね』ってよく言われる。
でも、私からしたら『普通にやることをやっている』つもり。
ただ、フォルテ に入って、『普通』のレベルが変わっただけ。」

にしました。いつもよりは長めですが、これは今年の中3生の様子をイメージしたものです。これは我々講師側にとってもそうで、我々のような小規模な塾の場合は良くも悪くも学年によって学力や雰囲気が大きく変わります。なので、学年ごとの「普通」が大きく異なります。今年の中3は特に頑張る子が多く、それに伴ってこちらが彼ら・彼女らに求める「普通」のレベルも過去2年に比べて高いわけです。

次に、メインのキーフレーズが完成したので、それに合う写真・イラストの用意です。今まではフォルテの教室内やフォルテ生の写真を使っていましたが、今回は初めての試みとしてオリジナルのイラストを使用することにしました。そこで、ココナラというサービスを利用して公開で募集したところ、募集後1日で10人以上の方から提案をいただき、その中で送ってもらったサンプル作品が私のイメージと最も近かったイラストレーターの方にお願いすることに決めました。

公開募集の段階で、こちらからざっくりとしたコンセプト「夜に部屋で勉強してる女の子の横向きのイラスト」と、そのイメージに近いネット上で見つけた画像を参考資料として提示しました。

契約が決まってからの具体的なやり取りの中で、イラスト内の女の子の部屋の備品やその造形などはフォルテ生たちに聞き取りをして、それらを積極的に意見も取り入れていきました。具体的には、コルクボードやアロマスティックなどはフォルテ生からの意見です。

イラストレーターの方もこちらの要望や修正希望をすべて快く受け入れてくれて、とても気持ちよくやりとりができました。そして、とても満足できるイラストを描いてもらえました。

 

完成したチラシ

そして、今回完成したチラシ(表面)が以下です。

 

チラシの反応

こちらのチラシは今後ポスティングや折り込みで使っていくので、今の段階ではチラシを見ての問い合わせなどの数値として反応はわかりません。

ただし、納品されたこのチラシを見たある小5のフォルテ生が「このイラストをいい感じなので、印刷してください!」と言ってきました。

うちのチラシを見たフォルテ生からのこういった反応をもらったのは初めてだったので、とても嬉しかったです。もちろん、地域への知名度アップや問い合わせの増加がチラシ作成の本来の目的なのですが、実際に通う子からこういった反応がもらえただけでも今回のようなチラシを作ってよかったと思いました。というのも、個人塾というのは大手塾と違って、それがごく一部の人だとしても深く刺さる存在であるべきだと思うのです。なので、チラシに関してもこうやって身近に刺さった人がいたというのは、喜ばしいことだと思うのです。次回のチラシは入試後の予定ですが、今後の反応を確かめつつ作成していきたいと思います。

今回はここまでです。それでは、また!

 

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フォルテの日常⑦~理社の復習に燃える~

こんにちは、文系担当の上村です。

今回は、中3の子たちが授業外で取り組んでいる、神奈川県入試に向けた社会の歴史の復習についてです。

 

理社の復習の必要性

フォルテでは、通常授業で基本的には入試を意識して、学校の先取りを行っています。なので、中3生は夏過ぎまでは公民を進めているのですが、それと同時並行で子どもたちは中1・2の内容の復習も行う必要があります。というのも、神奈川県の公立高校の入試問題の場合、理社では中1~3の内容がバランスよく出題されるからです。

神奈川県の入試の制度上、中3は後期内申が最も入試に反映されるため、中3の勉強も大切なのですが、本番の入試を考えると中1・2の内容の復習も同じくらい大切です。

英語と数学のような積み重ねの教科であれば、特段意識せずとも中1・2の内容は自然と復習できていることが多い(というか、中1・2の内容が出来ていないと中3内容が理解できない)わけですが、理社に関しては意識的に復習の機会や時間を設けないと、それまでの既習内容をどんどん忘れていってしまいます。

そこで復習の機会となるのが、模擬試験です。模擬試験では、出題範囲が既習内容になっているはずなので、模試に向けての勉強や模試後の解き直しに対して真剣に取り組むことは中1・2の内容を復習する絶好の機会になります。フォルテでは、中3生は県内最大規模の模試である全県模試を受験し、受験後に間違えたところの解き直しも課題としてこなしています。

とはいえ、実際に模試に出題される内容はその範囲のごく一部なので、それだけで十分とは言えません。

 

ざっくり確認プリントとド基礎確認プリント

社会の歴史の入試向けの勉強において、中3生によく言っているのは、江戸時代までの歴史は基本的な用語の時代判別と時代内の並び替えができるような流れを覚えること、明治以降は上記に加えて具体的な年代まで暗記すること必要があるということです。

そこでこの夏、フォルテでは中3生に中1・2の歴史復習用のコンテンツとして提供しているのが「ざっくり確認プリント」と「ド基礎確認プリント」です。

 

競争意識を持たせること

すでに紹介したような社会の復習ツールに加え、理科でも中1,2の内容を復習するためのテキストの配布しました。そして、その進捗状況を全員が確認できる形で可視化しました。

こういった工夫の効果もあってか、はやい生徒は1か月弱で100枚をクリアし、クリアした順から実践問題を渡していくことにしました。そもそも既述の「ざっくり確認プリント」と「ド基礎確認プリント」はあくまで入試レベルを解くための土台作りであって、それだけでは十分ではありません。土台が出来たらそれを入試レベルの実践問題でどんどん確認しながら鍛えていく必要があります。そこで、こういった↓のような問題をこなさせました。

こちらもすでにガンガン進めている子は50枚を終わらせ、さらに理社も含めた実践問題小テストに突入しています。学校の定期テストが終わった11月後半からは順次「全国入試問題正解」も使って、徹底的に鍛えていきます。

 

目に見える結果

9月に実施した神奈川全県模試では、この取り組みの成果が最もわかりやすい形で表れました。プリント100枚を速攻で終わらせて実践問題をどんどん進めている子は社会の偏差値が70を超え、100枚を何とか終わらせたような子は社会の偏差値が60を超え、プリント100枚を9月末時点で未だに終わらせていない子は偏差値60未満という結果でした。

さらに10月に実施した全県模試でも中3の11名中8名が偏差値60を超え、さらにその半数が偏差値68以上でした。

ちなみにフォルテでは、今年の2月に行われた入試でも公立受検生8名(2期生)のうち、2名が満点、全員の平均点が92点(県全体の合格者平均が72.6点)という結果でした。うちは入塾テストでの足切りなどはなく、公立志望の子も上位行ばかりを志望するわけではありません。そのような中で上記のような結果が出ているのは手前味噌ですが、結構すごいと思います。

そして、そんな2期生よりも今年の中3生(3期生)は現時点で復習のための勉強量は圧倒的に多いです。残り12月・1月の全県模試、そして2月の入試と、ここからの伸びがますます楽しみでなりません。

最後に今回ご紹介した復習用のプリントは、こちらで販売中です。購入者には希望に応じて、明治時代以降の学習プリントもお送りしています。

 

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令和4年度の公立高校入試選考基準が発表されました。

昨日、神奈川県の教育委員会より令和4年度(2022年度)の公立高校入試選考基準が発表されました。中3生とおよび保護者の方は日程の把握をお願いします。

関連記事:入試日程について(こちらをクリック)

 

1次選考の比率について

神奈川県の公立高校では、定員の9割は内申・学力検査・面接および特色検査(一部の学校のみ実施)の総合点で合否が決まります(残りの1割は内申点を含まない評価で決まります)。この9割の選考方法を1次選考と言います(一方、残りの1割の選考方法を2次選考と言います)。その際に、各高校が独自に定めた比率(内申:学力検査:面接:特色検査)に合わせて計算が行われます。以下が教育委員会から発表された一覧です。

令和4年度公立高校1次選考比率一覧(こちらをクリック)

 

前年度から変更があった近隣の高校

上記の1次選考の比率や実施内容について、前年度から変更があった近隣の高校は以下です。

①横浜国際高校(本体)

(令和3年度)4:4:2: 
   ↓
(令和4年度) 4:4:2:1 

→横浜国際は、学力向上進学重点校エントリー校となったことに伴って、特色検査内容が従来の独自の英問英答の実技から他の高校と同じ共通特色検査に変更となります

 

②横浜国際高校(IB)

(令和3年度)4:4:2:
   ↓
(令和4年度)4:4:2:

→本体と同様に共通特色検査になりますが、こちらのコースではそれに加え、自分の考えを150~200語の英文で記述する問題が出題されます。

 

③神奈川総合高校(国際)

(令和3年度)3:5:2:
   ↓
(令和4年度)3:5:2

昨年度まで行われていたグループ討論による特色検査が廃止されます。また、学力検査に関しても従来までの4教科から5教科に変更となります

 

④横浜立野高校

(令和3年度):2
   ↓
(令和4年度):2

内申の比率が下がり、学力検査の比率が上がりました

 

今後も入試情報がわかり次第、随時更新します。

令和4年度の公立高校入試日程が発表されました。

昨日、神奈川県の教育委員会より令和4年度(2022年度)の公立高校入試日程が発表されました。中3生とおよび保護者の方は日程の把握をお願いします。

昨年度通りであれば、願書の提出は中学校が一括に行う形になるでしょう。

また、面接・特色検査は2月15日(火)~2月17日(木)となっていますが、実質2月16日(水)と2月17日で行われるでしょう。さらに特色検査実施校の場合は、例年の流れだと、2月16日(水)に特色検査実施、2月17日(木)に面接実施となる学校がほとんどでしょう。

この他、2月15日の検査がインフルエンザ等の理由で受検できない場合の追検査は2月21日(月)、新型コロナウィルス感染者または濃厚接触者認定によって学力検査等が受検できなかった場合の追加の検査は3月10日(木)に実施すると発表されました。

今後も入試情報がわかり次第、随時更新します。

同じミスを繰り返さないために

こんにちは、文系担当の上村です。

テストや演習問題において一度もミスをしないのが理想ですが、現実は人間誰しもミスはするものです。だからこそ、同じミスを犯さないように気を付ける必要があります。

今回は、同じミスを繰り返さないための意識や行動について書いていきます。

ここでいうミスとは、「実力的には正解できるはずの問題を間違えてしまった」という所謂ケアレスミスのことを指しています。

 

そもそもそれって本当にケアレスミス?

まずは、本題に入る前に子どもや保護者の方の中でも割と多い勘違いについてです。

子どもたちとの会話や保護者の方との面談の際にも「『ケアレスミス』が多いんです~」という話はよく出てくるのですが、それが本当に実力がある中で思わずやってしまった「ケアレスミス」であることは意外と少ないです。ストレートに行ってしまうと、単に実力不足であるという場合が多いです。にもかかわらず、それを「ケアレスミス」と軽視してしまうために、実力不足を補う行動を起こさないので、同様の間違いが繰り返されるというのがあります。

なので、まずは「自分の実力が不足しているのでは?」と考えるのが良いでしょう。また、既習内容でそのような実力が不足している場合は、「知識が不十分である」「アウトプットが不十分で知識や理解が定着していない」「定期的に復習していないので忘れてしまった」などが主な原因だと思います。なので、テキストやノートを見直したり、該当の単元の演習問題に取り組みましょう。

 

ミスをした自覚をする

さて、ここからが本題です。

まず第一に自分が以前したミスを覚えておくことが大切です。また、同様に「自分は〇〇のようなミスをする人間なんだ」と自覚することも大切です。そうすれば、同じようなシチュエーションで、そのときのことがフラッシュバックして同じミスをしないように意識するでしょう。

例えば、以下のような(  )内の一般動詞の形を直す問題の場合。

例題 She(  play  )soccer in the park yesterday.

ここでの正解は played ですが、それを間違えて plays と書いてしまったとします。これは、一般動詞を過去形にすべきところを現在形で書いてしまった時制のミスです。こういった形式の問題は、主語と時制に注目する必要があるのですが、主語には注目できたものの、時制の判断ができなかったのです。

このときに、単に「あー、これは過去形なのかー。」で済ませるのか、「主語がsheだから三単現のsだと思ったけど、文の最後にyesterdayがあるから過去形か。文の最後にキーワードを見て時制を判断することを忘れていたな。次からは文末にも十分注意して解こう。」と考えるのかで次回以降の結果に大きな違いが出るでしょう。

これは日常生活でのミスに置き換えるとよりわかりやすいです。例えば、食卓で家族一緒に食事をしているときに、遠くのおかずを取ろうとして手を伸ばします。自分の手元に運んできたその拍子に近くにあった醬油差しを倒してしまい、自分のお気に入りの白いパーカーが醤油まみれになってしまいました。こういった経験があると、次からは醤油差しの位置を確認したり、何かを取ろうと手を伸ばすときに他のものに触れたり、倒したりしないかを確認するでしょう。これと同じことを勉強でもできれば同じようなミスは減ります。

 

ミスをしないようにする行動の工夫

次にただ自覚をすることに加えて、意識を強める行動が伴うことでミスを防止することができます。例えば、先ほどの問題であれば、注意すべき主語のsheと時制の判断ポイントとなるyesterdayの部分に線を引いたり、〇を付けたりすることで、頭の中だけでなく視覚的にも意識できます

私の経験上からも、こちらが指導せずともこういった行動ができている子はやはりミスが少なく、正答率が高いです。国語の文章読解でも、解いた後の本文を見ると重要だと思う部分に線を引いたり、印をつけている子と、全くそういったものがなく綺麗なままの子とがいます。当然、前者のような子の方がよくできています。

人間は多くの感覚を駆使することで物事が覚えやすくなったり、問題が解きやすくなります。例えば英単語を覚えるときには、ただ英単語を眺めるだけ(視覚のみを使う)よりも、それに加えて実際に描いたり発音したりする(触覚?+聴覚を使う)方が覚えやすいでしょう。

最後に繰り返しますが、人間誰しもミスはします。ただその後に、同じミスを繰り返すのか、繰り返さないのかは自分自身の意識や行動1つで大きく変わります。同じミスを繰り返さないようにしてきましょう!

今回は以上です。ではまた!

 

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フォルテの日常⑥「毎日10問英語という取り組み」~個別指導よりも個人にコミット~

こんにちは、文系担当の上村です。

今回は、中3のフォルテ生のほぼ全員がこなしている「毎日10問英語」という取り組みについて書いていきます。

 

中3は先取りと復習の両方が必要

フォルテでは、通常授業で基本的には入試を意識して、学校の先取りを行っています。具体的には春期講習から「現在完了」「現在完了進行形」「不定詞の応用」「使役動詞」などを順々に扱っていっています。

ただし、受験生としてはこれらと同時並行で中2まで既習内容の復習が必要です。というのも、入試では中1・2の文法ももちろん出題されますし、さらに志望校の合格判定が出る模試(全県模試)で中3内容が本格的に出題されるのは8月以降で、それまでは主に中2までの内容がメインとなるからです。

ですから、中3生には中3内容の先取りと中2までの内容の復習の両方が必要なのです。

 

オリジナルツール「毎日10問英語」

そこでフォルテでは、その復習を行うためのオリジナルツールとして「毎日10問英語」という小テスト形式の問題を使用しています。以下がその1つです。

このように単語の穴埋め・英文の穴埋め・英文の並び替え・英作文の形式で出題されます。これは神奈川県の公立入試問題の問2~5を意識したものです。また、ここで出題する文法は完全にランダムです。塾用や市販にかかわらず一般的な教材は単元が絞られているので、各単元の内容を理解するのには役立ちますが、模試や入試で点数を取る実力を付けるためには、こういったランダムで出題される教材でのアウトプットが大切です。

 

通塾時にチェック&類題

これを子どもたちが通塾する度にチェックし、それぞれの子たちが間違えた問題を確認してその類題を手書きまたは口頭で出題します。それによってできなかったところを確実につぶしていき、力を付けていきます。

チェックは↓のような感じです。

こういう課題って、こちらが与えるだけでも、勝手にこなしていって実力がつく子って一定数はいると思うのですが、残念ながら多くの子は継続的に進めることができなかったり、「やること」だけが目的化してしまって全く実力が伸びなかったりします。なので、課題内容と同じくらいこのチェックが大切だと思っています。

また、もちろんこういった子どもたちとのやりとりを通して、私自身も子どもたちがどの部分を苦手としていかを細かく把握することができ、日々の授業に反映できます。

このように集団授業塾でありながら、一人ひとりをしっかり見ていくのがフォルテの特徴です。今年の中3の伸びにもメチャクチャ期待しています。

ということで、今回は以上です。ではまた!

 

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2期生ストーリー②

こんにちは、フォルテの理系担当佐々木です。今回は2期生の一人ひとりにフォーカスして、主に我々目線からの志望校合格までの話を書いていく第2弾となります。

第1弾はコチラ

 

勉強に対する姿勢の矯正

この子はフォルテ開講当初(中2の最初)から来てくれた生徒で、第一印象は明るく笑顔が絶えない素直な子である反面、カバンの中がぐちゃぐちゃで整理整頓が出来ず、宿題忘れが多いという中学生男子によくいるタイプの子でした。

個別指導塾からの転塾で、宿題忘れに関しては今までそれほど強く言われてこなかったせいか、宿題を期日までにやってくるという習慣が身についていませんでした。ですので、まずは勉強に対する基本的な姿勢をしっかりと身につけていく必要性を感じました

ただ、頭ごなしに出来ていないことを否定してもしょうがないので、本人と話をした結果、出された宿題が自主的に出来るようになるまでは別の曜日に塾に来て宿題をする約束をしました。個人的にはわざわざ別の曜日に宿題をやりに来るのはめんどくさいのでは?と思いましたが、本人曰く、家にいると集中できないけど、塾だと勉強するしかないからその方が良いとのことでした。

彼は素直な性格で、我々に言われたことに対しては反発せずに従う子だったので、別日に自習に来て宿題をやる生活が定着しました。そして、しばらく経つと、だいぶ宿題をこなす習慣が身についてきて、いつしか別日に来なくても宿題が出来るようになっていきました。

 

定期テストで満点獲得

だいぶ勉強の習慣が身に付き、学校のテストにも自信を持って臨むことが出来る様になりました。そして、中2の1学期末と2学期末のテストではなんと数学で100点満点を獲得しました!さらに5科目総合でも470点以上取るなど驚くほどの成果を叩き出しました。2学期末のテストに関しては、彼だけでなく当時の中2のフォルテ生の半数以上が数学の点数が95点を超える点数を獲得するなど抜群の結果が出ていました。

ただし、それでも定期テストで満点を取ることは容易ではありません。そもそもフォルテは大手塾のように、各中学校の過去問を用いた露骨なテスト対策はしていません。塾の対策によって取らせてもらった満点ではなく、自分自身の力で勝ち取った満点だからこそ価値があります

このような結果を出すためにフォルテでやっていることは、シンプルに「学校の定期テスト以上のレベルに達するように仕上げていく」ことです。そのために、彼のような数学が得意な生徒の場合は、定期テストではめったに出題されないような高いレベルの問題まで触れていきます。昨今、神奈川県の公立入試の問題は難化しているため、普段からこういったハイレベルな問題に触れることは、入試を勝ち抜く実力を付けるという上でも大切です

また彼は、模擬試験においても入塾当初は5科目総合偏差値で50ちょっとだったのが、2年生の最後の2月の模試では初めて5科目総合の偏差値が60を超える結果を出すようになりました。こういった急激な伸びを見せたことで本人も自信がついていき、入塾時には遥か遠い目標であった当時の第一志望(準トップ校)の合格も十分狙える状況になってきました。

 

志望校の決定

中3になっても順調に力を付けていき、全県模試でも5科目総合の偏差値で60~65を安定して出せるようになってきましたが、夏ごろまでは模試の際に記入する第一志望の欄にはずっと旧学区の準トップ校(偏差値62程度)を書いていました。

しかし、模試の偏差値や学校の内申が上がるにつれて自信を深めていき、ついに9月末の模試で第一志望を旧学区のトップ校(実際に彼が受検→合格した高校)に変えました。決め手となったのは、その高校に通っている先輩から高校の話を直接聞いたり、興味深い部活があること、準トップ校に比べて進学実績が明らかに良いことなどでした。

トップ校を受験するということには、それなりに高いハードルがあります。同じ高校を目指すライバルたちのレベルは高いですし、入試の教科においても5科目に加えて教科横断型の特色検査も課される学校であるため、準トップ校からトップ校に変更するということは勇気のいる決断だったと思います。ただ、彼もこの点はしっかり理解していたようで、それまで以上に勉強に対する意識が高まっていきました。その後の彼の姿を見ていると、高い目標を掲げ、それに向かって努力していくことで人間は大きく成長していくのだと強く実感しました。

 

整理整頓

中3の後期内申が決まる最後の定期テストを直前に控えた11月の土曜日。以前から整理整頓が出来ずにカバンの中がぐちゃぐちゃな状態だったため、翌日の日曜日のテスト対策授業前にカバンの中を整理してから来るように伝えていました。

そして彼が来た時にどの程度きれいになっているか確認した所、前日よりは多少ましになってはいましたが、ひどい状況に変わりはありませんでした。これではだめだと思い、本人にカバンの中身を全部出させて、必要なものとそうでないものを分類させました。そして必要なプリント類はクリアファイルに入れ、不必要なものは処分しました。空のペットボトルが何本も出てきたときには衝撃を受けました笑。私も整理整頓が苦手なので、気持ちはわからないでもないのですが・・・。

それ以降も定期的にカバンの中の状況をチェックするようにし、以前までのようなカオスな状況はなくなりました。一般的には片付けが出来る方が成績も良い傾向にあるので、成績が伸びないとかやる気が出ないという人は、まずは机の上やカバンの中をきれいにするところから始めると良いかもしれません

 

特色検査に関して

中3の6月ごろに本人と保護者の方へ志望校に関して話していく中で、特色検査のある学校も視野に入れた方が良いという話をして、特色検査の模試を7月に初めてチャレンジしてもらいました。結果に関しては偏差値にして40くらいだったのですが、そもそも特色検査の模試を受けるのはトップ校を志望する成績上位者のみなのと、特色検査の対策は夏以降でやっていく予定だったので、その結果について私は特に気にしていませんでした。中3の夏までは5科目(特に理社)の勉強をしっかり進めることが大切だと思います

夏以降は特色検査の対策として、色々な種類の問題に触れていきました。私は大手塾時代にも特色検査の対策講座を担当していましたが、多い年は1教室で50人位の生徒を相手にしていたため、一人ひとりの理解度を詳しく把握するのは正直困難でした。ですが今は、一人ひとりの状況を正確に把握することができ、臨機応変にそれぞれの生徒の出来に合わせて扱う問題も変えることも可能なため、かなり密度の濃い指導が出来ていると感じています。これはフォルテが少人数制集団授業を行う塾だからこそできることです

また、特色検査の問題は難易度が高い問題が多いため、問題をしっかりと読んだり、与えられた資料等から粘り強く考える力が必要になります。ですので、少し問題や資料を見て分からないからと言ってすぐに諦めたり、答えやヒントを求めているとなかなか伸びません。しかし、彼は難しい問題にもきちんと向き合い、試行錯誤しながら頑張っていきました。そして、12月の特色検査模試では偏差値50を超えることも出来、本人もだいぶ手ごたえを感じているように見えました。

 

入試本番⇒合格発表

中3の夏以降は毎回の模試で5科目総合偏差値で65を安定して取れるようになり、特に理科と社会はコンスタントに偏差値70を超える状態でした。現在の神奈川県入試において、理科と社会が安定して取れるのはかなりの強みになります。正直、中3の夏ごろで中1・2の理科や社会の最低限の知識がない状態だと、受験までに仕上げるのがかなり難しくなります。特に上位校を目指す場合は、中3の夏くらいまでに中1・2の理科と社会の教科書で太字の用語くらいは一問一答で答えられる状態を作っておくべきでしょう。あとは社会ではできる限り多く歴史上の出来事の年代を暗記するというのも進めていきましょう

今年の入試は昨年に比べると、社会が大幅に易化、英語や数学もやや易化、理科が難化した結果、5科目総合では昨年よりもだいぶ点数が取り易い入試となりました。実際の彼の結果は社会が満点で理科が1ミスと得意の理社でかなりの結果を出してくれました。特に難化した理科で1ミスに抑えたのは非常に大きかったと思います。英数国も大崩れすることなく、5科目総合では今までの模試に比べて一番良い結果を出すことが出来ました。そして、難易度が高かった今年の特色検査でも他塾の情報をから考えると、同じ高校を受ける子に比べても十分な点数が取れていたので、多分大丈夫だろうと思いながらも合格発表当日を待ちました。

それでも不思議なもので、実際に合格発表当日の朝はかなりドキドキな状態でした。そして発表から5分ほど経ったタイミングで彼から合格通知画面のスクショとともに「受かりました!」という報告をLINEで受けました。その瞬間、私は思わずガッツポーズをしました。怠惰な性格ゆえに私や上村に叱られることは誰よりも多かったですが、言われたことは愚直にやり続け、また自分でやるべきことを自覚して努力もしました。それが結実して本当に嬉しかったです。

フォルテに入塾したことで、彼は成績を大きく上げることができ、入塾時には考えられないほどのレベルの高校に合格することができました。それ自体も素晴らしいことですが、それ以上に勉強に対する基本的な姿勢が身についたり、自己肯定感を高めたりすることができたことは、今後の彼にとって大きな財産になるでしょう

 

最後に

彼から公立トップ校合格の報告を受けた時、入塾当初は宿題すらまともにやってこれなかった状況を思い返すと非常に感慨深かったです。ただ、あくまで高校入試は彼の人生においては、一つの通過点に過ぎません。これから先も様々な困難や壁にぶつかるでしょう。しかし、今の彼ならばどんな困難や壁も必ず乗り越えられます。高校でも新たな目標を見つけて頑張って欲しいと思います。

 

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2期生ストーリー①

こんにちは、フォルテの文系講師の上村です。

ここでは、2期生の1人ひとりにフォーカスして、主に我々目線からの志望校合格までの話を書いていきます。

 

フォルテ史上初の問い合わせの子

この子は何を隠そう、「進学塾フォルテ」に最初に入塾に興味を持ってくれた女の子でした。元々、この子の5つ上のお姉ちゃんを私が大手塾の教室長時代に教えていたという縁もあり、フォルテ開校を知ると、真っ先に良い反応をしてくれました。

そして、開校前に行った最初の体験授業(個別補習)。彼女はお母さんと一緒に来塾し、まだ机が数台しかない殺風景な教室の中で、後ろからお母さんに見守られながら、ちょっと緊張感漂う中で英語の授業を行ったのを今でも覚えています。

 

志望校は憧れの高校

この子には小学4年生のころからの憧れの高校がありました。それは、5つ上のお姉ちゃんが通う高校でした。当時、小学生の彼女の目から見ても毎日充実した高校生活を送るお姉ちゃんがこの子には本当にキラキラ輝いて見えました。

自分もそのような充実した高校生活を送りたい!

お姉ちゃんの高校の文化祭に遊びに行くたびにその思いは強まっていきます。また自分自身が中学生になって志望校を真剣に考えるようになります。そして、いくつかの高校を見学した中でも、やはり彼女の中でビビッと来たのはこの高校だけでした。

私も彼女のそういった思いを受けて、何とかお姉ちゃんと同じ高校に合格できるようにサポートしたいと心から思いました。そして彼女が目指す高校に合格することを考えたとき、彼女の普段の授業態度や定期試験の得点力から、内申点は例年の同高校の合格者平均以上には必ずなるだろうと感じていました(実際にそうなりました!)。ですから、合格できるかどうかは学力試験での点数次第になるなと判断し、とにかく実力を付けて模擬試験の偏差値UPを目指すことにしました。

 

1年以上やり続けた個別課題

中2の冬、入塾時から比べると5教科全体の模擬試験の偏差値は順調に上がってきたものの、英語に関しては少し伸び悩んでいました(模擬試験の英語の偏差値は50そこそこ)。というのも、(これは何も彼女に限った話ではないですが)中1のころは学習する文法事項もそこまで難しくはないので、学校の内申において英語で5をとるのは比較的易しいことでした。そのため、英語の内申に対する認識が甘くなってしまい、他教科に比べて特別な努力をしなかったわけです。もちろん中2になると、「未来形」に始まり、「不定詞・動名詞」「比較」「受動態」など学習内容が少しずつ難しくなるというのも一因としてあったと思います。

そこで中2の1月の半ばごろ。12月に受けた模擬試験の結果返却を兼ねた3者面談で、本人・保護者の方と相談した上で、彼女に対して個別に英語の課題を出すことにしました。それは中1から中2にかけての文法をランダムに出題する小テスト形式で、フォルテでの授業がない日は毎日やる約束をしました。

彼女は正直、自分でやるべきことを考えて実行するのが苦手な子でした。実際に、受験勉強の中で自己分析をして、自分自身でやるべきことをしっかり考えて、実行できるようになったのは中3の冬ごろだと思います(これが早い段階でできる子は実力がより伸びやすい子であったり、公立トップ校に合格する素質のある子であったりするのだと思います)。ただし、そんな彼女にはとても良いところがありました。それは私がやるように指示を出したことは何があっても必ずこなすところです。

こういった素直さ(愚直さ?)がある子は、私の経験上偏差値60くらいの高校までは合格できる可能性があります。それ以上の公立トップ校や準トップ校になると、どうしても先ほど述べたような自分で考えて勉強する力が必要だと思います。または、他者よりも圧倒的な量をこなしているか、ですかね。

課題をやり始めて約1か月半が経ち3月に入ると、新型コロナウィルスの感染拡大により中学校が休校期間に入ると、フォルテでの授業のありなしにかかわらず毎日課題をやるようになります。さらに、当初の文法確認に加え、1日1題長文を解くようにもなりました。これが中3の夏ごろには、より実戦的な問題に対応できるようになるために他県の入試問題の長文を解き始めました。また、時折彼女とマンツーマンで他県の入試問題の本文をその場で全訳をさせました(彼女曰く、この全訳をさせられたのが英語の実力アップに大いに役立ったとのことです)。

この課題を結局入試直前まで1年以上続き、個別課題を貼り付けたノートは6冊にもなりました。また5月以降の全県模試でも英語の偏差値は60を切ることはまずなくなり、10月・12月・1月の全県模試ではいずれも偏差値65以上を記録しました

 

合格への最後の関門は理社

中3になり、英語の実力が飛躍的に上がったことで、3教科での模試偏差値は当初設定した目標の数値を大きく上回るようになりました。しかし、理社が足を引っ張ってしまい、5教科で見ると目標の数値ギリギリといったところでした。それは中3の秋になっても変わらないままでした。

そこで、理社を勉強する時間を物理的に増やすこと、さらに社会は時代判別や年代暗記といった歴史の確実に点を稼げる部分の勉強を徹底することを命じました。すると、ここでも彼女は愚直なまでにそれを実行します。

その結果、社会は模擬試験での点数・偏差値も順調に上がっていき、他県の入試問題を解いてもコンスタントにその年のそれぞれの県平均を大きく上回る点数が取れるようになりました(もちろん中には平均点が公表されていない県のものもありましたが、それなりに人並み以上には点数が取れていたと思います)。

理科は最後まで苦しんでいましたが、入試直前の彼女の実力を5教科総合で見てみると、英語と社会ではある程度の点数が見込める状態だったので、理科で大きく失敗しなければ・・・という状態でした。

 

ついに入試本番→自己採点

今年、神奈川県の入試問題は全体的には明らかに易化しました。それは、彼女が受けた高校のように例年高い倍率で安定している高校においては、例年に比べて合格ラインが大きく上がることを意味します。

フォルテでは、公立受検組は学力検査当日に面接練習と自己採点をしに通塾します。自己採点の結果、彼女の点数は今までのどの模擬試験で取ったた点数よりも高く、去年の同高校の合格者平均を30点近く上回っていました。英語は(緊張のためか普段なら考えられないミスもあった中で)80点を超え、社会に至っては90点を超えていました!内申点でのアドバンテージも入試点数に換算して10点ほどあったことも考えると、これ以上ない出来と言ってよいでしょう。思いっきり褒めました。

ただし、彼女の受けた高校は面接でも例年そこそこ差がつきやすいので、面接練習もばっちりやって万全の状態で翌日の面接に送り出しました。

 

合格発表当日

今年、神奈川県では新型コロナウィルスの影響で、合格発表がWeb上で行われました。公立受検者は県全体でおよそ4万7千人。その保護者の方や関係者も考えると相当なアクセス数になることは必至です。ですので、私個人的には合格発表用のWebサイトがサーバーダウンによってしばらく閲覧できないんじゃないか、と本気思っていました。

しかし、そんなことは全くありませんでした(教育委員会の皆さん、疑ってすみませんでした!すばらしいサイト作成ありがとうございます)。朝の9時から発表だったのですが、その直後の9時3分にはLINEで彼女から報告がありました。

〇〇(←高校名)受かりましたーー!!本当にありがとうございました🙇」

その後、高校で入学手続き用の書類をもらってきた後にフォルテに来てくれました。そこでの彼女の顔は喜びや安堵の表情に溢れていました。

 

最後に

中3の授業がすべて終わった後の先日、改めて彼女とお母さんがご挨拶に来てくれ、わざわざ手土産や手紙をいただきました。そこで、入試後の彼女の様子や合格発表前に姉が自分のことのようにドキドキしていたことなど、いろいろと面白いエピソードを聞かせてもらいました。

その際に私が強調して彼女に言ったのは、「今はまだあくまでスタートライン立っただけであり、大事なのはこれからである」「とにかく英語と数学を中心に今から勉強を頑張りなさい」という2点でした。憧れの高校で最高の高校生活を送ってね!

私個人的には、彼女のような縁深い子と一緒に2年間を歩むことができてとても幸せでした。

 

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2021年度入試を終えて~2期生の奮闘の結果~

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。

今日が神奈川県の公立高校入試の合格発表でした。ということで、今年の中3生について、私自身が感じたことを個人の反省や備忘録も兼ねて記しておきます。

 

2期生の合格実績

以下が今年の中3生の合格実績です。

フォルテ開校以来初めての公立トップ校への合格(2名)を始め、素晴らしい結果を子どもたちが出してくれました。

言うまでもありませんが、子どもたちの合格した高校の偏差値に我々の喜びが比例するわけではありません。もちろん、トップ校のような上位校に合格するためにはそれ相応の努力が必要ですし、実際にトップ校に合格した2名の努力を間近で見ている我々からすると、2名の合格は本当に嬉しいです。

ただこの2名だけでなく、子どもたち一人ひとりにドラマがあります。小学校の頃から憧れていた姉(私の教え子!)と同じ高校に、コツコツ努力を重ねて合格した子。模試ではずっと厳しい判定だったけれど、それでも覚悟を決めて入試前に誰よりも必死に頑張って逆転合格した子。入塾時に英語のbe動詞と一般動詞の文のルールの違いすらわからなかったのに、入塾後に英語が好きになり、入試でも7割近くとって英語に力を入れている高校に合格した子。内申の低さを圧倒的な得点力でカバーして合格した子。5教科で思ったような点数が取れなかったけれど、それでもあきらめずに面接で高得点を取り見事合格した子。どの子に関しても、それぞれのここまでの道のりを思い返すだけで胸が熱くなります。

また今回の結果によって、フォルテが上位~中堅レベルまで様々なレベルの公立高校に対応できる進学塾であることを客観的に証明できました。これは、現中2(3期生)以下の学年で上位の公立高校を目指して日々頑張っているフォルテ生やその保護者の方に少しでも安心を与えることができたと思いますので、それもまた喜ばしいことです。

さて、ここからは2期生のこれまでの頑張りやその頑張りを間近で見てきた私が感じたことなどについて、書いていきます。

 

他の人がやっていない時期にしっかり取り組む子は強い。

この1年を振り返る上で、新型コロナウィルスの流行による学校の休校期間中のことは避けて通れません。この期間中、フォルテでの中3生の多くは、個別に自己の課題に取り組んでいました。この約2か月間の学習の内容面はもちろん、学校がない中でしっかりとした学習習慣をつけるといった意味でも中3生にとって大きな期間でした。

また、この1年間で2期生に口酸っぱく言ってきたのが、「学校の定期テストが終わった日は、君たちにとって特別な日でも何でもない」ということです。つまり、中3ともなれば、定期テストの最終日であることが、その日は勉強をしなくてもよいという免罪符にはならないのです。なので、個別課題を課している子には、定期テストの最終日だろうが関係なく報告を求めました。それが結果的には、彼ら・彼女らの実力を伸ばすことにつながったと思います。このように他の人がやっていないときにしっかりやるからこそ伸びるのです。中には入試が終わったその足で自習に来た中3もいました。

 

量をこなすことは大切。

中3になってかなり実力が伸びた子に共通することは、ある程度の基礎を身につけた上で、アウトプットのために演習量を多くこなしていたという点です。もちろん、ただ解くだけではほとんど意味がありません。一つひとつの問題を丁寧に解いて、間違えた問題があったら、なぜそうなるのか?というのを納得するまでがセットです。

特に中2や中3にもなると、勉強を「時間」ではなく、「量」で区切ると良いです。逆に時間のみで区切って、勉強をした気になってしまっているのが一番危ういです

2期生は、特に社会は12月以降で全国入試の問題をガンガン解いていきました。その結果、今回の易化の影響もありますが、(中3の夏以降の入塾を除く)フォルテ生の平均点(開示点)は92.5点(トップ校合格者は2名ともに満点)でした。

 

努力を伴う継続は力。

今年の中3生(2期生)が中1から中2に進級するタイミングでフォルテは開校しました。今回、入試を迎えた半数以上は開校まもなくから通ってくれて、その分我々としても特に思い入れが大きかった子たち(いわゆる初期メンバーですね。)でした。さらにその後に中2時点で数名が入塾しました。

彼ら・彼女らは、全員が入塾後に成績が大きく上がり、平均内申UP数(入塾時→中3後期)は4.7模擬試験の平均偏差値UP数(入塾後初の育伸模試→全県模試1月号)は9.5でした。このように通塾歴の長い子ほど、成績・実力の伸びが大きいのは塾としてはとても健全なことではないでしょうか?

ちなみに、中1からの通塾生が多い、現中2(新中3)生はこれ以上に伸びるでしょうし、その雰囲気や気配は大いに感じています。

 

全員が頑張る、だから伸びる。

そして、入試前にグッと実力が伸びたのもこの初期メンバーたちを含む中2の頃からの通塾メンバーが中心でした。(もちろん中3からの入塾生も伸びるのですが、)彼ら・彼女らは勉強に対する姿勢や基礎体力がしっかり鍛えられているので、圧倒的な量をこなす入試前には特に伸びやすいのです。

最後の数週間はまさに戦う集団として抜群の雰囲気の中で、全員が前向きに目標に向かい、本番の日まで駆け抜けました。はっきり言って、ヌルいことをやっている子がいないので、実力が伸びるには最高の環境・雰囲気と言えます。

 

この流れを中2以下にも引き継ぐ。

今回、入試の合否発表が朝9時からWebで発表ということで、子どもたち・保護者の方からの合否の連絡は例年よりもかなり早かったです(一番早い子は9時3分でした)。10時すぎにはほぼ全員の結果が出そろいました。

実は、このブログ記事自体ももっと早めの時間に上げようと思えば上げられたんですが、それよりも塾生向けの速報お便り(フォルテレポート入試当日号外)の作成を優先させたので、こんな時間になってしまいました。

そして早速、中1・2の何人もの保護者の方から反応もいただきました!また、配布したときに多くの子たちが目を輝かせながら号外を読んでいました。来年、再来年のフォルテレポートに載るのは間違いなく君たちだ

 

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