2023年度神奈川公立入試「社会」全問解説

こんにちは、文系担当の上村です。

今回は、先日行われた2023年度(令和5年度)の神奈川県入試「社会」を全問解説します。

問題全体の形式と難易度

まず全体としては大問7つの計33問の構成で、昨年同様すべて記号選択形式でした。ただし、複数の空所の穴埋めが完答で初めて得点になるものが多いため、33問のうち選択肢が8つある問題が7問、6つある問題が7問となっています。ですので、他県の一般的な入試問題に比べると選択問題でありながら、問題によっては正答率がとても低くなるものもあるでしょう。

ちなみにほぼ同様の形式で出題された昨年では、最も正答率が低い問題が歴史の□4の(ウ)で、39.2%でしたが、今年はそれ以上に正答率が低い問題もありそうです。

実際にフォルテの生徒の自己採点の様子を見ていると、昨年度の合格者平均が62.4点に対して5点近く下がって57~58点くらいになるのではないかと思います。

問題はコチラでダウンロードできます。(カナロコさんのページ)

 

問題ごとの解説□1

(ア)について。農作物の生産量ランキングに関する問題です。まずオリーブといえば、ヨーロッパの地中海式農業を頭に浮かべて、ヨーロッパの地中海沿岸のスペインやイタリアがランクインしているYを選びます。次にとうもろこしは、世界一の生産量を誇るのがアメリカというのは覚えておくべき知識ですが、万が一それがわからなければブラジルでのバイオ燃料(バイオエタノール)で さとうきび や とうもろこし が原料として用いられているという知識をヒントにしてXを選びます。また綿花に関しては栽培が盛んな具体的な場所として1位のインドのデカン高原は覚えておくべきで、2位の中国の印象はなかったかもしれませんが、3位のアメリカは南東部でかつて黒人の奴隷による綿花栽培がさかんであったという歴史的な背景も含めて覚えておいてほしいレベルのものなので、そう考えるとZを選べます。なので正解3です。

(イ)について。この手の問題はまず地図中に「赤道」「本初子午線」「日付変更線」を確実に書き込めるようにしましょう。また、問題文に緯線や経線が何度ごとに引かれているのかが書かれているので、そこも正確に把握しましょう。すると、Pの線は赤道から2本分南にあり、今回緯線は45度ごとに引かれているから南緯90度とわかります。また、Qが日付変更線で、日付変更線を東から西にまたいでいるので日付を遅らせます(1日戻します)。なので正解は6です。

(ウ)について。ここはAの国がニュージーランドなので、その先住民であるマオリを選びます。また、以下は覚えておきましょう。なので正解は5です。

(エ)について。Bの国はブラジルです。南アメリカ州はブラジルだけが元々ポルトガルの植民地だったのでポルトガル語を公用語としており、その他の国々は元々スペインの植民地だったのでスペイン語を公用語としています。このようにスペインやポルトガルが世界の中心だったのは大航海時代(15世紀~16世紀=日本の室町時代後半~安土桃山時代)の話です。なので正解は1です。

(オ)について。まずは設問の「適切でないもの」を選ぶというのに注意。あとは、この手の読み取り問題では注目すべき部分が「量や金額自体の数字」なのか「割合」なのかを正確に判断することが必要です。4が正解ですが、これは「工業製品」がどの品目を指すのかを判断する必要があります。エチオピアでは「衣類」で5.5%、ザンビアは「セメント」「機械類」で3.1%、ボツワナは「機械類」「ソーダ灰」で4.3%(ちなみに「ソーダ灰」とは高純度の炭酸ナトリウムのことです)、南アフリカ共和国は「自動車」「機械類」で17.4%です。なので正解は4です。

ここはどれも正答率が高いでしょう。世界地図に関しては、どのような地図が出題されても、見慣れているであろうメルカトル図法でいうとどの部分なのか?という置き換えが出来るようにしましょう。そのために、(繰り返しになりますが)ヒントとなる「赤道」「日付変更線」「本初子午線」を正確に書き込めるようにしましょう。教科書に載っている農作物や鉱産資源の生産量に関する上位国をしっかり押さえておきましょう。

 

問題ごとの解説□2

(ア)について。ここでも「適切でないもの」を選ぶので注意。地形図の読み取りで、答えは3ですが、今回は地形図の下に「2万5千分の1」という縮尺が載っているので、計算すると「2cm×25000=50000cm」となり、単位を変換すると「500m」ですね。1については、このような鍵穴のような形の古墳を前方後円墳と言います。2については、古墳の中に44という数字があるのが分かります。4は「∴」という地図記号と共にいくつかの古墳名が周りにあります。

(イ)について。まずXは、以下のように65歳以上部分に書き込みをすることで、パッと見で2022年の方が割合が高いとわかるので×。次にYも同様に、該当する部分を書き込んで囲むと2012年の15~24歳の方が割合が高いとわかるので×。なので正解は4です。

(ウ)について。今回は「適するもの」を選びます。答えは4です。資料3に注目し、人口密度は「人口÷面積」で求めるので、各区を計算すると「北区」が最も数字が大きくなります。そして、資料4で北区を確認すると地下鉄御堂筋線が通っていることが分かります。1は、人口が12万人未満の区は「中区」と「東区」と「美原区」の3つですが、そのいずれの区もJR阪和線は通っていません。2は、面積が20km²の区は「中区」と「東区」と「北区」と「美原区」で、そのうち「東区」と「中区」は1つの路線しか通っていなく、「美原区」には1つも路線が通っていない。3は、面積が最も小さい区は、「東区」で南海高野線と泉北高速線が通っている。

(エ)について。今回は問われているのが連雲港市(中国)で、温帯の温暖湿潤気候なので、「四季の変化がある」「季節風の影響で夏に降水量が多い」ことが基本。その時点で、1を選べます。ちなみに他は、4が「一年中気温が高く」「APEC首脳会議が開催」からダナン市(ベトナム)、2は「気温は7~8月が低く1~2月に高い」とあるので南半球と判断してウェリントン市(ニュージーランド)、3は「夏に極端に雨が少なく乾燥しており」から地中海性気候のバークレー市(アメリカ合衆国)とわかる。

ここでもそこまで難しい問題はないため、それぞれ正答率は高いでしょう。資料の読み取り問題は、地図同様に直目すべき部分に書き込みをして、視覚で判断できるようにすると時短や正答率アップにつながるでしょう。

 

問題ごとの解説□3

まずここでは、旧石器時代~江戸時代までのことがらの時代判別ができるようにしておくのが大切です。最初の表には以下のような書き込みができると良いですね。

(ア)について。[ あ ]は「農地を増やすため」とあるので墾田永年私財法が入ると判断できます。班田収授法は「6歳以上の男女に口分田を与えること」を定めた法令です。[ い ]は「荘園や公領ごとに」なので地頭が入ります。守護は地頭と同じ時期に「国ごとに」おかれました。[ う ]は太閤検地の内容なので石高(米の収穫量)が入ります。地価は、明治維新の地租改正(1873年)のときに用いられる語句ですね。なので正解は6です。

(イ)について。Aの期間は「奈良時代半ば~平安時代の最後」の内容なので、3を選びます。1は「日蓮」とあるので鎌倉時代、2は「雪舟」とあるので室町時代、4は「最初の仏教文化」とあるので飛鳥時代。

(ウ)について。ここでも各選択肢のキーワードを拾っていって時代判別すればいいだけです。Ⅰは「フランシスコ=ザビエルが、日本にキリスト教と伝えた」とあるので1549年(室町時代末期)、Ⅱは「元軍」とあるので鎌倉時代、Ⅲは「足利義満」とあるので14世紀末(室町時代前半)となります。なので、Ⅱ→Ⅲ→Ⅰで4が正解です。

(エ)について。まずは資料は真ん中の写真が銅鐸で、左のイラストは臼(うす)と杵(きね)で米を付いている様子で、右のイラストは収穫した稲を保管した高床倉庫です。なので、稲作が伝わった弥生時代の内容を選ぶので2とわかります。1は「打製石器」とあるので旧石器時代、3は「海面が上昇し」は氷河時代の終わりを指しているので縄文時代。4は「渡来人」とあるので古墳時代。

(オ)について。まずはグラフが「百姓一揆の発生件数」なのですぐにXは選べます。Yは、1792年にロシア人使節・ラクスマンが根室に来航して以降の話なのでグラフ中の年代としては間違えではないですが、内容的に関係ないです。またa~dに関してはそれぞれの時期を年代で覚えているかどうかなので、ちょっと難易度が高いかもしれません。aは松平定信の政策なので老中在任期間が1787年~1793年なので〇です。bは日本人の海外渡航の禁止は鎖国政策の1つで1635年ですから×です。cは田沼意次の政策なので老中在任期間は1760年~1786年ですから×です。dは日米和親条約の内容なので1854年なので×です。なので答えは1です。ちなみにYに関連して、外国船の接近関連は以下を覚えておきましょう。

ここではほとんどが時代判別と基本的な知識で正解できるのですが、(オ)は江戸時代の中での判別となるので正答率が最も低くなるでしょう。

 

問題ごとの解説□4

ここでは何と言っても幕末以降の出来事の年代暗記が点数を取るカギです。ですから、表に以下のような書き込みができると良いですね。

(ア)について。これは下関条約の内容なので、この条約では遼東半島・台湾・澎湖諸島などが日本の領土になりましたので、[ あ ]は台湾とわかります。また、ワシントン会議の内容は国ごとに海軍の主力艦の保有数を宣言することだったので[ い ]は「海軍の軍備を制限する」とわかり4を選びます。また、年代暗記をしていればワシントン会議は1921年、国際連盟発足は1920年となるので間違えることはありません。

(イ)について。ここでは、「樺太が日本の領土ではなく、千島列島が日本の領土になっている」ことを読み取りましょう。このようなロシアとの国境に関しては日露和親条約(1854年)と樺太・千島交換条約(1875年)が関連して、日露和親条約では「樺太が日本領、千島列島がロシア領」となりましたが、樺太・千島交換条約では「樺太がロシア領、千島列島が日本領」となりました。なので、Yの樺太・千島交換条約の方だとわかります。また、a~cに関しては、aがシベリア出兵(1918年)、bが北海道の開拓のことで明治初期(1868年~1870年代前半)、cは太平洋戦争の最後(1945年8月)なのでbとわかり、答えは5になります。

(ウ)について。資料1中の第1条に注目して2を選びましょう。表の内容からこれがサンフランシスコ平和条約(1951年)とわかっていれば、1は日中共同声明(1972年)、3は小笠原諸島返還(1968年)、4は日ソ共同宣言→日本が国連加盟(1956年)と判断できるので消去法でもいけます。

(エ)について。まず自衛隊の結成は1954年です(1950年警察予備隊→1952年保安隊→1954年自衛隊)。そしてこのころの日本経済は、1950年に起こった朝鮮戦争による特需で1955年~1973年の高度経済成長へとつながります。ですから1とわかります。2は第一次世界大戦中(1914~1918年)の大戦景気、3は第四次中東戦争→石油危機(1973年)、4は世界恐慌の影響(1929年~)となるのでいずれも時期が違います。

(オ)は、1は大正デモクラシーのころで大正時代は1912~1925年、2は犬養毅首相が暗殺された五・一五事件で1932年、3は国家総動員法で1938年、4は戦後初の衆議院選挙で1946年なので、時期が一致しているのは3となります。

□4こそ用語やその内容、前後関係、そして年代暗記ができていないとポロポロと落としてしまう問題ばかりなので、差が出やすい大問と言えるでしょう。おそらく(ア)と(エ)が比較的正答率が低いでしょう。

 

問題ごとの解説□5

ここでは、公民の経済分野の基本知識と資料の読み取りがメインです。ただし、資料の読み取り問題では選択肢の内容を理解できるかどうかが大きなポイントになりそうです。

(ア)について。これは一定数の受検者がいかにも引っかかりそうな良い問題ですね。ただ、為替相場について知識があれば2020年が円高になっているとわかるので3とすぐにわかります。それ以外だと見た目の数値ですぐわかるのは1ですが、これは明らかに誤りとわかります。2と4はそれぞれ割合なので計算が必要です。ただし、何もそこまで厳密な計算をする必要はありません。2であれば、「労働力人口」に対して「第2次産業の就業者数」が約何分の1かをざっくり計算すると、1964年が約3分の1くらい(=33%前後)で、2020年が約4分の1~5分の1くらい(=20~25%前後)となります。4であれば、「テレビ1台の価格」自体の値段はそこまで大きく変わっていませんが、「世帯の収入」が約10倍に増えているので、その分テレビの価格の占める割合は下がっているとひっ算などを書いて計算するまでもなくわかります。こういったざっくりとした計算の感覚があるかないかは、この手の問題を解く上で大きい差になります。

(イ)について。Xは、表を見ると「1世帯当たりの人員」が減っているので、その分単独世帯が増加したことが予想できるので〇。Yは、2020年の「平均週間就業時間」は39.6時間ですが、労働基準法での上限は40時間なので×。

(ウ)について。ここは日本銀行による金融政策と政府による財政政策、そして価格についての知識が問われるシンプルな問題でした。金融政策と財政政策についての基本は以下です。

このため、1が正解で、2が誤りとすぐわかります。またインフレーションは「継続的に物価が上がること」で、デフレーションは「継続的に物価が下がり続けること」なので、3は希少性が高くなると価格は上がるはずなので誤りです。4は、水道代や電気代のような国や地方公共団体が認可・決定する価格は「公共料金」といいます。この他、需要量や供給量のバランスで決まる価格は「均衡価格」、少数の企業が一方的に決める価格は「独占価格」といいます。

(エ)について。ここは株式会社と金融に関する知識を問う問題です。まず金融は「直接金融」と「間接金融」に分かれます。株式会社が株式を発行し、投資家が証券取引所でそれを購入することを「直接金融」といい、銀行や信用金庫などの金融機関を介したお金のやり取りを「間接金融」と言います。なので[ あ ]と[ い ]は「直接金融」と「証券取引所」とわかります。あとは、株式会社での株主の権利と責任で、「株主総会への出席や利益の一部を配当として受け取る」権利がある一方で、「出資額を失う以上の責任を負う必要はない」ので4が正解とわかります。

(オ)について。Xは、給付額の合計が圧倒的に増えているので、年金の給付を受ける人の数は増えていると思われるので×。Yは、「国民所得に占める給付額の割合」は「給付額」÷「国民所得」×100で求めて、1965年が約6%なのに対して2019年は約30%と高くなっているので、財政上の役割は増していると考えられるので×。Zは、まず前提として「社会保障の負担額」のうちの「公費」に当たる部分が「社会保障の財源に占める税金の割合」であるということがわかるかですが、正直中学生には難しいと思います。ただ、それがわかると1965年が約32%に対して、2019年は約39%と高くなっているので〇。なので7が正解です。

ここはやはり(オ)の正答率が低いのではないかと思います。

 

問題ごとの解説□6

ここでは、公民の政治分野と国際関連の知識を問うのがメインです。

(ア)について。問3同様に時代判別で一発です。Ⅰは「観阿弥・世阿弥」「能楽」とあるので室町時代、Ⅱは「歌舞伎」「近松門左衛門」とあるので江戸時代、Ⅲは「千利休」とあるので安土桃山時代でⅠ→Ⅲ→Ⅱで2が正解とわかります。

(イ)について。大意としては「1人の人物や1つの機関に権力が集中すると自由がない」とのことで三権分立とわかるので4が正解とわかる。

(ウ)について。公共の福祉による人権の制限の例として最も挙げられやすいのは経済活動の自由についてです。これは、一部の職業に資格が必要なことで職業選択自由が制限されたり、感染症による入院や隔離の措置で居住・移転の自由が制限されたり、地域の条例によって財産権が制限されたりします。なので今回は3が正解とわかります。他にも、他人への人権侵害やプライバシー侵害によって表現の自由が制限されたり、公務員が労働基本権の一部が制限されたりというのもあります。

(エ)について。ここでは選択肢のつくりから、「aとb」「cとd」「eとf」のそれぞれでどちらかが合っているので、明らかな誤りの選択肢を見つけることで消去法でも解けます。また表1では、議員数・解散の有無・被選挙権から議院Aが衆議院、議院Bが参議院とわかります。そのため、aが誤りでbが正しいとわかります。衆議院の任期は4年で、さらに4年経つ前に解散によって総選挙が行われる場合もあります。またcは比例代表制のことを言っているので、衆議院・参議院の両方で採用されてるのでcは正しいとわかります。dは「選挙権」は選挙に要評する権利、「被選挙権」が選挙に立候補する権利なので誤っているとわかります。表2では、「連立政権」は複数の政党が与党として協力して政権を担当すること、「法律案の再可決」が衆議院の3分の2以上の賛成によって可能であることを考えるとeが正しく、fが誤っているとわかります。なので答えは5です。

(オ)について。まず基本知識として「京都議定書(1997年)」は先進国に対して温室効果ガス排出量の削減目標を定めたもので、「パリ協定」はすべての国に対して温室効果ガス排出量の削減目標を定めたものであるということです。あとは、温室効果ガスの排出量について現在は中国が1位ですが、中国が世界1位になったのは2000年代なので、1997年当時の排出量1位はアメリカでした。ですので、答えは1です。

ここでは、正答率で言うと(ア)~(ウ)は高く、(エ)と(オ)が比較的低くなるでしょう。

 

問題ごとの解説□7

(ア)について。[ あ ]は温暖な水辺に見られる常緑広葉樹なので、マングローブとなります。バナナは熱帯地域で栽培され、世界の生産量ベスト3はインド、中国、フィリピンです。なつめやし は乾燥帯地域の植物です。ちなみに一般的にヤシの木とされるココヤシや、パーム油の原料であるアブラヤシは熱帯地域の植物なのでここは区別できるようにしましょう。またサンゴ礁に関しては、沖縄のような温暖な海辺にありますが、これは植物ではありません。また、[ い ]は沖縄が日本で最も台風が襲来する地域であるという知識からすぐわかるでしょう。なので答えは6です。

(イ)について。ここでは第二次世界大戦中の沖縄での様子について問われているので、沖縄では日本で唯一地上戦が行われたので2が正解です。1は、原爆が投下されたのは広島と長崎なので×。3は、終戦時に満州などにいた日本人の話なので×。4は、潜水艦が新兵器として用いられたのは第一次世界大戦のことです。

(ウ)について。線②の内容から、琉球王国が室町時代に行っていた中継貿易の内容とわかるので2が正解とわかります。ちなみに1は日明貿易が行われていたころの明のこと、3は1600年ごろのイギリスやオランダのこと、4の朱印船貿易は17世紀初頭~鎖国が行われるまで(江戸時代の確立期)です。

(エ)について。まず資料3は内容的に日米安全保障条約(1951年)であることをおさえます。それを踏まえてaとbを読むと、aが1945年以降の冷戦の話なので正しいとわかります。ちなみにbについては、領事裁判権の撤廃が日英通商航海条約(1894年)、関税自主権の回復が日米通商航海条約(1911年)です。次にcについて資料4を見ながらいくと、資料中で東アジアの国としては中国、日本、韓国の3カ国があり、その中では中国が最も防衛費が高いので×。dは、資料4から国内総生産額が最も低い国を求める問題です。割合の計算ですが、1つ1つ計算はせずに「防衛費が少なく、国内総生産額に対する割合が高い」国を考えます。そうするとサウジアラビアとわかるので×。またこういった感覚がない場合は、計算を必要とする選択肢はあとに回すというのも解く時間に余裕がない子にとっては有効です。eは、まず核保有国として国際連盟の安全保障理事会での常任理事国(アメリカ・フランス・ロシア・中国・イギリス)を頭に浮かべます。その上で資料5では中心から500kmごとに円が描かれているので、一番外側が中心から2000kmとなります。そうなると明らかに中国の領土が入っているのでeは正しいとわかります。なので正解は3です。

 

まとめ

今年も地理は難易度が低いので、上位の子たちはほぼノーミスでいけてほしいですね。また、歴史は時代判別と年代暗記(本当に大事!)で取れる問題を確実にとることが大事です。フォルテ生でもこの部分が強い子が社会で崩れることはまずありませんでした(逆に入試直前でもこの辺が甘いとまず高得点は取れません)。このことは中2にも口酸っぱく言い続けています。

そして資料の読み取りは判別のポイントとなるキーワードや内容を正確に読み取って、知識と結び付けて解く必要があります。また資料を読み取る際には注目すべき部分に〇をつけたり、線を引いたりする工夫ができると良いですね。

また、地理と歴史の資料の読み取りは選択肢の文自体が長いので、英語や国語同様に文字数の多さに対する耐性が求められます。なので普段からこういった文字数の多い入試問題に触れておくのが良いと思います。理科に関しても同じようなことが言えます。

今回は以上です。ではまた!

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制対話型集団授業

内容を定着させるための復習方法

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。 今回は、一度受けた授業の内容を定着させるための復習方法についてです。

 

高校時代に通っていた塾

本題に入る前に、私が高校生の時に通っていた塾について簡単にご紹介しようと思います。およそ20年前、私は高校2年生の2月ごろに兄の友人の紹介で「一色塾」という塾に入りました。当時は、私が通っていた金沢文庫校を含めていくつか校舎があったのですが、現在では藤沢校のみになっているようです。どちらかと言うとこじんまりした塾で、そういう空気感とかが個人的には好きでした。また、「担任制」を敷いていて進路などに迷ったときに相談できる先生が明確なのも良かったです。

そんな一色塾で受けた最初の日本史の授業は(良い意味で)とにかく衝撃的でした。そして、最初の授業が終わったときには「この先生について行けば、きっと大丈夫だ。」という不思議な感覚になりました。あれから約20年、何の因果か塾講師となった今では、初見の生徒にこのような感覚持たせることができるような授業をしたいと常々思っています。

ちなみに一色塾に入塾した当時の私は、第一志望合格には学力的に全く届いていない状況でした。実際に高校の進路相談でも「志望校をもっと低い大学に考え直せ。」としつこく言われていました。しかし、そこから大学受験まで約1年間、一色塾に通って、私は第一志望の大学・学部に合格することが出来ました。その大きな要因の1つが、最初の日本史の授業で教えてもらった復習方法を愚直に実践したことだと思います。ちなみに合格を報告した際に、日本史の先生とした握手の感覚はいまだに覚えています。それくらい

 

日本史の先生直伝の復習方法

さて、本題です。今回は私が高校生の時に通っていた塾の先生から伝授された、授業内容を定着させるための復習方法(小中学生向けに多少アレンジしています!)についてです。先に結論から言うと、「24時間以内に復習すること」と「十分な演習量をこなすこと」の2点です。

 

24時間以内に復習すること

まずは1点目「24時間以内に復習すること」についてですが、当然のことながら人間は過去のことについて、時間が経過するとどんどん忘れていきます。そこで、授業で扱った内容を24時間以内に復習してみましょう。ここでいう「復習」とは、そこまでたくさんの時間や労力をかけたものでなくてもよいです。例えば、授業中にとったノートやプリントを5~10分見返す程度でも良いです。ただし、そのときのコツとしては「授業中のことを思い出しながら復習すること」です。「この部分の説明をするときに先生が具体例として〇〇を挙げていたな」とか「この問題を解くために、先生が必要な知識を語呂合わせで教えてくれたな」といったことを思い出しながらノートやプリントを見直しましょう。こうすることで、より授業の内容を記憶しやすくなりますので、その分忘れにくくなります。

 

十分な演習量をこなすこと

次に2点目「十分な演習量をこなすこと」についてです。こちらもとても大切です。たとえ知識があっても、それを使いこなせなければ「成果」は出ません。この場合の「成果」は主にテストの点数や学校の成績を指していますが、これらの「成果」を得るための最も良い方法の一つが「演習量をこなすこと(=様々な問題を解くこと)」です。フォルテから出される宿題もその一つです。ですから、「宿題を期限通りにしっかりこなすこと」が最優先です。ちなみにここでの「期限通りに」という部分も非常に大事です。私の経験上、宿題をチェックする際に「すみません、まだ丸付けが終わっていません。」「すみません、まだ半分しか終わっていません。」などということが頻繁にある生徒で、学校の成績が良かったり、模擬試験で高い点数が取れたりする生徒はほぼいません。逆に言うと、学校の成績や模擬試験で良い成績や点数が取れる子はこう言った基本的なところを確実にこなしている子です。宿題は、「内容」「量」「やるタイミング」がすべて適切である場合に最大の効果が出ると思います。そして普段の宿題の「内容」と「量」は出す側が考えますので、皆さんは「やるタイミング」だけを意識しましょう。つまり、期限まで宿題をこなそうということです。

 

最後に

繰り返しになりますが、一度受けた授業の内容を定着させるための復習方法は「24時間以内に復習すること」と「十分な演習量をこなすこと」の2点です。

このように復習のやり方ひとつで、同じ授業を受けていても内容の定着度や実力向上には大きな差が生まれます。せっかく受けた授業に内容がそのまま忘れ去ってしまうのはもったいないので、出来る限り内容を定着させられるように意識して復習に力を入れましょう!

今回は以上です。ではまた。

 

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3期生ストーリー①

こんにちは、フォルテの文系講師の上村です。

ここでは、3期生の一人ひとりにフォーカスして、我々から見た様子や印象に加え、本人の談話に基づいて志望校合格までの話を書いていきます。

 

今回紹介する女の子について

今回取り上げる3期生の子の印象を一言でいうと、「芯の強さを持ち、目標に向けてひたむきに頑張り続けた子」です。

私は大学生時代から大手塾で塾講師を始めて、もう15年ほどになります。これまでに教えてきた受験生(大手時代の自教室の生徒&フォルテ生)の数はざっくりと言うと500名くらいかなと思うのですが、その中で入試までの1年間の頑張りで言うと、間違いなく彼女はナンバーワンです。それくらい頑張っていました。

また、しっかりとした自分の考えを持っている子で、かといって意地っ張りというわけではなく、こちらからのアドバイスはいつも素直に受け入れる子でした。

 

志望校は県内最高峰の公立高校に決定

彼女が志望校を決めたのは、フォルテ入塾前の中2の1月のこと。

それまで特に行きたい高校がなかったのですが、同じ中学校に通う1学年上の先輩が受験勉強を必死に頑張っている姿に感化されて、自分も高い目標を持って頑張ろうという気持ちになりました。

そこで様々な高校のホームページを閲覧していく中で、彼女はある高校に一目ぼれします。それは、勉強はもちろんのこと、学校の行事や部活など高校生活のすべてに対して全力で頑張ることが校風の湘南高校でした。

ただし湘南高校は、神奈川県内では横浜翠嵐高校と並ぶ最高峰の公立高校です。この時点での彼女の学力からすると、湘南高校に合格するためにはかなりの学力アップが必要な状態でした。

 

中2の3月にフォルテに入塾

湘南高校を志望校にしたことで、流石にこのままでは合格することは難しいと考え、目ぼしい塾を探し始めました。湘南高校に多くの合格者を輩出している大手塾を含めて、様々な塾を検討しました。しかし、彼女の中で「塾」に対して元々良い印象がなかったようで、実際に見学した大手塾の授業(恐らく「the 塾」な雰囲気だったのでしょう。)が気に入らず、そこは体験すらしなかったとのことです。

そこで検討する塾を個人塾にシフトします。そんな中、縁あってフォルテのことをお母さんに知っていただき、フォルテの方針や指導形態などに大いに賛同していただいて、お問い合わせ→入塾となりました。

彼女は他の学校の子たちともすぐに打ち解けていき、フォルテのことを気に入ってくれたようでした。そんな入塾して数カ月たった6月ごろ、彼女のお母さんから頂いたLINEの内容が今でも私の中で印象に残っています。それは「フォルテに通わせてくれてありがとう!フォルテを見つけてくれてありがとう!」と娘から言われたという内容でした。

こう言ってもらえるのは、塾講師冥利に尽きますし、本当に嬉しかったです。

 

志望校への一途な思い

5月から受け始めた全県模試でも、偏差値こそ70を超える回もありましたが、それでも良い合格判定はなかなか出ませんでした。さらに、彼女は部活で部長を務めており、その部活が県大会まで出場したことで引退時期が8月前半にまで延びました。これは受験勉強に本腰を入れる上で少し苦労したところでもありました。

その影響もあってか、8月の模試が散々な結果となってしまい、そこから彼女は目の色を変えて勉強し始めます。元々、一般の中3生の水準からすると頑張ってはいましたが、彼女の目標はあくまで県内最高峰の公立高校。これがきっかけで、その高い目標に見合う努力をし始めたといっても良いかもしれません。

そして、10月には説明会で初めて湘南高校を訪れました。そこでは彼女の目に映るものすべてがキラキラと輝いて見え、「自分が通いたい高校はここしかない!」と強く思いました。一緒に説明会に訪れていた、お母さんもそのときの彼女の様子はとても印象的だったと、後におっしゃっていました。

そんなモチベーションがMAXに上がった中で受けた10月の模試で、やっと湘南高校の合格判定がA判定になりました。さらに、そこからは12月・1月とA判定を続けることができました。

そして、だんだんと入試が近づいてきたころのある日、彼女の志望校への強い思いを感じて個人的にグッと来る出来事がありました。その日は模試実施日で、5教科の模試実施後も彼女を含む何人かの中3生がその日の模試の解き直しをするために教室に残っていました。そこでの休憩時間中に、何気ない雑談の流れで彼女に対して私が「〇〇さんは、スマホの待ち受けとかってどういう画像なの?」と何気なく尋ねました。

すると、彼女は「え?見ますか?」と少しはにかみながらスマホのロック画面を見せてくれました。そこに映っていたのは、彼女の志望校である湘南高校の写真でした。彼女はスマホのロック画面を湘南高校の写真にすることで、モチベーションを高く保っていたのでした。

そのときに私は、彼女の志望校への並々ならぬ強い思いを再確認し、またそれまでひたむきに頑張ってきて彼女の姿が一瞬にしてフラッシュバックしてきて、勝手に胸を熱くしていました。そして、心から「この子を湘南高校に合格させてあげたい。」と思いました。

 

彼女の凄さ、継続力

彼女の凄さや頑張りを語るうえで、「継続力」は外せません。こちらの記事でも紹介したように、3期生は「毎日課題」を始めて学年全体としてルーティン化しました。そして、学校の行事などの関係でどうしても出来なかった時を除いて、彼女は必ずこれらの課題をこなしていました。これは、シンプルでありながら、なかなかできることではありません。

秋以降はさらにルーティンとしての勉強量が増えました。

英語では毎日他県の入試問題の長文をやるほか、リスニング問題も神奈川県の過去問だけでも15年分以上、それに加えて他県の入試問題のものもコツコツと進めました。

国語では苦手としていた古文の問題を必ず毎日1題ずつやっていき、漢字も読み書きの課題も毎日やりました。

理社では、全国入試問題正解(旺文社)を用いて、昨年度のすべての都道府県の入試問題を解き終えており、その過程で確実にレベルアップするのを彼女自身も実感できている様子があり、実際に入試直前の時期になると、解き終わった入試問題の自己採点の結果はどれも確実に9割を超えていました。社会に関しては、昨年度の全県に加えて、フォルテの本棚にある昨年度以前の問題もいくつかの都道府県をこちらでピックアップして、解くように指示しました。

 

入試当日、涙の自己採点会

そして、入試当日。

フォルテでは、入試後の夕方に来てもらって自己採点や面接練習を行います。そこで彼女も他のみんなと同じように自己採点をしに来てもらいました。

年明け以降、様々な入試形式の問題を解く中で、彼女は英語・国語・理科・社会ではどれも点数が9割以上で安定していました。一方で、数学と特色検査には点数に波があり、その点が彼女の不安材料でした。

実際に学力検査を解いていて彼女が感じたのは、「英語は緊張していてふわふわした気分で解いていた」「国語はいつも通りできた」「数学がとにかくヤバイ」「理社が易しく感じて悲しかった」ということでした。

また、コロナ禍でマスク着用ということで、マスクの中が湿気で不快指数が高くなるということもあったようです。しかし、そこは替えのマスクを使用することで乗り切れたとのことです(フォルテでは、入試前日に全中3生に予備のマスクを配布していました!)。

そして自己採点をしてみると、数学以外の教科に関してはほぼ実力通りの点数(4教科で360点以上)がしっかりとれていましたが、数学に関しては事前の不安が的中してしまい、思った以上に低い点数でした。そんな自己採点後に彼女が記入した感想が↓です。

他の子たちの点数も明らかになる中で、彼女は自分の数学の点数が目標としている高校のレベルの割にかなり低い結果であるということを否が応でも自覚し始めます。

こちらも彼女の様子や自己採点の結果を見て、翌日の特色検査に向けた勉強に切り替えるように促しましたが、彼女は段々と込み上げてくる悔しさのあまり、ついに泣き出してしまいました。普段、人前であまり感情をむき出しするタイプではない彼女が人目もはばからず泣きじゃくる姿を見ていると、本当に胸を締め付けられる思いになるのと同時に、彼女にスパッと気持ちを切り替えさせることができる魔法のような言葉をかけられない自分の無力さを痛感しました。それでも彼女は少し経って落ち着いてからは、特色検査に向けての勉強を黙々としていました。

後に聞いた話では、帰宅後に再び落ち込む彼女に対して、お母さんが「しっかりと切り替えなさい!」と強く言ってくれたとのことです。彼女とお母さんは、普段からたくさん会話をしている仲良しなのですが、入試前になると毎日のように夜食を作ってくれたり、遅くまで勉強する自分に合わせるように遅くまで起きていてくれたりしたことが、彼女にとって大きな支えになっていました。

そして、翌日の特色検査後にフォルテに来た時には、すべて出来ることはやり切ったようで、その時の彼女の清々しい表情はとても印象的でした

 

発表日、そして後輩へのアドバイス

そして、合格発表日。

今年も神奈川の公立高校の合格発表は朝9時からWebで確認する形でした。そこで、発表開始直後の9時1分、3期生の中で一番最初に報告をくれたのが彼女でした。

 

面接終了後からの2週間弱、個人的にずっと合否を心配してきた子の一人でしたので、この報告を受けたときは本当に嬉しかったです。その後、高校に書類を取りに行き、中学校に報告をした後にフォルテにも来てもらい、喜びを分かち合いました。

ちなみに開示点を見たところ、数学は自己採点よりも10点近く高い点数でした。ただ一方で、特色検査は思った以上に点数が取れておらず、かなりギリギリでの合格だったと思います。これも彼女の湘南高校への強い思いや執念が紙一重で合格を手繰り寄せたのだと思います。

そして、そこから約1週間後。中2の授業日に来てもらって、今回の入試の体験談や後輩へのアドバイスをしてもらいました。そこでは、本気でやり切った彼女だからこそ語ることができる内容ばかりで、説得力抜群でした。また、内容自体も素晴らしかったのですが、彼女の言葉には力強さがありました。その力強い言葉は彼女の持つ芯の強さの表れで、その芯の強さこそ合格を勝ち取れた大きな要因だったと私は思うのです。後輩たちには是非、彼女の金言やそこから感じた芯の強さを糧にして受験勉強に励んでほしいと思います。

 

最後に

彼女と過ごしたのは、期間としてはほんの1年間だったのですが、そうは思えないくらい濃い時間だったように感じます。現にこの1年間で、彼女がフォルテで勉強していた時間は、間違いなく他の誰よりも長いでしょう。それこそ授業がある日もない日も毎日のようにフォルテに来て、机に向かっていました。

入試前には家で「フォルテはとても居心地が良いから、学校よりも家よりもフォルテにいたい」と言ってくれていたそうで、さらに合格後にお母さんから聞いた話によると、家では「上村先生と佐々木先生に合格を見せたい」と事あるごとに言ってくれていたそうです(感涙!)。

先にも述べた通り、私は彼女ほどひたむきに頑張った生徒を知りません彼女から伝わってきた「志望校への一途な思い」「執念」は本当に素晴らしかったですし、それが最終的に志望校合格という形で報われたのは本当に嬉しかったです。合格発表時のことを思い出すと、今でも心が熱くなります。逆に、入試前には毎日見ていた彼女が机に向かう後ろ姿が、ここ最近は見られないことには多少寂しさを感じるくらいです笑。

3期生はみんなが一生懸命頑張る最高の学年でした。そして、その中心には彼女がいました。他の3期生の子たちも、模試で常に塾内のトップを走る彼女がさらなる高みを目指して必死に頑張る姿に強い刺激を受けていたに違いありません。それが相乗効果となり、3期生には互いに切磋琢磨し合う良い学習環境が間違いなく出来ていました

また生徒だけでなく、我々講師も彼女の頑張りから大いに刺激を受けていました。彼女の頑張りの度合いは、常に我々の見積もり以上でした。ですから、我々も彼女のような生徒に対して、最高の指導をするために常に自己研鑽や教材作成に励みました。つまり、彼女との日々によって我々講師も次のレベルに行くことができたと思います。

改めて、彼女のような素晴らしい生徒に出会えたことは私にとってはかけがえのない財産です。1年間、フォルテに通ってくれてありがとう、そして憧れだった湘南高校で最高の3年間を過ごしてください!

※↓は彼女の入試後に差し入れとしてくれたものです。こういう気遣いができる部分も最高です。

 

追記(2022年3月22日)

本日、彼女とお母さんが改めてご挨拶に来てくれました。先日の伸学工房さんの入試報告会での合否データに関する話から始まり、フォルテ入塾前のことや、志望校決定までの詳しい流れなど、気が付いたら1時間半くらい時間が経っていました。

お話を聞いている中で、改めて彼女の芯の強さというか、ブレなさを感じましたし、何よりやっぱり彼女のような子は湘南高校にピッタリだと思いました。お土産や手紙までいただき、本当にありがたいです。

また、保護者の方が県外出身ということもあり、神奈川の入試制度についてや塾選びについてなど、保護者視点での話はとても参考になり、自塾の強みやその打ち出し方を再考する良いきっかけにもなりました。

 

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2022年度の入試を終えて~3期生の奮闘の結果~

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。

一昨日の火曜日が神奈川県の公立高校入試の合格発表でした。ということで、今年の中3生について、私自身が感じたことを個人の反省や備忘録も兼ねて記しておきます。

 

3期生合格実績

以下が今年の中3生の合格実績です。

今年は公立合格者10名のうち、4名が公立トップ校に合格、2名が準トップ校に合格などをはじめとして、素晴らしい結果を残してくれました。

今年の中3生(3期生)の特徴は、何といっても今までのどの学年よりも「全員が頑張る学年」ということでした。その中で最も象徴的な存在が湘南高校と横浜緑ケ丘高校に合格した二人だと思います。

中3が5月以降にほぼ毎月、神奈川全県模試を受けるのですが、フォルテではそのたびに塾内ランキングを掲示します。そこでは、常にこの二人が5教科総合のトップを争っていました。それぞれ志望校が違うので、目標とする偏差値や点数は違いますが、お互いの存在が頑張るモチベーションや励みになっていたのは間違いないと思います。そして、この二人は何といっても勉強量が圧倒的に多かったです(まぁ、だからこそ模試でもしっかり点数が取れるのですが…)。その姿は他の中3生に大いに刺激を与えてくれました。「あの二人がこれだけやってるんだから、私(俺)ももっと頑張らなきゃ!」という雰囲気がこの学年には確実にありました。

その結果、中3生全体で大きく実力が伸びました。各生徒が入塾後初めて受けた模擬試験(中1~中2で入塾した子は育伸模試)から最後の全県模試1月号にかけての5教科総合偏差値の平均UP数は11.7でした。昨年の中3生(2期生)が9.5(これでも十分凄いのですが…。)でしたから、如何に3期生が頑張った学年かがわかります。最終的には塾内平均偏差値が60を超えるまでになりました。さらに中3の12月内申の塾内平均(9教科)が39.7でした。

 

たった1名から始まった3期生

2019年3月26日のフォルテ開校時、当時中1だった3期生は1名しかいませんでした。そして、そこから少し経って2人目が入塾し、半年くらいは2名のみでした。

それが秋以降に入塾が続き、中2に上がる段階では5名になりました。その当時の学年全体での模試偏差値は50前後でした。ただ、この初期メンバー全員が公立高校に合格したというのは感慨深かったです。

そして、中2になってから立て続けに「頑張れる子」の入塾が続き、中3になる頃に最終的な3期生メンバーがほぼ全員そろい、そこから1年間を通して苦楽を共にしながら学ぶことで戦う集団になりました。

 

毎日課題のルーティン化

3期生は、2期生の一部の生徒導入していた文系の「毎日〇〇」という課題を学年全体に導入した初めての学年でもありました

具体的には「毎日英語」と「毎日社会」がメインで、毎日英語(詳しくはこちらの記事)は4月から、毎日社会(詳しくはこちらの記事)は7月から始めていきました。合格発表当日に行ったアンケートやインタビューでも受験勉強の中で、「毎日英語」や「毎日社会」とそれに伴う口頭での年代暗記テストや類題のフィードバックが非常に役立ったという声が多かったです

実際に英語と社会の全県模試での塾内平均もコンスタントに偏差値60を超えるくらいに高くなりました。特に社会は最初の全県模試の偏差値は50そこそこでしたので、短期間で大幅な伸びを達成できました

ただ、3期生の中でもこの毎日課題のクオリティに差がありました。毎回欠かさずにやってきて通塾してすぐに提出するという子が多い中で、一部で課題を家に忘れてくる子やこちらから声をかけないと提出しに来ない子もいました。模試や入試での点数を見ると、(当然と言えば当然なのですが)前者と後者の子の安定感や伸びは大きく違いました。後者の子への対応が私自身の今後の課題と思っています。

 

理社の復習を競い合った

すでにこちらの記事でも書いたように、3期生は7月から中1・2の理社の復習を課し、それを競い合いました。結果として、この夏の時期に理社を頑張れる子は、秋以降に理社が大きく伸びました。一方、この復習をあまり頑張れない子(=課題の進み具合が遅い子)は最後まで理社で苦しみました。

この結果は本当に顕著で、現在の中1・2の子たちにも口酸っぱく言い続けたいと思います。

また、特に偏差値の高い高校を目指す場合は、秋以降に他県の入試問題をガンガン解くのは本当に効果的だというのも再確認できました。ただし、これは基礎内容が頭に入っている状態でやって初めて効果があると思うので、その状態までいかに早く持っていけるかが理社の勝負だと思います。

 

3期生の残したもの

3期生は授業のない日に自習に来る生徒も多かったです。また、入試前の授業日には毎回口頭での年代暗記テストを受けている中3生の姿を同じ曜日に授業のある中1や中2もよく見ていたことでしょう。このように、中2以下の学年の子たちも必死に頑張る3期生の姿をよく目にしていました。そして、私たちも積極的に「これが君たちの来年(再来年)の姿だからね。」という言葉を彼ら・彼女らにかけていました

また、合格発表当日の夜からは、3期生が発表直後に答えてくれたアンケートも配布しました。ここでは、「『合格』の文字を見たときの率直な気持ち」、「受験勉強でこれはやっておいて本当に良かったこと」「フォルテとはどんな場所か」などについて答えてくれていて、配布時には多くの子が目を輝かせながら読んでいました。

特に中2の子たちは入試までもう1年を切っています。先輩たちの姿や言葉から何を感じ、これからの1年をどう過ごすのか。受験生としての彼らのこれからの頑張りに期待しています。

昨年のこの記事でも、2期生の取り組みや雰囲気が後輩たちにきっと良い影響を与えるだろう、という旨を書きましたが、実際にその通りになりました。

 

最後に

今回、3期生の頑張りについて書いてきましたが、3期生の中には悔しい思いをした子もいます。フォルテでは、受験指導の方針として、現状を踏まえたプロとしてのアドバイスは十分しますが、最終的な志望校の決定は生徒・保護者の方の考えや決断を最大限に尊重します。そうなると、中にはある程度のリスクを承知の上でのチャレンジ受験もあり、倍率や本番での出来によっては不合格になってしまう場合もあります。

ただ、これは綺麗事や負け惜しみ抜きに、高校受験は合否がすべてではないと思います。極端な例を出すと、「必死に頑張った上で、ギリギリでの不合格」と「大して努力しなかったけど、低倍率や運による合格」では、前者の方が本人にとって良い経験と言えるかもしれません。ですから、不合格になってしまったからって、自分を責めたり卑下したりする必要は全くありません結果よりもその過程で自分の精一杯を出し尽くすことができたかが大切です。もし、精一杯やった上での結果であるならば、結果に関係なくやりきった自分を褒めてあげてください

人生の中では様々な局面でいくつもの勝負の時があると思いますが、それらにすべて勝つことは難しいです。でも、結果に関係なくその時々の経験を今後に生かすことは誰にでもできます。高校受験の結果は長い人生の中で考えると、そこまで重要なものではないかもしれません。もちろん、今は辛い気持ちや悔しい気持ちでいっぱいでしょう。それでも、君が前向きに歩き始めるときは必ず来ます。

3期生11名。間違いなく最高の学年でした。3期生のこれからに幸あれ!

今回は以上です。3月中に3期生個人にフォーカスした記事を2~3つアップする予定です。ではまた!

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問題演習で意識すべき2つのこと

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。

今回は、問題演習の進め方についてです。この問題演習、効果や成果のあるものにするためには、「やる内容」「やるタイミング」「やる量」「やり方」が重要だと思うのですが、今回はその中の「やり方」について触れていきます。

 

問題演習の2つのパターン

問題演習に関しては、目的に応じてざっくり分けると2つのパターンがあると思います。1つ目は、学校のワークや一般の問題集を用いて単元や分野ごとの力をつけるために問題演習を行うパターン。2つ目は、受験生が行う過去問などを用いた総合的な力を試したり、付けたりするために問題演習を行うパターン。

そして今回お伝えするのは、前者のような目的の問題演習を進める際に意識すべき2つのことについてです。

 

問題演習の目的とは

そもそも問題演習は何のために行うのか?問題演習の最も大きな目的は、該当単元の授業を受けたり、教科書を読んだりしてインプットした内容を、問題演習というアウトプットを通して、「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」です。

一般的には、インプットとアウトプットの理想的な割合は、「インプット3:アウトプット7」と言われています。もちろん、十分な知識のインプットなしに闇雲にアウトプットばかりやっていても効果はありません。ただし、勉強時間の割に成績が伴っていない子の多くが、インプットの時間ばかりが多くなってしまっていて、アウトプットの時間が少なすぎるのではないでしょうか。具体的には、テスト前にノートや教科書を眺める時間が大半で、それを確認するための問題演習の時間・量が圧倒的に足りていないのではないかと思います。

ということで、問題演習はある程度の量をしっかりこなすことが必要です。それを大前提として、その問題演習をより効果的なものにするための進め方を紹介します。

 

意識すべきこと①「小まめに丸付けをする」

まずは丸つけについて。ここでの鉄則は「小まめに丸付けをすること」です。具体的には見開き1ページごと(教科によっては見開きの半ページごと)に丸付けをして、そのページで身につけるべき内容を確認しましょう。

このように小まめに丸付けをすることで、解いたときの感覚を忘れないうちに答えや解き方を確認ができ、その分だけ自分に足りなかったことが実感しやすくなります。これが解いてから長い時間が経ったあとでは、「あれ、これどんな問題だっけ?そして、自分はどう解いたんだっけ?」という確認からしなければならないので、無駄に時間がかかってしまい、非常に効率が悪いです。

また、このように小まめに丸付けをして確認することで、あとのページで同様の知識や解き方が問われる問題が出てきたときに解くことができるようになっています。そのため、自分自身の成長も長も感じやすいです。

 

意識すべきこと②「時間やスピードを意識して解く」

最近、指導要領の改訂によって難化した教科書の影響か、各中学校の定期テストで問題量が多く、なおかつ難易度が高い問題が増えているように感じます。フォルテの近隣の中学校でも、学年平均が100点中で50点前後なんていうことも少なくないです。

そんな中でよくあるのが、「問題が多すぎて時間が足りなかった。」というパターンです。これは模擬試験や入試でも十分起こりうることですし、試験によっては問題の後半の方に実は易しい問題があることも少ないので、そういった問題を解きそびれてしまったという点では非常にもったいないです。こういった事態に陥らないためには、普段から色々と工夫や意識をすることがありますが、まずは「時間や解くスピードを意識すること」が出発点です。

具体的には「ページごとや大問ごとに時間を計って解く」ようにしましょう。そして、

特にこちらの記事でも触れていますが、神奈川県の入試問題は、どの教科も文章が長いため、急いで解くという意識は絶対に必要です。

 

問題演習のダメな進め方

今までたくさんの子どもたちを見てきた中で、効果や成果がほとんど期待できなく、なおかつ中堅下位の学力層の子がやりがちな、「問題演習のダメ進め方」は、上記とは真逆に「ページごとに丸付けをせず、また時間も気にせずにダラダラと解き進めていく」という方法です。

これは「問題を解くこと自体」が目的となってしまっていて、本来の目的である「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」とは程遠いやり方です。ただ、このやり方をやってしまっている子、実はかなり多いです。特にその教科を苦手としている子によく見られます。そして恥ずかしながら、フォルテにもこういう子は(数は少ないですが)実際にいます。塾内で学校のワークの進捗状況を確認しようとしたときに、「あっ、丸付けし忘れていました。」といった具合です。

模擬試験や定期テストで安定して高得点を取るような子には、こういった問題演習の進め方をしている子はほぼいません

 

まとめ

問題演習を進める際には、その本来の目的を常に意識しましょう。それは繰り返しになりますが、問題演習というアウトプットを通して、「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」です。

これを念頭に置いて取り組めば、上記で紹介したようなダメな進め方は絶対にしません。どうせ同じ内容をやるのなら、やり方や意識次第でより効果や成果の出るようにやりましょう。

またこの他、学校で定期テストの際に提出がある教科ごとのワークに関しては、テスト前に慌ててやるのではなく、普段の授業と並行して計画的に進めていき、テスト前に2週目、3週目と解くことを意識しましょう。

今回はここまでです。ではまた!

 

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フォルテの日常⑦~理社の復習に燃える~

こんにちは、文系担当の上村です。

今回は、中3の子たちが授業外で取り組んでいる、神奈川県入試に向けた社会の歴史の復習についてです。

 

理社の復習の必要性

フォルテでは、通常授業で基本的には入試を意識して、学校の先取りを行っています。なので、中3生は夏過ぎまでは公民を進めているのですが、それと同時並行で子どもたちは中1・2の内容の復習も行う必要があります。というのも、神奈川県の公立高校の入試問題の場合、理社では中1~3の内容がバランスよく出題されるからです。

神奈川県の入試の制度上、中3は後期内申が最も入試に反映されるため、中3の勉強も大切なのですが、本番の入試を考えると中1・2の内容の復習も同じくらい大切です。

英語と数学のような積み重ねの教科であれば、特段意識せずとも中1・2の内容は自然と復習できていることが多い(というか、中1・2の内容が出来ていないと中3内容が理解できない)わけですが、理社に関しては意識的に復習の機会や時間を設けないと、それまでの既習内容をどんどん忘れていってしまいます。

そこで復習の機会となるのが、模擬試験です。模擬試験では、出題範囲が既習内容になっているはずなので、模試に向けての勉強や模試後の解き直しに対して真剣に取り組むことは中1・2の内容を復習する絶好の機会になります。フォルテでは、中3生は県内最大規模の模試である全県模試を受験し、受験後に間違えたところの解き直しも課題としてこなしています。

とはいえ、実際に模試に出題される内容はその範囲のごく一部なので、それだけで十分とは言えません。

 

ざっくり確認プリントとド基礎確認プリント

社会の歴史の入試向けの勉強において、中3生によく言っているのは、江戸時代までの歴史は基本的な用語の時代判別と時代内の並び替えができるような流れを覚えること、明治以降は上記に加えて具体的な年代まで暗記すること必要があるということです。

そこでこの夏、フォルテでは中3生に中1・2の歴史復習用のコンテンツとして提供しているのが「ざっくり確認プリント」と「ド基礎確認プリント」です。

 

競争意識を持たせること

すでに紹介したような社会の復習ツールに加え、理科でも中1,2の内容を復習するためのテキストの配布しました。そして、その進捗状況を全員が確認できる形で可視化しました。

こういった工夫の効果もあってか、はやい生徒は1か月弱で100枚をクリアし、クリアした順から実践問題を渡していくことにしました。そもそも既述の「ざっくり確認プリント」と「ド基礎確認プリント」はあくまで入試レベルを解くための土台作りであって、それだけでは十分ではありません。土台が出来たらそれを入試レベルの実践問題でどんどん確認しながら鍛えていく必要があります。そこで、こういった↓のような問題をこなさせました。

こちらもすでにガンガン進めている子は50枚を終わらせ、さらに理社も含めた実践問題小テストに突入しています。学校の定期テストが終わった11月後半からは順次「全国入試問題正解」も使って、徹底的に鍛えていきます。

 

目に見える結果

9月に実施した神奈川全県模試では、この取り組みの成果が最もわかりやすい形で表れました。プリント100枚を速攻で終わらせて実践問題をどんどん進めている子は社会の偏差値が70を超え、100枚を何とか終わらせたような子は社会の偏差値が60を超え、プリント100枚を9月末時点で未だに終わらせていない子は偏差値60未満という結果でした。

さらに10月に実施した全県模試でも中3の11名中8名が偏差値60を超え、さらにその半数が偏差値68以上でした。

ちなみにフォルテでは、今年の2月に行われた入試でも公立受検生8名(2期生)のうち、2名が満点、全員の平均点が92点(県全体の合格者平均が72.6点)という結果でした。うちは入塾テストでの足切りなどはなく、公立志望の子も上位行ばかりを志望するわけではありません。そのような中で上記のような結果が出ているのは手前味噌ですが、結構すごいと思います。

そして、そんな2期生よりも今年の中3生(3期生)は現時点で復習のための勉強量は圧倒的に多いです。残り12月・1月の全県模試、そして2月の入試と、ここからの伸びがますます楽しみでなりません。

最後に今回ご紹介した復習用のプリントは、こちらで販売中です。購入者には希望に応じて、明治時代以降の学習プリントもお送りしています。

 

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教材.jpのススメ

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。

今回は、小中学生やその保護者の方必見のWebサイトとそこに寄稿した私の記事をご紹介します。

 

まずはこの記事を読んでください!

今回、小中学生の社会の学習に必ずや役立つであろう教材を紹介しました。是非、ご覧ください。

私が執筆した記事(こちらをクリック)

この記事が掲載されているWebサイトや記事完成までの経緯をご紹介します。

 

教材.jpとは

ご紹介した私の記事が掲載されているのは、現場のプロたちが責任を持ってオススメできる教材のみを紹介するWebサイト「教材.jp」です。こちら、11月26日にオープンしたばかりなのですが、既にとんでもない熱量の記事が多数掲載されています。どの記事も各執筆者の方々のそれぞれの教材に対する愛に溢れています

個人的に特にお気に入りはこちらの記事です。最後の「先生よりアドバイス・メッセージ」は共感度100%。フォルテでは、中1から5教科を必修としています。私の前職を含めて神奈川県内の大手塾では中1までは3教科必修(+オプションで理社)とし、中2から5教科必修とするところが多いです。これは、中1の段階から理社の勉強に力を入れてほしいからです。「理社は暗記科目だから、最後に頑張ればどうにかなる」という古来からの固定観念により、理社はどうしても後回しになりがちです。しかし私の経験上では、「確かにどうにかなる子はいるが、大半はどうにかならない。」が正直な感覚です。英数ほどではないにしろ、理社においても積み重ねや計画的な学習が教科内容の定着において重要なのは言うまでもありません。さらに・・・、あっ、話がこのまま脱線しそうなので、戻します。

このサイトの仕掛け人は、ご自身も横浜は元町でイルム元町スクールというスゴい塾を主宰されているカイ先生。そして、ジュクサガスというイケてる塾ポータルサイトを主宰するタグチさん。「教材.jp」からは二人の強い思いが嫌でも伝わってきます。

 

記事完成までの経緯

今回、サイトオープンの大体2週間前くらいにお声掛けいただきました。少し前にカイ先生にはフォルテとしてお世話になったということもありますし、このような世の子どもたちや保護者の方にとって有益な情報を発信する取り組みには是非協力したいという思いがあったので快く引き受けました。それから記事が公開されたのが本日なので、約1か月くらいの時間を要しました。その経緯を簡単に書きます。

まずは何について書くかで結構迷いました。というのも、小中学生を対象とする塾の多くは、市販の教材よりも塾用教材(塾を通してしか買えない教材)を使用していることが圧倒的に多く、フォルテも例外ではありません。個人的な自己研鑽のために市販の教材は買いますが、実際に授業で使っている市販の教材はこちらの記事で紹介されている語彙の本と、こちらの記事で紹介されている全国入試の過去問くらいです。

なので、前職の大手塾時代(というか昨年)に同僚や子どもたちに個人的に薦めていた本を紹介しようと決めました。フォルテ生にも薦めるいい機会になるかなとも思いました。

ただ、お声掛けいただいた時期的に南中と蒔田中のテストがあったので、それがひと段落した11月末に第一案を入稿し、何度かのやりとりを経て脱稿(原稿が完成)しました。こんな感じのやりとりでした。

 

本当に対応が速くて、非常に気持ちの良いやりとりでした。第一案では、教材への99%の愛と1%のアイロニー(皮肉)を込めて書いたのですが、当然の如く後者は編集段階でボツになり、結果として愛のみに溢れた記事になりました(編集ポリシーとしては当然の判断です)。

また、上記のやりとりから実際の掲載まで1週間以上かかったわけですが、それは記事内に挿入されている本の中身の画像の許諾申請を出版社にとってもらったからなのです。これにより、この本の魅力が何割か増しで伝わることになったと思います。とてもありがたいことです。ちなみに、こんな感じのやりとりでした。

ということで、完成したのが冒頭の記事でした。

自分で言うのもなんですが、相当な熱量で書きました。もし気に入ったら、是非ご購入ください。あ、念のため言っておきますが、私が紹介したこの本がどんなに売れようが、私の懐には出版元である学研さんから一銭たりとも入ってきませんので、安心してください。あとは、私が紹介せずともこの本は結構売れていると思うので、例えるならミスチルの曲を「いいよ!」って薦めているようなものです。こういう利害関係がないからこそ「教材.jp」の執筆陣は、本当に良い教材しか紹介しません。

 

利用の際の注意点

「教材.jp」を利用する際の注意です。このWebサイト、前述のとおり、各執筆陣の熱量が半端ないので書かれている教材全てが素晴らしく思えます。現場のプロである我々が見ても(というか我々だからこそ?)、他の執筆陣が書いた教材が欲しくなるほどです(笑)。ですが、結局は好みや相性の問題もあるので、もし購入を考えるのであれば、実際に本屋さんで現物を手に取ってちょっと見てみましょう。私が紹介している教材はフォルテに置いてあるので、フォルテ生は好きに見てみてくださいね。

そして私の記事でも触れたとおり、教材自体がどんなに素晴らしいものだったとしても、それを対象とする学年や学力層と自分が合っていなければ、残念ながら無用の長物となっていしまいます。また同様に、既に今取り掛かっている問題集や参考書があるという場合も注意が必要です。それが明らかに自分に合っていないのであれば新しいものに切り替えてもらって問題ないのですが、そうでないのに新しいものに手を出すと二兎を追う者は一兎をも得ずの結果になってしまいます。もし、今塾に通っているのであれば、そこの先生に相談してみるのも良いでしょう。

つまり、以下の3点が注意点です。

①気になる教材は手に取って見てみましょう。

②中途半端に手を出すのは避けましょう。

③迷ったら相談をしましょう。

 

最後に

ということで、今回は教材.jpとそこに掲載されている私の記事の紹介でした。紹介した教材が売れるのも嬉しいし、私の記事のアクセス数が増えるのも嬉しいので、良いと思ったら拡散を何卒お願いします。

今回はこんな感じです。ではまた。

 

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時事問題対策・注目ニュース(2019年10月)

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こんばんは、フォルテの文系講師の上村です。

フォルテでは、塾内でのお便り(フォルテレポート)に毎号、文系担当の上村が注目したニュースについて書くコーナーがあります。しかし、紙面のスペースの関係上、本来書きたい内容を大幅にカットして掲載しています。なので加筆版(完全版)をこちらに載せたいと思います。

特に南中学校はどの学年の定期試験にも時事問題が出題されますし、今年は蒔田中学校の3年生も出題が予告されていますので、中学生は意識的に日々のニュースに対してアンテナを張っておきましょう。

今回のニュースは10月9日の「吉野彰氏らがノーベル化学賞受賞」についてです。

 

ノーベル賞とは?

ノーベル賞とは、ダイナマイトなどの発明で知られる、スウェーデン人の化学者・アルフレッド=ノーベル氏の遺言に従って、1901年に創設された世界的な賞で、医学・生理学、物理学、化学、文学、平和、経済学において、顕著な功績を残した人々や団体に贈られます。

アルフレッド=ノーベル氏は、前述の通り「ダイナマイトの発明者」として知られ、ダイナマイトは安全な形でニトログリセリンの爆発力を利用したもので、その大きな破壊力から世界中の戦争で兵器として使用され、ノーベル氏は莫大な富を築きます。ちなみにダイナマイトという名前はギリシャ語で「力」を意味する言葉に由来しているとのことです。

ノーベル氏は晩年になり、自分の行ったことや死後の自分への評価を考えて、財産の大部分を使って国籍に関係なく顕著な功績を上げた人物に賞を与えることを遺言に残しました。というのも、ノーベル氏の実の兄が亡くなったときに、新聞の誤報でノーベル氏が亡くなったように報道されました。そのときのノーベル氏のことを「死の商人」と表現した新聞の見出しにショックを受けたノーベル氏は、上記のような行動に出たのでした。

 

ノーベル賞の時事問題で出題

これ、予言的にいますが、今回のニュースは多くの学校の次回の定期テストの時事問題(ニュース問題)に出題されるでしょう。ほぼ確実だと思います。そしてノーベル賞関連が定期テストに出題される場合は、主に2つの賞についてです。それは「日本人が受賞した賞」と「平和賞」です。昨年は、医学・生理学賞を受賞した本庶佑氏についてのニュースがやはり、多くの学校で出題されていました。

「日本人が受賞した賞」で出題されやすい項目は、「受賞者」「受賞した賞の種類」「受賞理由」「日本人として何人目か」です。これに関しては、のちに詳しく触れます。

そして今回の「平和賞」は、エチオピアのアビー=アハメド首相が受賞しました。アビー=アハメド首相は、長年エチオピアが対立してきた隣国エリトリアとの和平を実現したことが評価されました。

 

今回、日本人が受賞した賞

旭化成名誉フェローの吉野彰(よしのあきら)氏ら3名がノーベル化学賞を受賞しました。今回の受賞理由は、パソコン、スマートフォン、デジタルカメラ、電気自動車などに使用されている「リチウムイオン電池」の開発により、IT(情報技術)社会の発展に大きく貢献したことです。

吉野彰氏は旭化成に入社後、「充電できる電池」の小型化と軽量化を目指して開発を進めてきました。そして昭和60年に現在の「リチウムイオン電池」の原形となる新たな電池の発明に成功します。小型で容量の大きい「リチウムイオン電池」は、今やスマートフォンやノートパソコンなどのIT機器には欠かせないものになっています。

さらに、大容量の電気を蓄えられることから、電気自動車や再生可能エネルギー(太陽光発電や風力発電)の蓄電池などにも利用されており、吉野彰氏らの発明は現在の私たちの生活を広く支えています。

吉野彰氏の受賞で、日本人のノーベル賞受賞者は、アメリカ国籍取得者を含めると27人目です。またノーベル化学賞としては8人目となります。

ちなみに今回の「リチウムイオン電池」の開発について、アメリカのテキサス大学のジョン=グッドイナフ氏と、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校のスタンリー=ウィッティンガム氏の2人も吉野彰氏とともにノーベル化学賞に選ばれました。ジョン=グッドイナフ氏は現在97歳で、歴代最高齢でのノーベル賞受賞となりました。

今回はこんな感じです。また11月には予想問題つくります!

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制対話型集団授業

授業動画をYouTubeにアップロードしてみました!

こんにちは。フォルテの文系担当の上村です。

今回は、先日からちょいちょい話を出している理社の授業の動画についての続報(?)です。教室で撮影した動画をパソコン上で動画編集ソフトを用いて編集し、YouTubeにアップロードするまでを解説します。この記事のどこに需要があるかわかりませんが。

授業の動画についてはこちらの記事で詳しく触れています。

 

ゴールデンウィークについて

さて、フォルテでは4月28日(日)から5月6日(月)までゴールデンウィーク休暇に入ります。

ただ、中2・3生の補習や動画撮影があるので、私と佐々木は不規則な形で出勤はしてますが・・・。

そして、フォルテではゴールデンウィークの宿題を出しています。Twitter上でも宿題を出す塾とそうではない塾で結構分かれていて、個人的に興味深く読んでいました。今回、フォルテでは(特に中学生は)子どもたち一人ひとりに合わせて宿題内容を変えています。子どもたちの現在の実力や授業中の様子またはご家庭の意向なども汲んで、オーダーメイド感覚で作成しました(その分、用意は大変でしたが)。

その中で中3生には社会の宿題として、歴史の復習を課しました。具体的な内容は、こちらが用意した時代ごとのプリントの中から自主的に自分がやる内容を選択してもらうようにしました。

そこで考えたのが、本来はゴールデンウィーク明けに稼働する予定だった復習用の授業動画の一部(今回の宿題内容に関連する単元)をゴールデンウィーク前にアップして、宿題をするときに視聴して役立ててもらおうと。実際に、課題の説明をしているときに「全然覚えてないよ~。」と思わず声を上げる子もいました(笑)。それを聞いて、「はい、来た!実は・・・」となり、子どもたちの前でゴールデンウィーク前最後の授業日(今日)までに動画をアップすることを宣言しました(そうすることで自分を追い込むスタイル)。

来年度の入試の日程も発表されましたし、楽しいことは思いっきり楽しみながらも、中3生には受験生として自覚を少しでも持ってゴールデンウィークを過ごしてほしいですね。

 

授業を撮影する

現在進行形ですが、Twitterでもちょこちょこ触れてきたように、春期講習終了後から午前中や授業の後の時間を使って、授業の動画を撮影してきました。選挙や下の階のテナント工事が急に入った関係で計画が多少狂いましたが・・・。

基本的には一人で撮影するので、自分で設置したカメラの録画ボタンを押して、ホワイトボードの前に急いで行って授業をし、終わったら自分で停止ボタンを押す感じです。

 

 

動画編集ソフトを選ぶ

YouTubeに動画などをアップすること自体は今までにも経験があったので、このあとに行うべき手順(「撮影した動画素材を動画編集ソフトで編集」⇒「YouTubeにアップロード」)はわかっていました。しかし、今回は困ったことがありました。今までは私物のWindowsのパソコンにもともと入っていたムービーメーカーというソフトで編集していました(このソフトはシンプルで非常に使いやすかったです)。そして今回、独立に際して仕事用として新たにパソコンを購入したのですが、実は2017年でムービーメーカーのダウンロードの提供は終了しているとのことでした。

まぁ、これはパソコンを購入する時点でわかっていたので、代替ソフトをいろいろと調べてみました。ただ、動画編集といってもYouTuberの方々が作っているような凝った編集は全く必要ないので、無難なものにしようと思い、私が使っているWindowsのパソコン向けとして最も一般的なPowerDirector17というソフトを採用。今回は、急ぎだったこともあり、手っ取り早く無償版(1か月無料体験)をダウンロード⇒インストールして使用しました。実際に使い勝手も良いので、近いうちに有料版に更新する予定です。

ちなみに無償版で動画を編集すると、下の画像のように動画の右下に「PowerDirectorで編集」という透かしが入ります。有料版にはこれは入りません。

 

動画の編集作業

さて、無事にソフトはダウンロードできたので、実際の動画編集作業に入ります。

各単元ごとに2~3個に分けて撮影していた動画をそれぞれ実際に使用する場面のみ切り抜いて、下の画像のような感じのタイムライン上で1つに合わせていく作業です。合わせる際にぶつ切り感があまり出ないように簡単にフェードイン・フェードアウトを使用します。

さらに動画のサムネイルにもなるタイトル文字をシンプルにエクセルで作成。超安っぽい(笑)。

これを動画の頭に付けて、とりあえず動画完成です。今回は授業の内容はあまりいじっていないですが、必要に応じてテロップや音楽や画像の挿入を後々していきたいと思います。ただ、それってこだわりだすと(私がド素人というのもありますが、)1つの動画を完成させるのに延々と時間がかかってしまいます。いや、本当にYouTuberの人、リスペクトです。

 

YouTubeにアップロードする

そして、完成した動画を次にYouTubeにアップロードします。YouTubeの場合、アップロードする際に公開形式が選べます。

「公開」はまさに誰でも視聴できるようにアップロードすることです。YouTube内外問わずキーワードやタイトル検索でも引っ掛かります。「限定公開」は動画のURLを入力しないと視聴できず、キーワードやタイトル検索にも一切引っ掛かりません。「非公開」は自分のみ視聴できる状態です。「公開予約」はブログなどと同じような予約投稿です。

今回は、フォルテ生の視聴用なので、「限定公開」を選択します。今回はYouTubeにアップロードしましたが、このような「限定公開」の使い勝手があまり良くない(URLを入手すれば誰でも視聴できてしまう)ので、今後はほかの媒体(vimeoとか)でのアップロードも検討しています。

動画の長さや形式にもよりますが、1本あたり30分ほどでアップロードができました。これを以下の10本アップロードしました。

①歴史:旧石器時代
②歴史:縄文時代&弥生時代
③歴史:古墳時代
④歴史:飛鳥時代
⑤歴史:奈良時代
⑥歴史:平安時代
⑦歴史:鎌倉時代
⑧歴史:室町時代
⑨歴史:大航海時代
⑩歴史:安土桃山時代

 

最後に生徒向けの手紙作成

動画のアップロードが終わったら、フォルテ生が視聴できるように配布する手紙づくり。そこには各動画のURLを載せますが、さすがにそれを手入力させるのもイマイチなので(メールでURLを送るという方法もありますが)、多くの子がスマホやタブレットで視聴することを想定するとQRコードをセットつけるのが一番です。

今だと【QRコード 作成】とかで検索すれば簡単にQRコードが作成できるサイトが出てくるので、非常に便利ですね。これを10本分作成してプリントに貼り付けて終わりです。

今日はここまで。ではまた。

理社の映像授業作成について

こんばんは。フォルテの文系担当の上村です。

今日は中2・3のフォルテ生向けの理社の復習のための授業動画の撮影を開始したのでそれについてです。

 

理社の映像授業

フォルテでは、中2・3(特に中3)向けに理社の復習動画(中1・2の内容)を無料で視聴できるようにします(GW明けから稼働予定)。最近では、映像授業を取り入れている塾自体は珍しくないですが、その多くは映像専門の業者・サービス(学び○イドとか)に外注したものでしょう。また同じく映像授業で言うとスタディ・○プリなんかが「神授業、見放題。」のキャッチコピーでおなじみですね。CMでもガンガンやっているように、学び○イド同様、超有名な一流の先生方の授業がリーズナブルな価格で見放題なんですから、本当にいい時代になりましたね。

ただ、うちの場合は、外注に頼らずにフォルテ講師2名が出演・編集を行います。ここでのメリットは、子どもたちからすると、いつも教わっている先生が授業をしているので、通常授業との連動性があり、学習がより効果的になることです。また、映像だけでなく、各単元の小テストも用意するのでインプットだけでなく、その内容をアウトプットすることで定着してもらいます。その際にも、全国一律のものではなく、ここ神奈川で長年勝負している私たちだからこそ作れるものにしています。

 

理社の授業動画を撮ろうとしたきっかけ

そもそも、なぜこのような取り組みをしようと思ったかというと、理社に対する私たちの危機感と子どもたち・保護者の方の認識に大きなギャップがあるからです。神奈川県の公立高校の入試の場合、理社は中1~中3内容が幅広く出題されます。しかし、一部の意識の高い生徒を除いて、中3の夏休み前の段階で前の学年の理社の学習をしっかり復習している子はまずいません(やらなければという強い意識もなければ、必要に迫られるきっかけもないため)。

また、今までの経験上、保護者の方の中にも未だに「理社なんて覚えちゃえば点数取れますよね!」とおっしゃる方がいます。そう言われてしまうと、実際には心の中に抑え込みますが、思わず「おいおい、いつの話だよ。」と言いたくなります。確かにそういう分野や単元も未だに無くはないですが、現在の入試においてはこの考えをしている限り高得点はとれないと思います。正確に言うと、上記の保護者の方の言う「覚えちゃう」べき内容は大前提で、その上で資料の分析力や知識の応用力などの実力が必要なのが近年の神奈川県の入試です。これは、ここ数年の理社の平均点の低さを見ても明らかです。以下が過去5年間の合格者平均点です。

社会
2019年度:42.5点
2018年度:41.8点
2017年度:54.5点
2016年度:52.0点
2015年度:50.2点

理科
2019年度:61.3点
2018年度:45.3点
2017年度:46.9点
2016年度:46.5点
2015年度:37.4点

今年の理科は例外として、ほぼ40点台から50点台前半ですからね。しかも合格者の平均点なので、実際の平均点はこれよりも低いでしょう。このような難易度の高い入試に立ち向かうには、既述したような実力が必要です。そのためには数多くの演習をこなす必要があります。それを中3の夏以降に中1・2の内容がほぼゼロの状態で復習し始めても、とても入試までに間に合わないのが現状です(=その前の模試ではまず点が取れない)。

そこで、夏以降の入試対策時に十分な演習の時間を確保するためには、その前の早い段階からの復習(=「覚えちゃう」べき内容を覚えること)を始めるべきです。そのためのツールがこの映像授業なのです。

 

撮影開始

当初は春期講習終了後にすぐ撮り始める予定でしたが、時期的に選挙前ということで街宣カーが引っ切り無しに教室の前を行き来していたため、中々撮影が開始できませんでした。映像授業に「○○党の△△△△でございます。」なんて声が入ってもイマイチですからね。そこで、選挙が終了した昨日からようやく撮影を開始できました。授業の撮影自体は、開校前のプロモーション用として、2月中に試験的に行っていましたので勝手はある程度わかっています。これからガンガン撮影していきます。

目算で理社ともに撮影する単元数は20~30程度。この大半をGWまでに撮り終えたいと思っています。差し当たってまずは、フォルテ生に取ったアンケートに応じて希望の多い単元から撮影をしていっています。社会だとやっぱり、中1内容の歴史ですかね。

 

いくつかの単元を撮影をしてみての感想

昨日は「旧石器時代&古代文明」を、今日は「縄文時代&弥生時代」を撮影しました。これは2月の試験的な撮影の際にも感じたことですが、映像を撮影する上で映像チェックをするので自分を授業を客観的に見ることが出来ます。そこでは、今まで自覚のなかった自分の口癖や動作の癖に気づけるので、都度改善していくようにしています。意外とこういう先生の癖って、生徒が気になっちゃうことありますからね。

また映像に残るということで、撮影中の一言一言や板書にいつも以上に気を遣うので、いつにも増してメチャクチャ教材研究をして臨んでいます(普段から超やっていますが)。ちなみに撮影前の教材研究には以下のようなものを使っています。

これに加えて、神奈川県の公立入試問題を10年分に目を通した上で撮影に臨んでいます(全国高校入試問題正解も数年分確認します)。映像授業に限らず、自信をもって授業をするには教材研究が一番。

あと、これは皮肉でも何でもなく、冒頭に挙げたような映像授業サービスのように、面識のない不特定多数の生徒のための映像授業でバッチリかませる先生方は本当にプロだと思うので、マジで尊敬します。でも私にそれは出来ない。教材研究をしていても、授業の映像を取っていても、どうしてもカメラ奥にそれを見るであろうフォルテ生の顔が浮かんできます。だからこそ、緩い(ぬるい)ことはしたくないから本気でやります。まだまだ序盤。明日はがっつり撮り溜めする予定です!

今日はここまでです。それではまた!