ブログ

お気に入りの文房具を持とう

こんにちは、文系担当の上村です。

今回は、勉強に不可欠なアイテム「文房具」についてです。

 

OKB48総選挙と絶対王者

いきなりですが、皆さんはOKB48総選挙をご存知でしょうか(※AKBではありません。OKBです!)。これは2021年で11回目(!)を迎えた、主催者が選抜した48種類のボールペンの中から、全国の好事家たちがそれぞれのお気に入りボールペン(=OKB)を投票するという毎年恒例のイベントです。今回の第11回は昨年10月~12月まで投票期間が設けられ、今月中にも結果が発表される予定です。

私は以前から愛聴しているあるラジオ番組を通じてこの催しをかなり前に知りまして、それから文房具に対する熱が一層増しました!

ちなみに第1回~第10回まではジェットストリーム(三菱鉛筆)が10連覇を成し遂げており、まさに絶対王者といった感じです。ジェットストリームは、低粘度インクと呼ばれる、油性にもかかわらずなめらかな書き味を実現したその実力は誰もが認めるところで、まさに日本のボールペン業界に革命を起こした一品と言えるでしょう(ただし、個人的には単色バージョンのジェットストリームに関してはデザイン性に多少難があるように前々から思っているのですが…)。

もし、ジェットストリームを一度も使ったことがないという方は、どの文房具屋さんにも確実に並んでいるので、是非一度試し書きをしてみてください。「たかがボールペンでしょ?」と思われるかもしれませんが、ドン・キホーテなんかで30円くらいでたたき売りされているような謎のボールペンなどとは書き味が全く違います

 

文房具にこだわるメリット

子どもたちには、こういった文房具にちょっとしたこだわりや興味を持ってほしいと思っています。そしてできれば自分が使いやすい文房具をお気に入り文房具として日々使ってほしいです。というのも理由は2つあります。

1つ目は、しっかりとした文房具を使用することで、勉強する時に無駄なストレスを感じなくて済むからです。毎日使うものだからこそ、シャー芯がすぐ折れてしまったり、ボールペンのインクが引っかかったりかすれたりすることは、何気に大きなストレスになります。こういったストレスを軽減することは、勉強の集中力を保つ上で重要です

2つ目は、自分のお気に入りの文房具が持つことで、自然とそれをたくさん使いたくなります。すると当然ながら勉強時間が増えます。勉強時間が増えれば、学力向上や成績UPにもつながりやすくなります

ちなみに私の最近のお気に入りのペンたちは↓です。

(上からブレン、ジェットストリーム、ユニボールワンの各色、ユニボールワンF )

また、お気に入りの文房具についてですが、最初の取っ掛かりとしては何も使い勝手が良いとか機能性が高いということでなく、単純にデザインが好き(見た目が「かわいい」とか「かっこいい」とか「おしゃれ」)であるとか、好きなキャラクターやプロスポーツチームのロゴが描かれているなどでも良いと思います

思い返すと私自身も小学生の頃には、今考えるとメチャクチャ使いにくいドラえもんやディズニーのキャラクターグッズの文房具を気に入って使っていました。ただ昔と違うのは、最近ではそういったキャラクラーグッズやプロスポーツチームのロゴ入りグッズでもしっかりとしたシャーペンやボールペンが使用されていることが多く、その分多少割高であるとしても非常に使いやすいものが多くなっているところです。つくづく良い時代になったなと思います。

 

地道な普及活動

フォルテ生にお気に入りの文房具に出会ってもらうために、こちらも微力ながらそういった機会を作ろうとしています。

フォルテでは小学生については授業や小テストの点数に応じてポイントを貯めていき、それが貯まったら文房具などと交換できるシステムがあります。そこで今回、冒頭で紹介したOKB48において去年上位にランクインしたメンバー(=ボールペン)たちをたくさん景品として加えました!

早速、何人かの小学生が交換してガンガン使ってくれています。

さらにリーズナブルでなおかつ評判の良いシャーペン「フレフレオプト(PILOT)」にフォルテのオリジナルロゴを入れた特注品を制作し、上記の赤ボールペンと同じように小学生の交換用の景品や中学生の模試上位者表彰用の景品にしました。手前味噌ですが、これはシンプルにカッコイイ

そして、入荷初日から何人もの小学生が嬉しそうにGETしてくれました。そういえば、私自身も何かのきっかけで小学生当時に通っていた塾名とロゴの入ったシャーペンをもらって、それがすごく嬉しかったのを覚えています(今にして思えば、そのときのシャーペンのボディは超安っぽかったですがそれでも嬉しかったです)。

中学生もかなり欲しがっていたので、これが次の模擬試験(2月の初旬)へ向けた良いモチベーションになってくれれば幸いです。

ということで、「お気に入りの文房具を持つことで、勉強に今まで以上に前向きに取り組めるようになるかもしれませんね!」という話でした。

ではまた!

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制対話型集団授業

ちょっとした遊び心と気遣い

こんにちは、フォルテの上村です。

今回は、5年前の旅行に関連した「ちょっとした遊び心や気遣い」について書きました。

まず今回の話の前提として私・上村が野球好きであることをお知らせしておきます。小学生のころから千葉ロッテマリーンズファンで、ここ数年は野球熱の再燃により、年間20試合以上見に行っていました(去年・一昨年はコロナの関係で全然でしたが・・・)。

 

当時の教室スタッフとの仙台旅行

5年前の夏のお盆休み、前職の大手塾で教室長を務めていた私は、自分の教室スタッフと一緒に男3人で仙台へ旅行に行ってきました。今にして思えば、教室スタッフで休みの日にわざわざ旅行に行くってメチャクチャ仲良いですよね。とはいえ、一人はバイクで仙台に向かい、私ともう一人は一緒に新幹線で行くつもりがそのスタッフが寝坊して新幹線に乗り遅れてしまい(こんなことが現実にあるのか!)、結局3人バラバラで仙台で合流するという謎の展開になりました(笑)

旅行の日程が1泊2日と短く、あまり多くの場所を回ることができなかったのですが、仙台市街以外では石巻まで足を伸ばし、本当に一部ですが、東北で東日本大震災からの復興の一端を垣間見ることができました

 

楽天生命パーク宮城での野球観戦

3人とも野球好き(それぞれマリーンズ・ライオンズ・ジャイアンツのファン)ということで、今回の旅行のメインイベントの1つが、3人とも初参戦となる、東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地・楽天生命パーク宮城(当時は、❝Koboパーク宮城❞という名前でしたが。)でのナイター観戦でした。プロ野球の各球団の本拠地になっている球場って、それぞれ個性があって面白いんですよね(これは、他球団との差別化を図る球団の企業力の賜物でしょう)。特に野外の球場は個人的に3割増しでワクワクします。

この楽天生命パーク宮城ですが、御多分に漏れずとても個性的な球場なんです。何せ外野に観覧車がありますからね!(笑

また、外野席の形や座種もかなり変わっています。その時は、我々は芝生に座れる外野席で観戦したのですが、当日が晴れだったこともあって非常に心地良かったです。首都圏だと、埼玉にある埼玉西武ライオンズの本拠地・メットライフドームにも芝生の席が以前あったのですが、そこはドームということで、屋外のスタジアムのような開放感はなかなかありません(余談ですが、メットライフの方は席自体が斜めになっているため、単純に立ち上がっての応援がしづらかったです)。

 

売り子のお姉さんのちょっとした遊び心と気遣い

これだけでも個人的には良い野球体験だったのですが、そこでさらに印象に残ることがありました。観戦中にビールを買ったのですが、売り子のお姉さんがさっとポケットからマジックを取り出してコップに何かを書いていました。それがこの写真です。

これまで様々なプロ野球の球場で試合を観戦して来ましたが、後にも先にもこういうことを書いてくれた売り子さんはこのお姉さんしかしません。本当に小さいことかもしれませんが、こういうちょっとした遊び心や気遣いって嬉しいですよね。まぁ、私が手書きのものが好きというのもあるかもしれませんが。

 

数年前の二俣川での出来事

細かい気遣いと言えば、以前に二俣川の自動車教習所に免許の更新に行ったときに、二俣川駅で二俣川看護福祉高校のJRC部というボランティア活動などを行っている部活の子たちが熊本で起きた大地震の募金活動をやっていたんです(こちらの記事にそのときのことが載っています)。

そこで私は手持ちの小銭をすべて募金したんですが、その時にも「募金にご協力いただきありがとうございます!」と書かれた手書きの小さなカードをもらいました(↓が実物です)。

個人的には赤や青の羽根をもらうより断然こっちの方が嬉しかったですね(羽根もらっても正直使い道がわからず持て余してしまうし・・・)。

 

今回の話に関連したフォルテの取り組みの紹介

実はフォルテでもこういうちょっとした遊び心や気遣いを心掛けています。是非、小学生の保護者の方は宿題のノートを、中学生の保護者の方は模試の解き直しのノートをご覧いただければと思います。

毎回、宿題チェックや模試の解き直しチェックの際に各担当講師からその子のためだけにコメントを書いております。また、最近では小学5年生のノートにはオリジナルキャラクターのイラストを書くときもあるのですが、まだなかなか上手くかけないので、練習中です(笑)。

そして、今年も去年に引き続き塾生全員に私が年賀状を作成して送ったのですが、その際も一人ひとりにあった印刷面や手書きのコメントを添えて送りました。

当然、これらをやるには時間や労力は相当かかるのですが、ここは我々の小さなこだわりです。子どもたちにとって「自分のためだけにやってもらった」という特別感を大切にしています。ちょっとでも、お子様や保護者様に我々の気持ちが心に響いてくれれば幸いです。また、年賀状については返事をくれた子やLINEでお礼を言ってくださった保護者の方も多くいらっしゃいまして、とても嬉しかったです。

最後に、こういった遊び心をいれるのは、やってもらう人だけでなく、実はやる人にとってもプラスです。こういう遊び心を入れる余裕があった方が、大変な勉強や仕事でも上手くいくことが多いです。

今回はここまでです。では、また!

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制対話型集団授業

人生を豊かにする芸術作品⑨『あの夏のルカ』

こんにちには、フォルテの文系担当の上村です。

このシリーズでは、全小中学生にオススメの映画や小説などを紹介していきます。このシリーズで紹介するのは、私の考える「良い芸術作品」です。

ここでいう「良い芸術作品」とは、その作品に触れることで私たちが「何かしら成長できる」「何かを考えるきっかけを得られる」「何かしらを学べる」「モチベーションが高まる」作品を指しています。

優れた芸術作品(小説でも音楽でも絵画…etc)に触れることで私たちの人生は豊かになります。ここで紹介する良い芸術作品に触れることで少しでも子どもたちの人生が豊かになってくれればと思っています。

第九弾となる今回は、みんな大好きなピクサー映画の『あの夏のルカ』です。

<参考記事>
第一弾:映画『ドリーム』(ココをクリック)
第二弾:映画『ズートピア』(ココをクリック)
第三弾:映画『シェフ~三ツ星フードトラック始めました~』(ココをクリック)
第四弾:映画『トイ・ストーリー4』(ココをクリック)
第五弾:映画『Us(アス)』(ココをクリック)
第六弾:映画『アルプススタンドのはしの方』(ココをクリック)
第七弾:映画『ミッション:8ミニッツ』(ココをクリック)
第八弾:映画『gifte/ギフテッド』(ココをクリック)

 

コロナ禍のピクサー作品への影響

2020年からの新型コロナウイルスの世界的感染拡大により、ピクサー作品の公開も大きな影響を受けました。まず2020年3月に日本公開予定だった『2分の1の魔法』は公開が延期となり、その後2020年8月に公開しました(アメリカでは同年3月公開)。

また、その次の『ソウルフルワールド』と今作『あの日のルカ』の2作品は、劇場公開自体が見送られ、ディズニー+での配信公開となりました。この2作品とも間違いなく傑作ですし、ピクサー作品は作品ごとに映像的進化がはっきりと見られるので、個人的にそれを劇場の大きなスクリーンで見られなかったこと、また同時に映画館での公開を通して多く人々に良い作品が届く機会が失われてしまったことが残念でなりません。

 

映画『あの夏のルカ』とは?

この作品は、ピクサーの長編作品として最初の『トイ・ストーリー』から数えて24作目になります。監督は、イタリア人のエンリコ・カサローザという人物で、この人については名前に全く聞き覚えがありませんでしたが、過去には同じくピクサー作品の『メリダとおそろしの森』(2012年)と劇場で同時公開された短編『月と少年』という作品を手掛けた人とのことで、私は『メリダとおそろしの森』は劇場で見ているので、うっすらと『月と少年』についても記憶があるくらいだったので、この機会に見直してみました(こちらの短編は『メリダとおそろしの森』のBlu-rayソフトまたは短編集『ピクサー・ショート・フィルムVol.2』に収録されています)。こちらもとても良い作品でした。

 

あらすじ(ディズニーのHPより)

平穏な海の世界に暮らすシー・モンスターの少年ルカ。友人のアルベルトと〈海の掟(おきて)〉を破り、人間の世界に足を踏み入れる。身体が乾くと人間の姿になる彼らは、少しでも水に濡れると元の姿に…。この“秘密”を抱きながらも、ルカは目の前に広がる新しい世界に魅了されていく。だが、2人の無邪気な冒険と友情はやがて、海と陸とに分断されてきた2つの世界に大事件を巻き起こす─。

公式キャッチコピー
「秘密を抱えたあの夏、僕たちは少し大人になった・・・」

 

ルカは初めて「外の世界」へ

ルカの両親は過保護気味で、我が子を危険な目に合わせたくない一心で、「『外の世界(=人間の住む陸上)』へ行ってはいけない」と常々口うるさく言っていました。しかし、好奇心旺盛なルカは外の世界が気になっています。そしてある日、偶然海底に落ちてきた人間の道具を見つけたことで、「外の世界」への興味は膨れ上がってしまいます。こういった、子どもの好奇心や少し過保護気味の親といえば、ピクサーの過去作『ファインディング・ニモ』に通じる部分があります。そして、『ファインディング・ニモ』(&続編『ファインディング・ドリー』)以上に、今作での海の中の描写はとても美しく、なおかつ創造力に富んでいて、見ていると非常にわくわくします。

ルカは「外の世界」への興味がマックスになったのと時を同じくして、同じシー・モンスターの少年アルベルトに出会います。どうやらアルベルトは何度も「外の世界」に行ったことがあるようです。そして、アルベルトの案内でルカは初めて「外の世界」へ行きます。その日以来、ルカはたびたび「外の世界」にアルベルトとともに行くようになります。

陸上に上がるのが初めてのルカは、姿こそ人間になったものの、二本足で歩いた経験がないので、アルベルトの助けを借りながら二足歩行の練習をする場面は微笑ましく新鮮です。

 

あこがれの「ベスパ」とジブリ作品オマージュ

普段は父親と二人で生活しているいうアルベルトですが、ちょうど今は父親がしばらく遠くに出かけていて、今は一人で暮らしているとのことでした。そして、陸上にあるアルベルトの秘密基地風の家にあがったルカは、「どこへでも行ける」という人間の乗り物「ベスパ」を知り、興味とあこがれを抱きます。そして、「僕たちは、『ベスパ』があれば自由になれる」と思います。ちなみに「ベスパ」は、映画『ローマの休日』(1953年)や日本のドラマ『探偵物語』(1979年)などに登場するイタリア製のスクーターです(↓参考画像)。

二人は海で拾ったガラクタを使ってお手製の「ベスパ」を作って、一緒に坂を駆け下ります。このくだりは、おそらくジブリ映画の『魔女の宅急便』でのトンボがお手製の自転車で空を飛ぼうとしてそれにキキが付き合うシーンのオマージュだと思います。というのも、エンリコ・カサローザ監督は、ジブリ作品が大好きであることを公言しており、ほかにもジブリ作品へのオマージュと思われるところがいくつもあります。例えば、今回二人が訪れる人間の町はポルトロッソと言います。これはジブリ作品の『紅の豚』の主人公ポルコ・ロッソから来ているといわれています。

 

人間の町へ、そしてレースに向けた特訓

ある日、ルカは両親に「外の世界」に行ったことがバレてしまい、そのペナルティとしてメチャクチャ怖い親戚のおじさんのいる深海に連れて行かれそうになります。それを避けるためにルカは「外の世界」へと家出をして、アルベルトともに港町ポルトロッソに行くことにします。

ポルトロッソに来た二人は、初めて本物の「ベスパ」に出会います。そして、その町で毎年開催される三種目(パスタの早食い・水泳・自転車)レース大会「ポルトロッソカップ」の存在、そしてそのレースで優勝すれば賞金を手に入れることができ、その賞金があれば「(中古でボロボロの)ベスパ」が買えることを知ります

また、そのレースではエルコレという不良が5年連続で優勝しているということを知り、そして毎年レースに負けて悔しい思いをしているジュリアという少女に出会います。

ルカとアルベルトはジュリアとチームを組んで、レースに出場することになります。ルカは自転車、アルベルトはパスタ早食いをすることになります。ただし、ルカは自転車に乗るのは初めてですし、アルベルトもフォークを使ってパスタを食べるのは初めてです。このままでは優勝なんてとてもじゃないけどできません。そこでジュリアの家に住み込んで、レースに向けた特訓を始めます。

しかし、二人は陸上にいても体が水にぬれるとシー・モンスターの姿に戻ってしまいます。そして、ポルトロッソの町の人々はいまだに見たことのないシー・モンスターを伝説の怪物と恐れており、いつか見つけて退治してやろうと思っています。そこで、二人は姿がバレないようにぬれるのを避けながら特訓生活をしていきます。特にジュリアの父マッシモはシー・モンスターを捕まえたいと人一倍思っている人でした。

最初は全く登れなかった坂道をだんだんと登れるようになっていくルカの姿と、フォークに使い方をマッシモに習ううちにパスタを食べるのがだんだんと上手になっていくアルベルトの姿がしっかりと段階を踏んで丁寧に描写されています

 

(多少ネタばれ有)新しい世界に興味を持つルカ

ジュリアは、普段はジェノバという別の町の学校に通っており、夏の間だけポルトロッソに帰省しているのでした。ジュリアから学校で使っている教科書(参考書?)を見せてもらったルカは、天文学を知り、学問やそれを学ぶ場所である学校に興味を持ちます。そして、今の自分の刺激のない退屈な生活を変えるために必要なのは、「ベスパ」ではなく自分が興味を持ったことを追求する新しい生活だと思い始めます。

一方、こう考え始めたルカが自分から離れて行ってしまうように感じたアルベルトは、だんだんとルカをそういう方向に導いたジュリアに対して冷たい態度をとるようになります。そしてある日、アルベルトはルカと喧嘩し、その時の勢いで自分たちがシー・モンスターであることをジュリアの前でばらしてしまいます

ジュリアに正体がバレてしまったため、ジュリアの家に居られなくなったルカは、仲直りをするためにアルベルトの家を訪れます。そこで、アルベルトの父親はずいぶん前に蒸発してしまっていて、アルベルトはずっと独りぼっちだったこと、さらにそんなアルベルトにとってはルカが唯一の友人であったということを知ります。そして、アルベルトの存在を再認識したルカは、当初の目的であった「ベスパ」を手に入れるために一人でレースに出場することにします

 

(ネタばれ有)レース出場、そして決着

そして、レース当日。レースは水泳→早食い→自転車の順でレースを行われます。ルカは普通に泳いでしまったら体がぬえてシー・モンスターの姿になって、ジュリア以外の人々にも正体がバレてしまうため、体がぬれないように宇宙服のようなスーツを着て泳ぎ(というか海底を歩いて)、水泳を何とか乗り切ります。

次にパスタの早食い。ここでもジュリアの助けもあって、何とかフォークを使いこなしパスタを食べきることができました。しかし、食べきるのに時間がかかってしまい、ここでかなり順位を落としてしまいました。

最後は、今まで一生懸命練習してきた自転車。ここでは今までの特訓の成果が発揮され、坂道で前を走っている選手たちをごぼう抜きし、なんとルカはトップに躍り出ます。しかし、坂を上り切ってあとは坂を下るだけという地点で、雨が降ってきてしまいます。体がぬれるとシー・モンスターに戻ってしまい、正体がバレてしまいます。困って雨宿りしていると、アルベルトが走って傘を持ってきてくれました。

しかし、不良のエルコレはそれを妨害するためにアルベルトを突き飛ばします。突き飛ばされたアルベルトは雨にぬれて、みんなの前でシー・モンスターの姿になってしまいます。その姿を見たエルコレは、網を使ってアルベルトをとらえようとします。アルベルトを助けるためにルカはぬれることを恐れずに雨の中に飛び出していき、アルベルトを助けて一緒に自転車で坂を下ります

下り坂でエルコレを振り切り、二人はゴールまで来ます。しかし、ゴール手前で転んだジュリアを助けるために二人は引き返して、ジュリアに肩を貸します。しかし、「おい、シー・モンスターだぞ!」と言う町の人々。そこで人一倍シー・モンスターを捕まえようとしていたジュリアの父マッシモが出てきます。マッシモは二匹のシー・モンスターが自分の家に住み込んでいたルカとアルベルトであることに気づきます。そのマッシモのリアクションから周囲の人々も二匹を受け入れます。

さらに、二人の乗った自転車がジュリアを助ける前の段階で実はゴールラインを過ぎていたこともわかり、二人はポルトロッソカップの優勝者としても認められます

 

(ネタばれ有)感動のエピローグ

優勝賞金で「ベスパ」を購入した二人。しかし、ボロボロの中古なので、それで旅に出るには時間をかけて修理する必要があります。しかし、そうこうしているうちに学校再開の時期になり、ジュリアがジェノバの町に戻る日が来ました

父のマッシモ、そしてルカたちと別れの挨拶をして汽車に乗り込むジュリア。そして、別れを惜しんでいるルカに対して、アルベルトがさっとジェノバ行きの切符を手渡します。実は、アルベルトはせっかく手に入れた「ベスパ」を売ってしまっていて、そのお金で買ったジェノバ行きの汽車の切符をルカにプレゼントしたのでした。友人として、ルカの幸せを考えた末の行動だったのでしょう。また、ルカの家族もルカの気持ちを尊重して、学校に通うことを認めてくれます。ルカの家族はレースでのルカの姿を見て、少し見ない間にルカが大きく成長したことを知ったのでした。ルカが危険な目に合わないようにと、今までルカの行動を制限してきた両親は、今のルカならこれから待ち受けるであろうどんな困難にも自分の力で立ち向かうことができると思ったのでしょう

一方で、アルベルトは、レースに向けた住み込みでの特訓中に海での漁を手伝っているうちに、ジュリアの父マッシモとの間で本当の父と子のような愛情を感じていて、これからは二人で暮らすようになります。唯一の友人であったルカと離れ離れになってしまったアルベルトでしたが、一緒に暮らす新しい家族が出来のでした

ルカが汽車に乗り込み、ジェノバの町に向かう中で映画は終わりエンドロールになりますが、エンドロールでは登場人物たちのその後が描かれます

 

映画『あの夏のルカ』のメッセージは?

エンリコ・カサローザ監督はこの作品を「とても個人的な物語」なのだと言います。今作の舞台は架空の町ですが、それは監督自身が育ったイタリアの町がモデルになっているようで、「少年同士の絆が将来を切り開く」というのが大きなテーマであると語っています。しかも、アルベルトというのは監督自身が中学生の頃に出会った友人の名前で、その友人はシャイで地味な生活を送っていた監督の背中を教えてくれた人なのだと言います。このことからも、この物語の主人公ルカは監督の少年時代を投影したキャラクターであることがわかりますね

また、この物語の中で象徴的に描かれているのが他者や異文化との共存です。世界が分かれてしまっていて、お互いを恐れ嫌い合っている人間とシー・モンスター。しかし、それはお互いを知らないから来るものであり、そういった先入観やイメージを持たずに付き合い始めたルカ&アルベルトとジュリア&マッシモの間には間違いなく友情や愛情が生まれていました。この部分に関しては、ルカの祖母のセリフが最も印象的です。

「あの子(=ルカ)を受け入れない者はいる。でも、受け入れてくれる者もいる。ルカはもうちゃんと見つけているよ。」

そして、このセリフに対応するようにルカが汽車に乗るラストシーンでは、大きく広がる曇り空の間から太陽の光が差す描写で終わります。これは、これから待ち受けているであろう厳しい環境や境遇(=曇り空)の中にも確かに希望(=太陽の光)はあるという情景描写でしょう。

いやー、ピクサーがまたとんでもない作品を作ってくれました。是非、ご覧ください。

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制対話型集団授業

問題演習で意識すべき2つのこと

こんにちは、フォルテの文系担当の上村です。

今回は、問題演習の進め方についてです。この問題演習、効果や成果のあるものにするためには、「やる内容」「やるタイミング」「やる量」「やり方」が重要だと思うのですが、今回はその中の「やり方」について触れていきます。

 

問題演習の2つのパターン

問題演習に関しては、目的に応じてざっくり分けると2つのパターンがあると思います。1つ目は、学校のワークや一般の問題集を用いて単元や分野ごとの力をつけるために問題演習を行うパターン。2つ目は、受験生が行う過去問などを用いた総合的な力を試したり、付けたりするために問題演習を行うパターン。

そして今回お伝えするのは、前者のような目的の問題演習を進める際に意識すべき2つのことについてです。

 

問題演習の目的とは

そもそも問題演習は何のために行うのか?問題演習の最も大きな目的は、該当単元の授業を受けたり、教科書を読んだりしてインプットした内容を、問題演習というアウトプットを通して、「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」です。

一般的には、インプットとアウトプットの理想的な割合は、「インプット3:アウトプット7」と言われています。もちろん、十分な知識のインプットなしに闇雲にアウトプットばかりやっていても効果はありません。ただし、勉強時間の割に成績が伴っていない子の多くが、インプットの時間ばかりが多くなってしまっていて、アウトプットの時間が少なすぎるのではないでしょうか。具体的には、テスト前にノートや教科書を眺める時間が大半で、それを確認するための問題演習の時間・量が圧倒的に足りていないのではないかと思います。

ということで、問題演習はある程度の量をしっかりこなすことが必要です。それを大前提として、その問題演習をより効果的なものにするための進め方を紹介します。

 

意識すべきこと①「小まめに丸付けをする」

まずは丸つけについて。ここでの鉄則は「小まめに丸付けをすること」です。具体的には見開き1ページごと(教科によっては見開きの半ページごと)に丸付けをして、そのページで身につけるべき内容を確認しましょう。

このように小まめに丸付けをすることで、解いたときの感覚を忘れないうちに答えや解き方を確認ができ、その分だけ自分に足りなかったことが実感しやすくなります。これが解いてから長い時間が経ったあとでは、「あれ、これどんな問題だっけ?そして、自分はどう解いたんだっけ?」という確認からしなければならないので、無駄に時間がかかってしまい、非常に効率が悪いです。

また、このように小まめに丸付けをして確認することで、あとのページで同様の知識や解き方が問われる問題が出てきたときに解くことができるようになっています。そのため、自分自身の成長も長も感じやすいです。

 

意識すべきこと②「時間やスピードを意識して解く」

最近、指導要領の改訂によって難化した教科書の影響か、各中学校の定期テストで問題量が多く、なおかつ難易度が高い問題が増えているように感じます。フォルテの近隣の中学校でも、学年平均が100点中で50点前後なんていうことも少なくないです。

そんな中でよくあるのが、「問題が多すぎて時間が足りなかった。」というパターンです。これは模擬試験や入試でも十分起こりうることですし、試験によっては問題の後半の方に実は易しい問題があることも少ないので、そういった問題を解きそびれてしまったという点では非常にもったいないです。こういった事態に陥らないためには、普段から色々と工夫や意識をすることがありますが、まずは「時間や解くスピードを意識すること」が出発点です。

具体的には「ページごとや大問ごとに時間を計って解く」ようにしましょう。そして、

特にこちらの記事でも触れていますが、神奈川県の入試問題は、どの教科も文章が長いため、急いで解くという意識は絶対に必要です。

 

問題演習のダメな進め方

今までたくさんの子どもたちを見てきた中で、効果や成果がほとんど期待できなく、なおかつ中堅下位の学力層の子がやりがちな、「問題演習のダメ進め方」は、上記とは真逆に「ページごとに丸付けをせず、また時間も気にせずにダラダラと解き進めていく」という方法です。

これは「問題を解くこと自体」が目的となってしまっていて、本来の目的である「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」とは程遠いやり方です。ただ、このやり方をやってしまっている子、実はかなり多いです。特にその教科を苦手としている子によく見られます。そして恥ずかしながら、フォルテにもこういう子は(数は少ないですが)実際にいます。塾内で学校のワークの進捗状況を確認しようとしたときに、「あっ、丸付けし忘れていました。」といった具合です。

模擬試験や定期テストで安定して高得点を取るような子には、こういった問題演習の進め方をしている子はほぼいません

 

まとめ

問題演習を進める際には、その本来の目的を常に意識しましょう。それは繰り返しになりますが、問題演習というアウトプットを通して、「学習内容を定着させること」「自分の不足していた知識を補うこと」です。

これを念頭に置いて取り組めば、上記で紹介したようなダメな進め方は絶対にしません。どうせ同じ内容をやるのなら、やり方や意識次第でより効果や成果の出るようにやりましょう。

またこの他、学校で定期テストの際に提出がある教科ごとのワークに関しては、テスト前に慌ててやるのではなく、普段の授業と並行して計画的に進めていき、テスト前に2週目、3週目と解くことを意識しましょう。

今回はここまでです。ではまた!

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制対話型集団授業

チラシ完成!2021年秋。

フォルテの文系担当の上村です。

今回は、2021年秋~冬にかけてのフォルテのチラシが完成したので、それに関する話です。

 

チラシが出来るまでの簡単な流れ

毎回、チラシを作る際には、表面のコンセプトを私が考えてイメージ案を作り、イメージ案ができた後にそれに合う写真やイラストを用意する形をとっています。このイメージ案の段階では、世に出るものではないのでネット上にある写真やイラストを仮で当てはめて作ります。

このイメージ案を作る上で最も大切にしているのは、表面でキーとなるフレーズです。今までのチラシでは、

「子どもたち一人ひとりにドラマがある。」

「少人数制集団授業。だから、全員が主役。」

「目の前の子どもたちの実力を伸ばすために、とにかく本気になる。」

「ひとりじゃいけない高みへも、仲間と一緒なら行ける。」

こういった、どちらかというと右脳に響く(=エモーショナルな)フレーズを軸にして、それを際立たせる写真やイラストを使用するという形で作っていきます。作成する際の意識としては、チラシというより「ポスターを作成する意識」「大手塾っぽくないものにする」という2つを大切にして作っています。

また、裏面に関してはその時期に応じて「実績(合格実績やテスト結果や模試結果)」「日程・時間割」「生徒の声・保護者の声」「塾の特徴」などの中から合ったものを選んで載せます。

 

今回のチラシについて

そして、今回のチラシの表面のキーフレーズは、

「最近、周りから『必死に頑張ってるね』ってよく言われる。
でも、私からしたら『普通にやることをやっている』つもり。
ただ、フォルテ に入って、『普通』のレベルが変わっただけ。」

にしました。いつもよりは長めですが、これは今年の中3生の様子をイメージしたものです。これは我々講師側にとってもそうで、我々のような小規模な塾の場合は良くも悪くも学年によって学力や雰囲気が大きく変わります。なので、学年ごとの「普通」が大きく異なります。今年の中3は特に頑張る子が多く、それに伴ってこちらが彼ら・彼女らに求める「普通」のレベルも過去2年に比べて高いわけです。

次に、メインのキーフレーズが完成したので、それに合う写真・イラストの用意です。今まではフォルテの教室内やフォルテ生の写真を使っていましたが、今回は初めての試みとしてオリジナルのイラストを使用することにしました。そこで、ココナラというサービスを利用して公開で募集したところ、募集後1日で10人以上の方から提案をいただき、その中で送ってもらったサンプル作品が私のイメージと最も近かったイラストレーターの方にお願いすることに決めました。

公開募集の段階で、こちらからざっくりとしたコンセプト「夜に部屋で勉強してる女の子の横向きのイラスト」と、そのイメージに近いネット上で見つけた画像を参考資料として提示しました。

契約が決まってからの具体的なやり取りの中で、イラスト内の女の子の部屋の備品やその造形などはフォルテ生たちに聞き取りをして、それらを積極的に意見も取り入れていきました。具体的には、コルクボードやアロマスティックなどはフォルテ生からの意見です。

イラストレーターの方もこちらの要望や修正希望をすべて快く受け入れてくれて、とても気持ちよくやりとりができました。そして、とても満足できるイラストを描いてもらえました。

 

完成したチラシ

そして、今回完成したチラシ(表面)が以下です。

 

チラシの反応

こちらのチラシは今後ポスティングや折り込みで使っていくので、今の段階ではチラシを見ての問い合わせなどの数値として反応はわかりません。

ただし、納品されたこのチラシを見たある小5のフォルテ生が「このイラストをいい感じなので、印刷してください!」と言ってきました。

うちのチラシを見たフォルテ生からのこういった反応をもらったのは初めてだったので、とても嬉しかったです。もちろん、地域への知名度アップや問い合わせの増加がチラシ作成の本来の目的なのですが、実際に通う子からこういった反応がもらえただけでも今回のようなチラシを作ってよかったと思いました。というのも、個人塾というのは大手塾と違って、それがごく一部の人だとしても深く刺さる存在であるべきだと思うのです。なので、チラシに関してもこうやって身近に刺さった人がいたというのは、喜ばしいことだと思うのです。次回のチラシは入試後の予定ですが、今後の反応を確かめつつ作成していきたいと思います。

今回はここまでです。それでは、また!

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制集団授業

フォルテの日常⑦~理社の復習に燃える~

こんにちは、文系担当の上村です。

今回は、中3の子たちが授業外で取り組んでいる、神奈川県入試に向けた社会の歴史の復習についてです。

 

理社の復習の必要性

フォルテでは、通常授業で基本的には入試を意識して、学校の先取りを行っています。なので、中3生は夏過ぎまでは公民を進めているのですが、それと同時並行で子どもたちは中1・2の内容の復習も行う必要があります。というのも、神奈川県の公立高校の入試問題の場合、理社では中1~3の内容がバランスよく出題されるからです。

神奈川県の入試の制度上、中3は後期内申が最も入試に反映されるため、中3の勉強も大切なのですが、本番の入試を考えると中1・2の内容の復習も同じくらい大切です。

英語と数学のような積み重ねの教科であれば、特段意識せずとも中1・2の内容は自然と復習できていることが多い(というか、中1・2の内容が出来ていないと中3内容が理解できない)わけですが、理社に関しては意識的に復習の機会や時間を設けないと、それまでの既習内容をどんどん忘れていってしまいます。

そこで復習の機会となるのが、模擬試験です。模擬試験では、出題範囲が既習内容になっているはずなので、模試に向けての勉強や模試後の解き直しに対して真剣に取り組むことは中1・2の内容を復習する絶好の機会になります。フォルテでは、中3生は県内最大規模の模試である全県模試を受験し、受験後に間違えたところの解き直しも課題としてこなしています。

とはいえ、実際に模試に出題される内容はその範囲のごく一部なので、それだけで十分とは言えません。

 

ざっくり確認プリントとド基礎確認プリント

社会の歴史の入試向けの勉強において、中3生によく言っているのは、江戸時代までの歴史は基本的な用語の時代判別と時代内の並び替えができるような流れを覚えること、明治以降は上記に加えて具体的な年代まで暗記すること必要があるということです。

そこでこの夏、フォルテでは中3生に中1・2の歴史復習用のコンテンツとして提供しているのが「ざっくり確認プリント」と「ド基礎確認プリント」です。

 

競争意識を持たせること

すでに紹介したような社会の復習ツールに加え、理科でも中1,2の内容を復習するためのテキストの配布しました。そして、その進捗状況を全員が確認できる形で可視化しました。

こういった工夫の効果もあってか、はやい生徒は1か月弱で100枚をクリアし、クリアした順から実践問題を渡していくことにしました。そもそも既述の「ざっくり確認プリント」と「ド基礎確認プリント」はあくまで入試レベルを解くための土台作りであって、それだけでは十分ではありません。土台が出来たらそれを入試レベルの実践問題でどんどん確認しながら鍛えていく必要があります。そこで、こういった↓のような問題をこなさせました。

こちらもすでにガンガン進めている子は50枚を終わらせ、さらに理社も含めた実践問題小テストに突入しています。学校の定期テストが終わった11月後半からは順次「全国入試問題正解」も使って、徹底的に鍛えていきます。

 

目に見える結果

9月に実施した神奈川全県模試では、この取り組みの成果が最もわかりやすい形で表れました。プリント100枚を速攻で終わらせて実践問題をどんどん進めている子は社会の偏差値が70を超え、100枚を何とか終わらせたような子は社会の偏差値が60を超え、プリント100枚を9月末時点で未だに終わらせていない子は偏差値60未満という結果でした。

さらに10月に実施した全県模試でも中3の11名中8名が偏差値60を超え、さらにその半数が偏差値68以上でした。

ちなみにフォルテでは、今年の2月に行われた入試でも公立受検生8名(2期生)のうち、2名が満点、全員の平均点が92点(県全体の合格者平均が72.6点)という結果でした。うちは入塾テストでの足切りなどはなく、公立志望の子も上位行ばかりを志望するわけではありません。そのような中で上記のような結果が出ているのは手前味噌ですが、結構すごいと思います。

そして、そんな2期生よりも今年の中3生(3期生)は現時点で復習のための勉強量は圧倒的に多いです。残り12月・1月の全県模試、そして2月の入試と、ここからの伸びがますます楽しみでなりません。

最後に今回ご紹介した復習用のプリントは、こちらで販売中です。購入者には希望に応じて、明治時代以降の学習プリントもお送りしています。

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制集団授業

令和4年度の公立高校入試選考基準が発表されました。

昨日、神奈川県の教育委員会より令和4年度(2022年度)の公立高校入試選考基準が発表されました。中3生とおよび保護者の方は日程の把握をお願いします。

関連記事:入試日程について(こちらをクリック)

 

1次選考の比率について

神奈川県の公立高校では、定員の9割は内申・学力検査・面接および特色検査(一部の学校のみ実施)の総合点で合否が決まります(残りの1割は内申点を含まない評価で決まります)。この9割の選考方法を1次選考と言います(一方、残りの1割の選考方法を2次選考と言います)。その際に、各高校が独自に定めた比率(内申:学力検査:面接:特色検査)に合わせて計算が行われます。以下が教育委員会から発表された一覧です。

令和4年度公立高校1次選考比率一覧(こちらをクリック)

 

前年度から変更があった近隣の高校

上記の1次選考の比率や実施内容について、前年度から変更があった近隣の高校は以下です。

①横浜国際高校(本体)

(令和3年度)4:4:2: 
   ↓
(令和4年度) 4:4:2:1 

→横浜国際は、学力向上進学重点校エントリー校となったことに伴って、特色検査内容が従来の独自の英問英答の実技から他の高校と同じ共通特色検査に変更となります

 

②横浜国際高校(IB)

(令和3年度)4:4:2:
   ↓
(令和4年度)4:4:2:

→本体と同様に共通特色検査になりますが、こちらのコースではそれに加え、自分の考えを150~200語の英文で記述する問題が出題されます。

 

③神奈川総合高校(国際)

(令和3年度)3:5:2:
   ↓
(令和4年度)3:5:2

昨年度まで行われていたグループ討論による特色検査が廃止されます。また、学力検査に関しても従来までの4教科から5教科に変更となります

 

④横浜立野高校

(令和3年度):2
   ↓
(令和4年度):2

内申の比率が下がり、学力検査の比率が上がりました

 

今後も入試情報がわかり次第、随時更新します。

人生を豊かにする芸術作品⑧『gifted/ギフテッド』

こんにちには、フォルテの文系担当の上村です。

このシリーズでは、全小中学生にオススメの映画や小説などを紹介していきます。このシリーズで紹介するのは、私の考える「良い芸術作品」です。

ここでいう「良い芸術作品」とは、その作品に触れることで私たちが「何かしら成長できる」「何かを考えるきっかけを得られる」「何かしらを学べる」「モチベーションが高まる」作品を指しています。

優れた芸術作品(小説でも音楽でも絵画…etc)に触れることで私たちの人生は豊かになります。ここで紹介する良い芸術作品に触れることで少しでも子どもたちの人生が豊かになってくれればと思っています。

第八弾となる今回は、映画の『gifte/ギフテッド』です。

<参考記事>
第一弾:映画『ドリーム』(ココをクリック)
第二弾:映画『ズートピア』(ココをクリック)
第三弾:映画『シェフ~三ツ星フードトラック始めました~』(ココをクリック)
第四弾:映画『トイ・ストーリー4』(ココをクリック)
第五弾:映画『Us(アス)』(ココをクリック)
第六弾:映画『アルプススタンドのはしの方』(ココをクリック)
第七弾:映画『ミッション:8ミニッツ』(ココをクリック)

 

タイトルの「ギフテッド」とは?

この作品の登場人物である7歳の女の子・メアリーは生まれながらにして数学の天才です。このように、生まれながらにして豊かな知性や精神性を持っている子のことを「ギフテッド」と言います。wikipedia情報によると、アメリカの教育省では「ギフテッドとは、同世代の子供と比較して、並外れた成果を出せる程、突出した知性と精神性を兼ね備えた子供のことである。」と定義してる、とのことです。

「ギフテッド(gifted)」は、もともと「贈り物」を意味する”gift”が語源で、「(神から)贈られた才能(を持った子)」という意味でしょう。

こういった生まれながらにして特異な才能を持っている子に対しては、様々な国でそれ相応の教育が用意されています。特にアメリカでは、一般の子よりも短い期間で中学・高校を卒業し大学に進学する、いわゆる“飛び級”が認められている大学がいくつもあります。この他、裕福な家庭では家庭内で高度な教育を行う(ホーム・スクーリング)という例もあるようです。

ちなみに日本でも、一部の大学・学部で“飛び級”の制度はありますが、ほぼその制度は使われていません。というのも日本では、年齢=学年の考えが強いためと言われています。

このような特別な教育が認められている一方で、同年代の一般の子と同じような経験ができないことによる人格形成の問題や同年代の友人ができないなどの人間関係の問題があります。

 

映画『gifted/ギフテッド』とは?

今回紹介する映画『gifted/ギフテッド』(原題『Gifted』)は、その名の通り「ギフテッド」を扱ったヒューマンドラマです。監督はマーク・ウェブという人物で、主人公のほろ苦い恋愛模様を描いた『(500)日のサマー』(2009年)という映画が様々な映画賞で評価され、世界的に一気に有名になりました。また『(500)日のサマー』は、そのクオリティだけでなく商業的にも成功しました。アメリカ映画の中では小規模予算の映画(製作費約7億5千万円くらい)でしたが、その何倍もの興行収入を得たのでした。

その後、映画『アメイジング・スパイダーマン』とその続編の『アメイジング・スパイダーマン2』の監督を務め、この2作品は日本を含めた世界中で大ヒットしました。ちなみに『アメイジング・スパイダーマン』シリーズの1本あたりの製作予算は200億円以上です。

そして、再び『(500)日のサマー』と同じくらいの小規模予算の作品として『gifted/ギフテッド』(2017年)を製作しました。この作品の一般的な評価は、「ストーリーに斬新さこそないが、魅力的なキャストや優秀な製作者によって生み出された心温まる感動作」と言った感じでしょうか。私にとっても見るたびに心洗われるお気に入りの映画の1つです。見るたびに何度も泣いてしまいますので、ハンカチやティッシュの用意が必要です。

ちなみに「ギフテッド」の少女の叔父役として、マーベル映画『キャプテン・アメリカ』で知られるクリス・エヴァンスが主演しています。

 

あらすじ

フロリダの海辺の街で、ボートの修理をして生計を立てている独り身のフランク。彼は、天才数学者だったが志半ばで自殺してしまった姉の一人娘、メアリーを養っている。彼女は、先天的な数学の天才児「ギフテッド」であり、周りは特別な教育を受けることを勧めるが、フランクは「メアリーを普通に育てる」という姉との約束を守っていた。しかし、天才児にはそれ相応の教育を望むフランクの母(=メアリーの祖母)イブリンが現れ、フランクとメアリーの仲を裂く親権問題にまで発展していく・・・。

 

とにかくメアリー役の子役がすごい!

この作品を見て、誰もが感じるであろうことはギフテッド」のメアリーを演じたマッケナ・グレイスの素晴らしい演技です。彼女は大人びた7歳の天才少女を見事に演じ切っています。また、このような大人びた子どもが時折見せる年齢相応の子どもらしさに、私たちは感情を揺さぶられます。叔父のフランクに甘える姿、飼い猫のフレッドと戯れる姿、レゴで遊ぶ姿…などなど。

また、メアリーの親友は近所に住んでいる40代の女性ロバータ。メアリーがロバータと一緒に、ロバータの家でスピーカーから流れる音楽に合わせておもちゃのマイクを持ちながら熱唱しているシーンは、メアリーの子どもっぽさが表れているのと同時に、ロバータとの世代を超えた友情を示す名シーンです。

 

フランクがメアリーを「普通の子」として育てたい理由

メアリーの才能に気づいた周囲は、メアリーに「ギフテッド」向けの特別な教育を受けさせることを勧めます。しかし、メアリーの叔父フランクは、メアリーを同年代の一般の子が通う小学校に通わせて、「普通の子」として育てることにこだわります。それはフランクの姉であり、メアリーの母であるダイアンが望んだことがだったからです。

ダイアンは、100万ドルもの懸賞金がかけられた数学の難問「ナビエ・ストークス方程式」を解く一歩手前まで行くほどの天才数学者でした。しかし、その一方で天才ゆえの苦悩やシングルマザーとしての苦労があったのでしょう。ある日、フランクは思い悩んだ様子のダイアンから何やら相談を持ち掛けられますが、自分のプライベートな予定を優先してしまい、ダイアンの相談にまとも取り合いませんでした。結果、その日にダイアンは自殺したのでした。

フランクは、「自分があの時ダイアンの話をしっかりと聞いていれば…」という後悔の念を常に抱いており、その罪滅ぼしとしてせめて生前のダイアンが最も望んでいたこと(=「ギフテッド」のメアリーに「普通の子」として育ってほしい)を自分が責任を持って実現しようと決意します。

そこで大学教員という安定した職を捨て、都会ボストンから自然豊かで温暖な地フロリダへとメアリーと共に引っ越し、メアリーを実の子どものように愛情を注いで育ててきました。メアリーも自分のことを世界中の誰よりも愛してくれるフランクのことが大好きでした

決して裕福ではありませんでしたが、大好きなフランクや愛猫のフレッド、そして近所のロバータと一緒の生活はメアリーにとってはとても幸せなものでした。しかし、そんな幸せな生活はメアリーの祖母イヴリンが現れることによって揺るがされます。

 

(多少ネタばれ有り)イヴリンがメアリーの才能にこだわる理由

イヴリンは、メアリーが「ギフテッド」であることを聞きつけ、その才能を伸ばすための高等教育を受けさせるべきだと強く主張します。メアリーは、今まで解いたことのないような難しい数学の問題を解いたり、レベルの高い勉強ができたりする環境に対して大きな魅力は感じたものの、それでも大好きなフランクと暮らすことを望みます。

そんなメアリーの意思を無視して、イヴリンはフランクとの生活を強制的に終わらせるため、裁判を起こしてフランクからメアリーの親権を奪おうとします。イヴリンはなぜそこまでしてメアリーの才能を伸ばすことにこだわったのでしょうか。

実は、イヴリン自身もかつて数学の才能を持った人間の一人でした。そして、いつかは歴史に名が残るような数学者になりたいと夢見ていました。しかし、結婚・出産を機に数学者としての道を諦めます。そこで生まれた娘ダイアンに自分の夢を託し、数学者としての英才教育を受けさせました。それは時にダイアンの意思や自由を完全に無視するものでした。イヴリンはいわゆる「毒親」と化し、娘ダイアンのことを自分の夢を叶えるための道具としてしか考えないようになります

ですから、ダイアンが亡くなった今、次は孫メアリーに自分の夢を託そうとしたのです。もちろん優先順位としては、メアリー個人の幸せよりも自分の夢を叶えることの方が圧倒的に高いわけです。

こんな「毒親」に育てられたダイアンですから、「自分の子どもに自分と同じような思いをさせてはいけない!」と考え、メアリーには「普通の子」として育ったほしいと強く望んだのです。

 

(多少ネタばれ有)裁判の行方は?

裁判では、フランク・イヴリンともに激しくメアリーの親権を主張しますが、どちらも決め手に欠けます。ただし、フランク側の弁護士いわく、そういった場合に今回の担当裁判官は両者の経済力を比べるとのことです。一般的に親にお金があった方が、子どもは幸せな生活が送れるはずだと考えられるからです。そうなるとフランクにとっては不利です。大学教員を辞めてからずっと仕事としてやっている船の修理業は、正直儲かる仕事ではありませんでした。

一方でイヴリン側も、イヴリンがダイアンに行っていた常軌を逸した管理と英才教育が裁判の中で明らかになったことで自分たちの分が悪いと思っていました。そこでフランク側に対して、メアリーがレベルの高い教育が受けられて、なおかつ何不自由ない生活が送れるように、メアリーを里子に出すことを提案します。その提案の条件としては、「里親はフランクの家の近くの人であること」「猫のフレッドもメアリーと一緒に暮らすこと」「フランクとメアリーの面会日が定期的に設けられる」などが取り入れられました。

イヴリンが住んでいるのはボストンで、フランクの住んでいるフロリダからは遠く離れていますから、裁判に負けてイヴリンに親権を完全に取られてしまうと、フランクはメアリーに気軽に会えなくなってしまいます。そこでフランクは、悩みに悩んだ末に相手側からの提案を受け入れ、和解という形で裁判は終了します。これによってフランクとメアリーによる2人の生活は終わりを迎え、メアリーは別の家に里子として出されます。

 

(ネタばれ有)メアリーにとっての幸せとは?

メアリーが里子に出されてからしばらく経ったある日、メアリーが元々通っていた小学校の先生からフランク宛てに一通のメールが送られてきます。添付されている写真を見ると、里親のところでメアリーと一緒に暮らしているはずの猫(フレッド)が映っており、さらによく見るとフレッドの新しい飼い主募集のチラシでした。メアリーが大好きなフレッドを自分から手放すはずがありません。

フランクはここでイヴリンが和解案の約束を破っていたことに気づきます。そして、保健所で殺処分直前のフレッドを救い出すと、里親の家に乗り込み、メアリーを取り返そうとします。案の定、里親の家ではイヴリンによる数学の英才教育が行われている最中でした。

そこで明らかになるのが、実はダイアンは「ナビエ・ストークス方程式」を生前に解いていて、それを論文にまとめていたということでした。しかし、母イヴリンへの強い反発から、そのことをイヴリンには伏せておき、イヴリンの死後に公表してほしいということをフランクに伝えていたのでした。

イヴリンはそこで、自分が娘から恨まれていたこと、娘を追い込んでいたのは自分であったことに初めて気づきます。そして、メアリーから手を退く代わりにダイアンの残した論文を受け取り、専門家と協力してダイアンの功績を発表するための手続きに専念することを決めます。

その後、メアリーは昼までは大学レベルの授業を受け、放課後は地元の同年代の子どもたちと一緒に遊ぶことができる生活を手に入れます。ただ、何よりもメアリーにとって幸せなのは、大好きなフランク、愛猫のフレッド、親友のロバータとこれからも一緒に暮らせることです。

 

映画『gifted/ギフテッド』のメッセージとは?

この作品のメッセージの一つは、たとえ貧しくても本当に自分を愛してくれる人と一緒に暮らすことが何よりも幸せであるということですね。

親権争いの裁判中、児童カウンセラーと話をしている中でメアリーはフランクのことを「良い人だ」と話します。その理由を問われたときにメアリーはこう答えます。

「彼は私のことを最初から愛してくれた。」

これはこの作品の中で最も印象深いセリフの1つです。メアリーが「ギフテッド」だから親権を欲しがるイヴリンと、メアリーのことを一人の子どもとして愛してくれたフランク。メアリーにとって、どちらと暮らす方が幸せなのかは明白ですね。

ということで、映画『gifted/ギフテッド』は、万人のオススメできる感動作です。是非、ご覧ください。

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制集団授業

令和4年度の公立高校入試日程が発表されました。

昨日、神奈川県の教育委員会より令和4年度(2022年度)の公立高校入試日程が発表されました。中3生とおよび保護者の方は日程の把握をお願いします。

昨年度通りであれば、願書の提出は中学校が一括に行う形になるでしょう。

また、面接・特色検査は2月15日(火)~2月17日(木)となっていますが、実質2月16日(水)と2月17日で行われるでしょう。さらに特色検査実施校の場合は、例年の流れだと、2月16日(水)に特色検査実施、2月17日(木)に面接実施となる学校がほとんどでしょう。

この他、2月15日の検査がインフルエンザ等の理由で受検できない場合の追検査は2月21日(月)、新型コロナウィルス感染者または濃厚接触者認定によって学力検査等が受検できなかった場合の追加の検査は3月10日(木)に実施すると発表されました。

今後も入試情報がわかり次第、随時更新します。

人生を豊かにする芸術作品⑦映画『ミッション:8ミニッツ』

こんにちには、フォルテの文系担当の上村です。

このシリーズでは、全小中学生にオススメの映画や小説などを紹介していきます。このシリーズで紹介するのは、私の考える「良い芸術作品」です。

ここでいう「良い芸術作品」とは、その作品に触れることで私たちが「何かしら成長できる」「何かを考えるきっかけを得られる」「何かしらを学べる」「モチベーションが高まる」作品を指しています。

優れた芸術作品(小説でも音楽でも絵画…etc)に触れることで私たちの人生は豊かになります。ここで紹介する良い芸術作品に触れることで少しでも子どもたちの人生が豊かになってくれればと思っています。

第七弾となる今回は、SF映画の『ミッション:8ミニッツ』です。

<参考記事>
第一弾:映画『ドリーム』(ココをクリック)
第二弾:映画『ズートピア』(ココをクリック)
第三弾:映画『シェフ~三ツ星フードトラック始めました~』(ココをクリック)
第四弾:映画『トイ・ストーリー4』(ココをクリック)
第五弾:映画『Us(アス)』(ココをクリック)
第六弾:映画『アルプススタンドのはしの方』(ココをクリック)

 

「タイムループもの」の魅力

今回紹介する映画の大きな特徴は「タイムループもの」ということです。

「タイムループもの」とは、主人公が一定の期間を何度も繰り返すという構造の作品です。最も多いパターンとしては、主人公が何かのはずみで同じ1日を何度も繰り返すというものです。この場合、主人公が夜になって眠ったり、その日のうちに死んだりしたらリセットされて、同じ日の朝に自然と戻ります。

この「タイムループもの」は、今回紹介する『ミッション:8ミニッツ』を始めとして傑作映画が比較的多いです。というのも、「タイムループもの」はそのジャンルの特性上、映画として面白くなる要素を盛り込みやすいと思うのです。

まず、名作・傑作と言われる映画は脚本上の共通点として、「映画の最初と最後を比べたときに、登場人物が何かしらの成長していること」「前半の伏線が後半で回収されること」が挙げられます。

そこで、この「タイムループもの」は、主人公が「タイムループからいかにして抜け出すのか」が肝になるのですが、そのきっかけとして「主人公の成長」が描かれやすいのです。もう少しかみ砕くと、最初は人間性に問題があった主人公がタイムループを通して、人間的に成長するのです。

具体的には、タイムループに陥った当初はズルをして好きな人に好かれようとしたり、欲しいものを手に入れたりといった自分自身の欲望を満たすための行動をします。しかし、同じ日や時間を何百回、何千回と繰り返すうちに、それらが虚しく感じてきます。というのも、一時的な自分自身の欲望を満たすことはできても次の日にはそれがリセットされてしまうし、無限にタイムループをする中で常に感じる孤独感は埋めることができないからです。

すると、他者に目が向きます。最初は気にも留めなかったのに、他者それぞれのことをよく知るにつれて「自分だけでなく、この人たちにも幸せになってほしい」と思うようになります。これが主人公の人間的な成長です。

また、同じ1日を繰り返すということで、同じシーンが何度も繰り返されます。その中でちょっとした変化を加えることで、それが主人公の心境の変化や成長を表すことができます。また、同様に同じシーンを繰り返すことで前半の伏線を張り、後半でそれを回収することも通常の物語に比べて描きやすくなります

このように「タイムループもの」は映画的に面白くなる要素が盛り込みやすいのです。

 

映画『ミッション:8ミニッツ』とは?

今回紹介する『ミッション:8ミニッツ』(原題『SOURCE CODE』)は、2011年に公開されたアメリカ・フランス合作のSF映画です。正直、日本ではあまり知名度が高くないのですが、私個人的には、未だに1年に何度か見返すくらい大好きな作品で、それこそ小中学生から映画好きのおじさん・おばさんまで、幅広い世代の人々にオススメできる傑作です。

ちなみにどうでもいい情報ですが、この作品の監督は、ダンカン・ジョーンズという人物で、この人、実は2016年に亡くなった世界的に有名な歌手のデビット・ボウイの子どもなんですね。

 

あらすじ

シカゴ行きの通勤列車が爆破され、乗客全員が死亡。米軍のスティーヴンス大尉は、政府の極秘ミッションとして、特殊なプログラムを用いて乗客が死ぬ直前8分間の意識に侵入し、爆破の犯人を暴いて次なるテロを阻止する任務を課せられる。何度も犠牲者の意識に送り込まれ、死んではまた甦る、という悪夢のような<8分間>を繰り返し、少しずつ犯人に近づいていく一方で、スティーヴンスの心には次第に疑惑が膨らんでいく。爆破を防ぐことで乗客の命は救えるか?そして、なぜ自分がこの特殊任務に選ばれたのか?事件の真相、そして秘められた謎と禁断の事実に迫っていく彼を待ち受けていたのは…。

 

この映画の魅力とは?

主人公のスティーヴンスは、軍のエリートパイロットでアフガニスタンの最前線で戦っていたはずなのに、目を覚ますとアメリカ国内で朝のシカゴ行きの通勤列車に乗っています。しかも、目の前の女性は自分のことを親しげにショーンと呼んできます。そして、トイレで鏡を見ると、別人の顔になっています。

「えっ、誰?どういうこと?

頭の中がそんな思いで溢れる中、その列車で爆弾は爆破します。そして気づくと、何やら暗いカプセルの中にいました。そこでオペレーターの女性から自分が政府の極秘任務”SOURCE CODE”に参加していることを知ります。そして、オペレーターからの指示通り、爆破事件の犯人を捜すために再度列車の中に送り込まれて、爆破までの8分間の繰り返します。乗客との会話や列車内の様子を調べていく中でだんだんと犯人に近づいていきます。この謎解きのミステリー要素がストーリーの核になっています

さらに、何度も爆破までの8分間を繰り返す中で、目の前の女性や同じ列車に乗り合わせた乗客たちの人生についても考えるようになります。スティーヴンスが送り込まれる爆破までの8分間は、爆破事件で死亡した乗客の記憶(=すでに過去に起きた出来事)なので、彼らが8分後に死んでしまうことはどうあがいても変えられません。スティーヴンスが列車爆破事件の犯人を捜しているのは、次なる爆破事件を未然に防ぐためです。

ただし、もちろん彼らはまさか自分たちが8分後に死ぬなんて思ってもいないので、爆破までの8分間を普通に過ごしています。人間関係が上手くいかず悩んでいる人、列車の遅延にイライラしている人、怖い顔でパソコンとにらめっこしている人など…。そこで、彼らが8分後に死んでしまうこと自体は変えようがないならば、せめて最後の8分間を幸せに過ごしてほしいと思うようになります。これが主人公の人間的な成長の1つです。

また、戦地アフガニスタンに派遣される前にケンカして仲直りせずに別れてしまった父親との関係、そもそもアフガニスタンにいたはずの自分がなぜこの極秘任務に参加しているか、などいくつもの葛藤や疑問も同時進行で解決していきます。

こういったよく練られたストーリーに加えて、派手なアクションシーンも随所にあり、最初から最後まで視聴者の興味を持続させる工夫が凝らされています。

そしてこの映画、終わり方が本当に綺麗で、主人公に感情移入しながら見ていると最後にはいつも胸がいっぱいになります。また、観終わった後にはとても前向きな気持ちになります

最後に大切な言葉を紹介します。

「きっとうまくいく。」

この言葉は、この作品のメッセージの1つです。どんなに勉強や仕事でキツい状況でも、この言葉を忘れずにいましょう。

 

「タイムループもの」傑作4選

ここでは、『ミッション8ミニッツ』の他にオススメのタイムループものを4つ紹介します。

恋はデジャ・ブ

ビル・マーレー主演の1993年の映画で、「タイムループもの」の元祖にして最高傑作と言われています。

主人公の人気天気予報士は、取材先の田舎町でタイムループに陥り、同じ1日を繰り返すようになります。最初は傲慢でスター気取りだった主人公が、思いを寄せる女性を振り向かせるために今までしたことがないような地道な努力をしたり、主人公にとっては何でもない1日がその町のある人にとってはかけがえのない1日であったということに気づいたりします。

この作品以降の「タイムループもの」は多かれ少なかれこの作品の影響下にあると言えるでしょう。

 

パームスプリングス

2020年にアメリカで公開されたラブコメ映画です。これは「タイムループもの」の最新作にして、『恋はデジャ・ブ』を上手く現代風にアップデートしたような作品です。日本では今月9日公開されたのですが、昨年時点でアメリカでの前評判が非常に高かったこともあり、私は公開を心待ちにしていました。

実際に観てみると、「タイムループもの」にこちらが期待している要素をほぼ兼ね備えていて、なおかつタイムループに陥る主人公が2人であること、しかも1人は元々ループしていて、そこにもう1人が加わるという斬新なストーリーのため、多くの「タイムループもの」で描かれる、主人公の抱える孤独感を今までの作品群とは違った形で描くことができていて、とても新鮮です。

また、コメディ要素も多く、映画のタイトルにもなっている砂漠のリゾート地の雰囲気に映画全体のトーンがマッチしています。

一緒に長い時間を過ごす中で、どうしても元の日常に戻って人生をやり直したい主人公と、タイムループの中でそれなりに楽しい人生の送り方を見つけてしまったためにずっとこの1日を送りたい主人公。タイムループに陥った主人公が2人だからこその対比・葛藤・成長が見事に描かれています。そして、2人が迎える清々しいラストも素敵です。今後、間違いなく「タイムループもの」の代表作として名前が挙がるようになるでしょう。

 

ハッピーデスデイ

これは、2017年(日本公開は2019年)のアメリカ映画で、主人公が誕生日に謎の殺人鬼に何度も何度も殺される「タイムループもの」です。

作品中に主人公のセリフで『恋はデジャブ』が出てくるなど、ホラー映画として謎解き要素もありながら「タイムループもの」のツボである主人公の成長をしっかりと描いています。

主人公の女子大学生が謎の殺人犯に命を狙われますが、その原因は主人公自身にあり、謎を解いていくうちに自分自身の行いを反省します。また、イケイケの大学生として他人の目や友人付き合いを優先していた主人公が、自分自身に素直になるのも好感が持てます。

ちなみに続編としてハッピーデスデイ2Uがあります。

 

オール・ユー・ニード・イズ・キル

最後の紹介するのは、『ミッション・インポッシブル』シリーズなどで知られるトム・クルーズ主演のタイムループものです。こちらは、桜坂洋のライトノベルを原作で、2014年に公開されました。

人類が宇宙からの謎の侵略者との戦争中、戦闘に対して逃げ腰のトム・クルーズ扮する軍の広報担当がこともあろうに戦闘の最前線に送り込まれてしまいます。当然、即戦死。しかし、目を覚ますと戦闘前に戻っています。ここからタイムループに突入し、戦死しては戦闘前に戻るを繰り返します。

この作品は、他の作品と違って「タイムループをどう抜けるか」ではなく、「敵をどう倒すか」を探るためにタイムループをします。なので、RPGやアクションゲームをしているような感覚で飽きずに見られます。

今年のゴールデンウィークも昨年に続いて外出がしにくくなりそうですし、この機会に「タイムループもの」の映画を見てみるのはいかがですか?

 

進学塾フォルテ|俺たちが井土ヶ谷・蒔田・弘明寺地域を熱くする!|各学年12名までの少人数制集団授業